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手術の限界

外科学会のネタ、
手術関連でなにか発表ネタあるかなあ

「ハイリスク食道癌への外科治療の適応限界」

ってテーマがあって。

はて、外科手術の限界とうたって
採用されそうなネタとは。

T3.9に挑戦したらT3でしたとか

大動脈合併切除やりました

気管合併切除やりました

の「これも一緒にとっちゃった・
再建を他科と協力うまくやった
外科医あきらめちゃいかん系」か

あるいは壁内転移バリバリ、
転移個数40個取れました+
DCFガンガンで長生き系とか

超進行癌の場合は、それに変わるケモラジ治療が
あるので「限界に挑戦」といっても、
「いやあ、それは外科治療じゃないほうが
いいんじゃないの」ってことになる

切りゃあいいってもんでもない
のが食道外科の難しい所。

そうすると、気管食道瘻でヘロヘロの
人に食道バイパスを置いて、ケモラジして
食道を最後に切除して長生きしている系
(作戦勝ち系)か

あるいは年齢での頂点、100歳で
手術しました系か

こんなに心臓も肺も腎臓も肝臓も
悪いのに手術にチャレンジしました系か。

あとは、やっぱりどの外科医も切除を
あきらめたサルベージ手術系か。

ケモラジ後に急速に再燃して
「うちではもう取れません、
他の病院を探して下さい」
と言われた患者さんの絶望感といったら
。。。

う〜ん、どれも考えさせられる。。

心の中で,「これ手術しちゃいかんやろ」

っていうのは外科医一人一人違うもの。

むしろ、こういうのは手術しちゃいけないですよ
手を出したらとんでもない怖い目にあいました、
気をつけましょうね

というのが知りたい。。。

けども、自分の限界を早々に決めちゃうのも
外科医としてどうなのか。

手術したら救えるのに挑戦しないのも
どうなのか。。。

というように
食道外科医はいろいろな選択肢の中から
悩むんです

でも一度やると決めたなら

私達のチームに任せてください、
安心してください と。

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-09-01 23:43 | サルベージ手術 | Comments(0)
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