カテゴリ:切除不能進行癌( 9 )

バイパス手術復権

食道がんで超進行癌、切除不能

さあ、最初どうする?

うちはまずDCFでがつんと叩きます

うちはケモラジでいっちょCRを目指します

なる非手術治療を考える腫瘍内科医をまえに。

いや、まず飯くえなきゃ
治療できんでしょ。

効果がなくてどっちらけになったら一生飯食えんかもしれん

それだったら最初にバイパス手術をおいてまず
食えることを考えたほうがいいんじゃね?

ということで、食道バイパス手術、見直されています。

文字通り迂回路を作る方法で。

胸をあけずに、お腹を切って胃を細長い管にして
首まで釣り上げて、首のところで食道につなぎかえる手術。


これをまずやっとけば、あとの抗がん剤や放射線治療が
効かなくても最期まで飯は何とか食える

ただ〜しここで縫合不全が起こるとまずくて

食事もくえん、がんも進行して、結局はなにもできずに
死亡。もあり。

とはいえ、食道がんを持ったまま手術に望むわけで
ある程度栄養状態もよくなきゃいけないし

そもそも、こうした切除不能食道がんの多くの患者さんは

「症状があったけど我慢して病院にいかなかった」

のがそもそもの問題。

早く来てもらうに限るんですわ

そうはいっても、仕事が忙しかったとか
そのうちなおうるだろうと思うのが人間。


「手遅れ」といわれたけど「治った」

を目指してガンバです

切除不能進行癌

食道バイパス手術をやったあとに
ケモラジが標準の時代へ。

バイパス復権ですわ


ぽちっとな

[PR]
by kenzaburou41 | 2016-05-10 23:07 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

ステージⅣbに対する外科中心治療

ついに外科学会もそこまで来たか、、

Ⅳbでも手術中心。
[PR]
by kenzaburou41 | 2015-04-17 18:56 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

ステージⅣaとⅣb

ステージⅣにはステージⅣaとⅣbがあり

Ⅳbはすてに遠隔臓器転移があったり、傍大動脈リンパ節転移があったりで
「全身病」で、初めから治る見込みが少ない進行がん。

Ⅳaは、がんばればなんとかなる可能性もある、食道癌

よって、抗がん剤、放射線、手術をどこでどう使うか?

が問題となる。

腫瘍内科医は
「化学療法をまずやって、効果があった場合はケモラジを」
「手術はきっと大変だから、侵襲の軽い方法を」


というけれど

外科医は
「ケモをやって効果が得られて、どこから手術をしなければ
治らない、治る可能性があるなら、ここで手術」
と手術を選択し

根治切除にならなくても、残った場所だけに照射野を
しぼって放射線を当てられるメリットはあるわけで。

手術で合併症をおこさずに、治療ができれば
のちの放射線と抗がん剤治療の継続でなんとか
根治を目指せるかも、、、


と考える。


手術をどのタイミングでどう使うかを考えられるのは
食道外科医の特権でもあり

化学療法を続けるか、放射線をいくのか
それともここで手術をするか、、
微妙な選択。

手術を選んだ時点でそれが正しい選択かは
わからないし、

もちろんうまくいかないこともあって
手術をしてもあっというまに再発して
癌の病勢を食い止められないものもあるけど。


手術をえらんで、それがうまくいった場合は
すごくうれしいものです。


Ⅳaこそ、食道癌の専門家の真価が問われる病期。

大事なのは決断力!
[PR]
by kenzaburou41 | 2015-02-21 21:52 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

切除不能だったら

食道癌の手術しました
とりきれなくて本人ショックを受けて
これからCRTを予定

という場合。

最初から、「来るのが遅かったですね
なぜここまで放置したんですか?
あなたには残念ですが、手術の適応はありません」
と抗がん剤+放射線治療を最初からやるケース


「手術をしてなんとか取りに行ったけど
も癌が気管気管支大動脈に一部残ってしまった」
というケース

前者は、切除不能癌を抗がん剤+放射線治療で
小さくして0になる
ことをめざす 

この場合の3年生存率27%

後者の場合、とりあえず、飯をくう
ルートが確保された上で
残ってしまった癌に絞って放射線を
当てる

ってことは手術で癌が減量出来た上で
かつそこだけに絞って放射線を当てられる
ということで

「照射による後遺症は減る」
「食べるルートは安定」
「対象の癌の量は減ってる」という好条件

少なくとも前者よりかは成績がいい
に決まってる。

絶望するにはまだ早い!

ここで注意は、「手術で合併症を作らず
速やかに次の治療に移れること」



長引けば当然、癌の進行が進み
次の手が打てなくなる前に
命を落とす、もありうる。

治療は体力がないと出来ません。

最初から化学放射線治療で
すっかり元気になっている人も
いるわけですから

まだまだ、全然諦めなくても
大丈夫

にっくき食道癌と戦うには
家族の支えこそが重要です

ともに戦いましょう!

ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2014-10-20 23:02 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

食道気管支瘻の治療

食道癌で孔があくという状況は,すごく癌が進行していて

患者さんに聞くと「症状はあったけど怖くて病院にいかなかった」

方が大半。

「そのうち治ると思ってたら悪化した、自分は癌にならないと
おもっていた、自分は健康で一度も病気にかかったことがない」

こうした考えは危険な発想で、

癌の治療はなにより早期発見、早期治療が重要で

患者さんが診断された時点でおおよそあと5年生きられるかどうか
が推測されます。



食道の周りにある臓器=気管、左気管支、右気管支、肺、大動脈、心臓

すべて重要臓器に取り囲まれていて

「外科の花形は心臓外科だ」と心臓外科医はいいますが

なんのなんの、食道外科もこれまた、いろんな知識を総動員しなきゃ
難敵の食道癌とは闘えず


それぞれ重要臓器に癌が浸潤したときはそれをどうにか
コントールするすべをみつけなくてはなりません


気管と気管支に交通ができると
「食物」ルートと「気道」がつながるので,一気に肺に汚い
ものが流れ込み、肺炎が必発、という状態になります。


これを阻止する方法としては
食道にステントという筒をいれる

もう一つは気管・気管支に筒を入れる

ですが、食道癌で気管支まで狭くなる、というのは相当進んだ
状況ですので、一般的にはまず食道にステントを入れる
ことがおおいです。

その入れたステントですが、、狭くなった食道をぱ~んと
拡げますので,今度は気管や気管支が圧迫されて
狭くなり、息ができなくなる、こまった、、、

というところで今度は気管・気管支ステントの出番、、
ということになります。

気道と食道が分離できればいいわけですので
食道バイパス手術もまた一つの手法であり

食べる道が確保されたら、根治的な抗がん剤+放射線で
いよいよ本丸を倒しに向かう、

しかし、長い長い道のりです。

精神的にもつらい日が続きますので
「治療開始から緩和ケア」
で不安を和らげる治療が平行して行われます。


ものすごく放射線が効くかたもいますし。

あきらめずに根気よく

医者があきらめたら,患者さんはどうなる。


ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2014-04-17 20:58 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

食道気管ろう

食道癌が進行するとやっかいなのは

進行して食道に穴が開き

さらにそれが隣接臓器に通じ

ときに大動脈に通じて出血死

肺や気管、気管支に通じて 食べ物が常に肺に供給される
食道気管、気管支、肺ろうの形成

いろんな患者さんを見てまいりましたが

食道気管ろうほど、大変な状況はありません。

「食べられず、絶えずとめどなく痰があふれ、痛い、苦しい」

状況ですので みつかった瞬間から

なるべく早くから緩和治療(苦痛を和らげる)を開始する
必要があります。


食道気道ろうになったら、根治手術することはない

と思っていたけど

いろいろ報告例を調べていたら


「ろう孔が右気管支に穿破し、右肺上葉スリーブ切除もしくは
右肺下葉切除とともに食道亜全摘胃管再建を実施した」

なる報告があり。


またろう孔があったけどケモラジがめちゃめちゃよくきいて
癌が消えたように見える状況を維持している(CR)
さらにろう孔もとじた

なる報告もあり。


困難な状況ゆえに、その治療も一筋縄ではいかないが

やってみるもんだな。


「食道バイパス術+CRT」や
「大動脈ステント+CRT」も認知されつつあり。


日本の食道癌診療すてたもんじゃないな


ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2014-04-17 00:10 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

DCF-RT

どうしてここまで進行してしまったのか、、

という切除不能食道癌。

大動脈や気管に浸潤した
食道癌の治療は大出血や
食道気管瘻といった
大問題を将来かかえ、

しかしそれでもいい治療を提供したい
もの。

切除不能食道癌に有望な治療としては

1)まず食道バイパス手術をおき、
のこった食道にヘビーなCRTを当てる
=とりあえず食べる事がまず確保され
なにより食べながら通院できる

2)まずヘビーなCRTをガツンとあて
CRを目指す、CRにならなかったら
サルベージ手術もしくはESD

3)予後が悪いわけなので、全身病として
出来る限り化学療法で粘る、効かなくなったら
最終手段としてRTをあてる。

だいたいこの3つ。

CRTの仕方としては従来から5FU-CDDPと放射線
が標準的でしたが

最近では、ドセタキセル+FPいわゆるDCF
+放射線治療も注目されており

先日の外科学会でも
FP-RTとDCFとDCF−RTを比較して
DCF-RTがもっとも成績がよかった

生存期間でいうと
FP−R、DCFが半年しか生きられなかった
のが
DCF-RTだと1年半と約1年予後を
延長できた

との報告がありました。もっとも
少数例の検討ですので
今後安全性など、
いろいろ多施設での検討が必要ですが

「現時点で切除不能食道癌の
最良の方法では」
とのことです。

ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2014-04-08 06:25 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

Y型胃管バイパス

切除不能進行がんで
ケモラジ選択中

肺と食道がつながりました

患者さんは食事がとれません

いかがしましょうか

というとき。

3ヶ月以上の余命が見込めるなら
迷わずバイパス術ですが

「え?どうしてバイパス術したんですか
うちならステントでしょう?」

とおっしゃる先生がいて

そうか、そういう考えの方もいるんだ。

ケモラジの効果、よく効く人は
ものすごくて

半年もたないだろう、という方でも

食道と気道系に穴があきました
がその穴も塞がって元気に食べられて
います、という方もいる。


なのでもし、この食道癌が
治るかもしれない、と思いを巡らすなら

食道バイパスをまず置いて
食べられるようにして

それからケモラジを完遂し

最後に残った食道だけ取りに行く

あるいはCRを維持している
とすれば、バイパス+CRTで
様子を見る

という治療選択もある。

多分、「ステントを」

という医師はそこまでうまく行かないだろう
とおもってて

余命は1−2ヶ月だろう
だから一刻でも早く食べられるように
してあげたほうがいい,軽い負担で。

なる悲観的な考え。

ケモラジ後のステント
よほど状態が悪い人なら
考えるけど、、


あなたなら攻める? 守る?



ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2013-11-22 07:37 | 切除不能進行癌 | Comments(0)

バイパスーCRT

食道癌が進行して見つかり、肺に直接浸潤

この時点で手術適応なし

余命いくばくです、と説明を受け
ながらも食道バイパス手術を行い
食べられるようになってからCRT
をやって,それがまた良く効いて

「手遅れです」という切ない状況から
回復した患者さん

この病院で治療してよかった、
スタッフの皆さんに本当に感謝して
いますと外来で涙ながらに感謝された
とボスから聞いて。

窮地に陥った患者さんを
丁寧に診察し、もっとも
いいと思われる治療法を
手探りで考えて行く事

そこに食道癌診療の醍醐味があり

エビデンスも大事だけど

エビデンスを超越した、臨床医の勘を
研ぎすます事

今年はブログ閉鎖に追い込まれて
一次喪失感がすごかったけども

皆がぽちっと応援してくださる。

来年はもっとがんばろう。

ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2012-12-29 00:03 | 切除不能進行癌 | Comments(2)