入院するからには何らかの病名がつく
プレゼンで「主訴はありません、現病歴ですが~」
と話を始める研修医がいるがこれは御法度。
主訴なくして病院に入院、ましてや手術なんてありえませんので
「どうして病院にかかったのか?」を明確にしなくちゃなりません
外来主治医が事細かく記載していればいいのですが
そうでないことも多いです、「どうしてここまでたどり着いたのか」
と「どうぞ宜しくお願いしますの、お持てなしの心、
不安を抱いてやってきて、ますます不安になる、では困ります
入院の時には「病名はなにか」「今回はどういう治療をするのか」
原因がわからなければ、何をすればもっと明確になるか?
を考えていきましょう
まず入院したら「病名」の登録が必要です。
ここでいろいろ「なんとか疑い」「なんとか疑い」と鑑別が必要な
疾患について病名をつけることになります
ここで検査がすすむにつれて、つけられた疑い病名は、鑑別が進むにつれて
適宜、終了年月日とともに中止、あるいは治ったものは治癒と記載します。
退院時に疑い病名が大量に残ったままだと、レセプトにその転帰のない
たくさんの病名がのこったままの状態になり、その患者は多くの病気を
疑われながら、決着がつかなかった、という状態になります
薬をつかう、検査をするときは「病名」をつけ
いらなくなった病名は「中止、または治癒」を記載して整理しておきましょう
カルテは、診療報酬請求の根拠になります。原則としてカルテに記載のない
事項には診療報酬が支払われないことになっています。
カルテもながなが、だらだらと書くのではなく
書かなくてはならないポイントを外していると意味がありません
「かいたら、お金がもらえて、書かないと請求できないもの」
1)悪性腫瘍特異物質治療管理料
いわゆる腫瘍マーカーですが、これを計測するだけでは単純な検査として扱われます
「検査結果をどう読んで、その次にどういう検査をする」などの
アセスメント&プランを記載する必要があります
2)特定薬剤治療管理料
ジギタリス製剤やテオフィリン製剤など薬物血中濃度が治療上重要な薬剤
を投与していて、その管理内容を記載(あがった、さがった、へらす、ふやす)
そういう計画を書いて算定がとれます
3)呼吸心拍監視
心電図モニターをつけており、そのモニターの観察結果を一日ごとに
記載する、実際はモニターの波形をプリントアウトなりしてカルテに
はって何らかのコメントを記載
(HR=70,サイナス、落ち着いているなど) を記載する。
この他にも各診療科に特有で算定できるもの
たとえば、精神科の「入院精神療法」の診察時間と内容を記載することなど
臨床研修指定病院での研修医の教育には
保険診療の研修会を最低でも年に2回行うことが求められていますので
研修医にカルテを書いたらよいかを見せるのも
上級医の腕の見せ所~っ
ぽちっとな