カテゴリ:緩和ケア( 20 )

心に限界はない

外科医をやってると食道がんを手術して、再発し

放射線を1回、抗がん剤を数回やる

それでコントロールできるといいけど

できないという場合に

何度も入退院を繰り返すということとなる

あれもこれも効くと言われる抗がん剤はやりつくした

「なんでもいいのでやってください」

と言われてもオススメのメニューがうかばない

こうして、医療の限界を知り

やるせない気持ちになる


外科医をやめて緩和ケアにすすんだ後輩や先輩がいて

その先生はまたそこで患者さんに向き合う

死を前にした患者さんだったらタバコはいいことにしません?

手術前に吸うのはひどく怒られて

死ぬ前だったら許容される

緩和ケアというのは、奥深い。。。

「医療に限界はあっても心に限界はありません」

この業界の先生は
いいこといいます。

家にいても患者さんのことが気になる医療者




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by kenzaburou41 | 2017-03-01 00:14 | 緩和ケア | Comments(0)

電話をかける

昨日は緩和ケア、のお勉強

患者さんによって、いちばん辛い言葉は
「もう治療法がありません、使える抗がん剤がありません」

だといいます。

さらに昔はそれに追い打ちをかけるように
「この病院は治療する患者さんがやってきますので
ベッドが埋まってしまいます、よそを探してください」

完全に見捨てられた、、と身も心も辛くなり

しかしながら今やこの緩和ケアは
大きながん治療の柱となり

ケアしたほうがしないのに比べて生命予後が延びた

あるいは週に1回患者さんに電話をいれるだけで
生命予後が延びた

という報告もあるとか。

結局、気にされるかどうか

というところに人は落ち着くわけでありまして

私も「もう治療はありません」ではなく
「戦うクスリは身を削るクスリでもあります、
身を守るクスリを使っていきましょう」

と変化させてきました。

「抗がん剤の辞めどき」

ここまで頑張ったのだから、、という方と

何が何でも死にきれない、自分のためにというより
小さな子供のために

一人一人状況が違います

一人一人にあったかいケアを心がけるんですわ




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by kenzaburou41 | 2017-01-16 22:34 | 緩和ケア | Comments(0)

何もしないという選択

外来に1年前に進行頭頸部がんと診断されて

いろいろ治療法を提示した上で
治療をうけないという選択をした患者さんが
突然やってきた

まだ生きてるという

へえ、、、

食道がんだと、何もしない、となると
食事が通らなくなる

食べられないから困る

やっぱりなんか治療する

あんまり大きな治療はうけたくないから
ステントでしのいで欲しい

というのが最も負担の軽い方法で

しかしがんを治す、ちいさくする治療ではないので

あくまで、すこしでも食べやすくなる、ための手段。

時々、いろいろな合併症持ちや高齢で
ステントを選ばれる患者さんもいるけど

実数として「がんの治療はうけない」
という方は少なく

みな、なんらかの治る方法を期待する
しかも負担が軽い治療を。


親や兄弟、あるいは自分がそういう
立場にたったら、果たして「ステントだけで
お願いします」

と決心できるだろうか

人生いろいろですわ

「悔いのない人生を」とはいうけれど

ケン三郎の人生

悔いだらけ   食い倒れですわ

がんばろっと

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2016-04-13 00:53 | 緩和ケア | Comments(0)

傾聴

緩和ケアの一つの方法に
傾聴がある

患者さんの具合が悪い
どんどん悪くなっていく

という状況に

そうですね、お辛いんですね
と意見をただ聞いて思いを吐き出させる、
という方法という

そういう手法がある、と習った、傾聴する
側だったほうが

いざ、窮地に陥った時

お辛いんですね、

っていわれたら、、
なんか嫌じゃないだろうか?

と思えてきて。

いやあ、全然苦しくないっすよお〜
これも人生っ〜じゃあね〜

とあえて、逆のことを言ったりして

実際どうなんだろうか

「孤独からは逃げられない」
というけども

やっぱり、自分のなかで
辛いことが起きた時にそれを
処理する術を準備しておくべきか。

いやだなあ、、俺が患者だったら

「お辛いんですね」

なんていわれたくないっ

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2016-01-19 00:20 | 緩和ケア | Comments(0)

外科医の葛藤

食道癌術後肝転移。

大腸癌はいまや肝転移があっても積極的に
切除して2年は生きられるようになり
ずいぶん成績も向上し、治療法も大きくかわった
もんだな、と思う

しかし、食道癌はというと
たいてい肝転移があると他にも
転移が複合してあることが多く

まず切除、という考えは持ちにくく

抗がん剤治療を選択することがほとんど。

うまくいけば肝動注、って選択肢もあるけど
やっぱり制御が難しい。

しかし肝臓の転移が大きくなるにつれ
腹部も重苦しくなって症状に現れる

うーん、、こういう症状を一気に解決できる
のが手術だけども。

他にも転移がたくさんあって、そこだけ手術、
というのもメリットがあるかどうか。

結局デメリットのことも考えると手術に
踏み出すのは容易ではなく

しかしもし手術をするなら
どこかでタイミングはあるだろうか



ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-12-30 21:56 | 緩和ケア | Comments(0)

絶望の淵にも笑いあり

手術をがんばってうけた

成功して退院した

すぐに再発した

抗がん剤をやった

効かなかった

違う抗がん剤を試した

また効かなかった

さらに違う抗がん剤を試してみた

また効果がないといわれた


絶望の淵に立たされても

まだ人間らしく、笑いはある

あなたの生き様をきっと誰かが
見ています

ファイト!


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-12-26 21:11 | 緩和ケア | Comments(0)

後方支援

昔はケモラジと手術どっちを選ぶ?

で成績が同等です
ってことで手術が敬遠され

いざケモラジを選んで一時的には効いたように
見えて、急速に再燃し

「治ったとおもったら、もう手術もできない状態で
手遅れです」

さらには

「もううちでは面倒見切れないので
他の病院を探してください」

と患者さんが放り出された時代がありまして

あれから10年も経つとだいぶその環境は
整備され

とくに癌の専門病院=手術やケモラジ

その後方病院=具合が悪くなった時に
緊急入院できる場や再発した場合の抗がん剤治療をする病院

さらには家で病院と同じような手厚いケアができる=在宅緩和ケア

この3つのトライアングルでうまく癌患者さんを
その時々の病状にあわせた場所と治療を
ある程度自分やご家族の意向に沿って
できるようになっているところもある。

癌になった人は、「治るんだ、克服するんだ」はもちろんですが
癌を克服できなかった場合の
結末をどう過ごすかを

その節目ごとに決めていかねばならないので

「俺やっぱり家で過ごしたいわ」
「好きな酒を飲んで最後を穏やかに過ごしたい」

という希望が圧倒的に多い時代に

緩和ケアの充実が重要ですわ

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-09-21 22:40 | 緩和ケア | Comments(0)

余命はいくつ?

患者さんに悪い情報を伝えるとして

ある研究で、ある条件を満たした場合は余命はいくばくでした。

その中でさらに細分化して、この条件を満たした人は
そのなかでもさらにいい成績でした

でも条件をみたさなかったかたは悪い成績でした

残念ながらあなたはこの悪い成績の群に入っていまして
その群のかたの平均余命は⚪️⚪️ヶ月です


いや、そこまで話すべきでしょうか


「言い方」にもよりまして


⚪️⚪️ヶ月をまずは目標、つまりは悪い群のなかでも
いい方を目指しましょうか


当面の目標をどこにおいて、
これだけはやっておきたい

という生きる目標を立てること

普段は時間は永遠にあるとおもって
スマホで
ひまつぶしなんかしてるけど

じつは人生いつどうなるかわかんない

ありったけブログをかいて
ありったけ食道学をきわめたいっ

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-09-09 23:43 | 緩和ケア | Comments(0)

傾聴

この土日2日間緩和講習を受けてきたんですわ

その中で悪い知らせを伝える設定を
医者役、患者役、それを見守る役の3人で
ロールプレイっていうのをやってきて

患者さんの表情や悪い知らせの受け止め方を
間を持って受け止める、「沈黙の間」
っていうテクニックを使いましょう
と指導されたんですわ

早速今日の外来でその「沈黙」を実施。

なるべく時間をかけて話を伺おう
と努力したんですわ

「1分間話をきいて1分受け答えして
1分で処方やらを整理すると、1分でも
大丈夫ですよ」

と教えられえたけれども

患者さんによっては同じ話をずーっと
繰り返してずーっと聞く、というのも
なかなか大変なものだ、、と実感。

お話を聞くのが好き、とか
人のために使う時間が有り余ってる方
とかそういうボランティアの方の力が
不可欠だなあと。

悩みがあっても
なかなかそう他人には
打ち明けられない方もいるし

うまくむきあっていかねばならん!

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-09-09 01:14 | 緩和ケア | Comments(0)

同級生

食道癌の患者さんに限らず
人はかならずいつか死ぬわけで

病院で死ぬか、家で死ぬか
って選択があり

病院っつーのはある程度、あれやっちゃまずい
これやっちゃまずい

血圧はこれくらいでなきゃいかん
酸素飽和度はこれくらいじゃなきゃいかん

などいろいろな制約があり

制約の中で最後を迎える

やなこった

最後くらい家でゆっくり死なせてくれよ

「大好きだったアダルトビデオを見ながら」
なんて死があってもいいだろうし

俺たち医者がやってることは
果たして患者さんにとって100%いいことばかり
とは限らない


ある程度癌治療を突き詰めると
そこには限界もあることがわかってくるし
いかに天才外科医といえども
1人で対応できる患者の数は限られる


先日、緩和ケアを中心に在宅での訪問診療を
やってるクリニックに最後の看取りをお願いしたら

看護師は24時間対応で、週に最低3日は
訪問するし、一回に1時間はいてくれて
いろいろ気を配ってくれるという。

時間の流れはゆっくりとなり

医師も何かあったら、当直制で駆けつけるという

ああ、俺ももし病気になって、
余命幾ばくかとなったら

やっぱり畳の上でと思うかな

パンフレットをその訪問診療の看護師さんに
みせてもらったら

なんと卒後心臓外科に進んだ同級生が
緩和ケアのクリニックの常勤医に名を連ねている
ではないか。

えっ、、心臓外科医が緩和ケア?

と思ったけども。

人生いろいろ、医者もいろいろ。

看取り、という作業も根気のいる仕事ではないか。

役に立てる喜び、頼りにされる喜び
を一番感じられるところかも。。


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-07-24 00:01 | 緩和ケア | Comments(0)