人気ブログランキング | 話題のタグを見る

入り口と出口

JCOG9907の結果をうけて
ステージⅡ,Ⅲ食道癌には
まず抗がん剤を2コース行ってから
根治手術

というのが標準治療になりつつありますが

ではその抗がん剤がきかなくて
切除はしたものの、リンパ節転移がゴロゴロあって
という結果のとき。

これまでは手術のあとに
再発が心配だから
抗がん剤治療をしましょう

っていう流れがあったけれども

さて、最初に抗がん剤をやって
効かなかった

その時の予防的な抗がん剤治療は
何を選ぶべきか?


「こういう症例は、何やっても
すぐ再発するだろうし、でて来てから考える
でもいいのでは」

という考えもあろうし

「いや,がっつり癌をたたくしかないと
ヘビーな治療をした方がいい」
って意見もあろうし

術後合併症を起こして
飯もろくに食えない
生活にも慣れない

って状況で
「がっつり」抗がん剤ができるだろうか

と考えると

結局ケースバイケースなのだろうし

治療の入り口はいいけど。

出口で何をめざすか。

もちろん、「癌が治る」人はいいけど

「手術したけど再発が極めて高率に
予想され、余命1年以内だろう」

という方にどういう治療を勧めるか

出口の方がよっぽど難しい。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-02-15 22:22 | 集学的治療法検討会 | Comments(0)
<< 症例1 第26回集学的治療法検討会 >>