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術前治療の意義

JCOG9907の結果、術後に化学療法をするより
術前にやったほうが予後がいい

ということがわかり

術前群の5年生存55%にたいし、術後は42.7%

食道癌で手術、ステージⅡ,Ⅲ
2人に1人は5年後には死亡する

という結果、まだまだ改善させる
必要がある

とくに食道癌患者で深達度の浅いT1-2
(粘膜下層~筋層浸潤まで)
では術前群79%、術後群55%と
この群の術前化学療法+手術ではなんと5人に4人
は5年後にも生存(有意差あり)

というのに

T3だと術前47%
術後38%
と、有意差なし。


より進行している状態では、FPだけでは
不十分で、より強力な術前治療をやったほうが
予後がよくなるんじゃないだろうか

という仮説がなりたつ

化学療法だけで癌は治らない
と思ってる医者がほとんどで

その意味合いは
もしかしたら遠くまで実は飛んでるかもしれない やつをたたく
のと
取れるか取れないかの崖っぷち食道癌を
すこしでも小さくして
きれいに取れるようにする

方法としては2つ。

DCFと FP-CRT

どうせならDCF-RTー手術までやったらどうだろうか

いやいやアクセル踏みすぎるとストップできない
強い有害事象がでるかも、、

医療はつねに不確実さを兼ね備えていて
こうなったらいいのに、、という期待と
まさかそこまでひどい状況になるとは、、
という危険とも隣り合わせ

DCFとFP-CRTのどっちがいいのか?

じつはどっちがいいのかが分かってない。

どっちを選んでもOK,しかし
治療が強力になるということは
それだけ患者さんへの負担も重くなる

はたして、手術にきちんとたどり着けるか
手術から無事に生還して歩いて元気に帰れるか

ということになり


FP2コース、DCF3コース、
FP-CRTの3つのうちどれが
もっとも成績が良くて、かつ有害事象が少なくて
安全に治療が行いえたか。


さて次回は放射線をどこにあてるかについて
考えてみましょう

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-09-15 23:20 | JCOG1109 | Comments(0)
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