人気ブログランキング | 話題のタグを見る

JCOG9708

内視鏡治療適応外ステージⅠ食道癌への
化学放射線治療の第Ⅱ相試験

60Gyの照射と2コースのFPを行う

照射範囲は腫瘍の上下2cmで
所属リンパ節領域への予防照射は行わない

局所は放射線で
リンパ節は抗がん剤で治療という戦略

72例が登録される

このうちm癌が15例でsm癌が57例
(つまりちょっと浅いものもある)

CR(治ったように見える)63人=87.5%
その他の9人中6人に根治手術が行われる

4年無再発生存期間 52.8%

4年生存率80.5%

5年生存率75.5%


ちなみに当科のcT1bN0食道癌の
手術成績

1年生存 96.3%
3年生存 93.6%
5年生存 90.5%


JCOG9708は放射線を腫瘍の上下2cmしか
あてていなくて、リンパ節転移の制御は
抗がん剤で行ったという事。

それでも、5年生存率75%だから
悪くない成績。

リンパ節転移がなければ
SM2、3でもESDでそこを切除しておいて
あとは抗がん剤を2コースやって
様子を見るってことでも良いってこと?

あるいは抗がん剤で腫瘍を小さくしてESD
をするっていう方針もありうるってこと?

頭頸部のように「喉頭温存」のための
治療戦略が「食道温存」のための治療戦略に
導入されるかもしれない

お〜っ 外科手術もうかうかしておられんっ

新しい時代に突入するかもしれんぜよ〜っ


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-12-07 07:32 | Comments(0)
<< アルコールフリー 第68回日本食道学会 >>