最近、健康診断や人間ドックの場にペプシノーゲン検査やABC検診が広まり、ピロリ菌に感染していると告げられる人が増えています。実に日本国民の半分はピロリ菌感染者だと見積もられています。しかし、除菌治療は十分行き渡っていません。私は、「老若男女、すべてのピロリ菌感染者に除菌を行うべき」と考えています。「胃癌の一次予防」として、先生方も胸を張って除菌治療を施行、もしくは施行可能な施設に紹介していただきたい。
なお、すぐ除菌してはいけない例外として「ピロリ菌感染者に起こったNSAID潰瘍」があります。この場合、潰瘍の原因はNSAIDとピロリ菌、いずれも疑われますが、「先に除菌をしてしまうと潰瘍が治りにくい」と分かってきました。
我々の厚労省班会議で調査した2010年度における我が国のH. pylori感染率は全体で37.8%でした。年代別では60才台が53%と最大でした。
80才でも本人の希望があれば除菌すべきとの立場です。Japan Gast Study Groupでの二次癌予防の対象患者の平均年齢は70才でした。
もちろん除菌による胃癌抑制効果は高齢になるほど低下すると思われます。除菌によってプロモーター作用がなくなると、胃癌の成長も遅くなるので、それだけでも除菌の意義はあると思います。
H. pylori感染者での胃癌リスクは萎縮や腸上皮化成の程度に比例しています。これを血清ペプシノゲンで評価したのがABC(D)分類による胃の健康度評価です。胃癌のリスクはB群<C群<D群と高くなると報告されています。従って、除菌治療後の内視鏡サーベイランスは、胃癌リスクに応じて3年樹間隔、2年間隔、1年間隔に施行する指針が出ています。
とのことです。 除菌にともなうリスク>一時的に逆食炎が増悪>
しかししばらくするとこれも制御可能、
逆食炎の心配よりは胃がんになるリスクの低下のほうが
メリット大きいと。
除菌でバレット腺癌増える増えるといわれて、実感としては
あまり増えていない気もしますが
食道胃接合部癌( 胃と食道にまたがる病気)は増加傾向
ともいわれています。
いずれにせよ、「内視鏡でしっかり経過を見る」のは
当然として、「除菌するメリット」のほうが「除菌する
デメリット」より大きい場合は除菌を積極的に勧める
というのが現状のようです。
来年1月に上海でピロリの大家と共演するんで
ただいまピロリの勉強中ですわ〜
ぽちっとな
逆食炎には左下寝をお勧めします〜っ