カテゴリ:再発したらどうするか?( 12 )

PDT後の食道切除

食道がんのケモラジ、約4割に局所にのこる、あるいはぶりかえすといわれ

サルベージ手術は危険度がたかいのでPDTをやる、という戦略があり

T1なら効果があるもののT2だとそれでもなおらない方がいる

そのあとに手術はどうなの?

っていう誰もが知りたいことの症例報告。

2例やって1例は椎体に穿通しててものすごい癒着ではがすのが大変だった、
もう一例は比較的軽い癒着で剥離できたとのこと。

もともどどれくらい進行していたか?と
その最深部がどっちを向いているか、椎体なのか、気管、気管支なのか、肺なのか。

大動脈に向かうものはPDTの適応外といわれているので
PDT後のサルベージも大動脈をはがすことはないだろうけど

ここから先、最初は手術は希望しなかったけど、手術をしなければ助からないかもしれない
という状況になってようやく手術を決意する、という方がふえるような気がして。

だったら最初から手術すればよかったのに

と内心外科医はおもいつつ、そういう方にもチャレンジを続ける。





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by kenzaburou41 | 2016-09-17 19:53 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

緩和か?声をとるか?

下咽頭進行癌+食道表在癌の組み合わせ
またはその逆。

結構多いんですが

食道が進行していて、下咽頭表在癌、
これはそれほど食道外科医としては
難しくない,食道を最優先とし

下咽頭は上皮内癌だろうが、上皮下深層浸潤
だろうがやるこたあELPS。 

しかし、下咽頭進行、食道MM~SM2
これが結構こまる。

下咽頭をケモラジで治療していて
食道にも効く、というが
その効果によっては食道の治療が
内視鏡でいいのか、ケモラジなのか
手術なのか、ラジなら一緒にあてるのか

結構フクザツなのだ。

下咽頭が進行してて、先にケモラジやって
食道表在癌の治療は後回し

そういう方がいて。

残念ながら下咽頭のケモラジの
効果がいまひとつでした。

食道はどうしたものか、、、
と思ってたら

「咽喉食摘を勧めましたが、声を
とる治療を希望されず、緩和になりました」
と連絡がありまして。

え??

そうなの?


食道もたしかに、CRT充分な効果なし、
もしくは遠隔転移がでてきた、
あるいはきれいに取れない、
となると、サルベージ手術はお勧めしない
けれど。

下咽頭癌ケモラジ後。
手術ができる状況でも、リスクや生活の質の低下を
考えて手術を希望しない、という選択をする
方もいる。

しかし、のどの入り口、
放置すれば食べられない、声はでないわ、
出血するわ、、、
緩和、といえども待ち受ける未来は
かなり厳しいものが、、、。

多分、悪い結末は想像できていない。
先行するのは当面の危機=
手術はうけたくない。

しかしやっぱり、声を失うというのは
だれしもが躊躇するだろう。

「ケモラジ後でも、先生たちが
再発を早く見つけてくれて
一番小さい段階で切除ができれば
いいんですよ、きっと。
再発発見が遅れるとやっぱり難しい
とおもうます。」と耳鼻科医はいう。

そうだよなあ、たしかに
治ることが目指せるとすれば、
このワンチャンスなのかもしれない。

食道屋たるもの、食道癌の10人に1人は
頭頸部癌になる。

よって、その領域にも必然的に詳しく
なるわけで。

耳鼻科の先生に頼りにされる
ってのは、すげえ有り難いこった。

この連携がうまくいくことが
最重要。

「3ヶ月前に検査うけたんですけどね
また内視鏡ですか?」

「ケモラジ後1〜2年間の治ったように見えるは
全然あてになりません、見つかったときには
手遅れという事も充分あります」

情報の少ない患者さんの
架け橋とならねば。

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-12-02 00:38 | 再発したらどうするか? | Comments(1)

骨転移外来

食道癌の再発

特に肺、肝臓、脳、骨といった臓器に転移
がおきやすく、

このうち痛みが強いもの、が骨転移。

転移した腫瘍が脊髄を犯すとそこから
下が麻痺して歩けなくなる

ということもありうるので

なるべく早く、骨転移は分かった方がいい。

で、うちの病院は
整形外科が骨転移にかなり力をいれてて

「骨転移外来」なるものが
ある事が最近判明。

麻痺が完成されてからでは遅いので
夜間でも緊急で連絡ください

なる連絡先まで書いたアナウンスがあり

もし、骨転移に明るくないなら
こちらでいろいろリハビリの指示、
疼痛管理などのマネージメントも
やりますよ

という。

おお,それはそれは有り難い話で。

患者さんとしては、
癌の末期でいずれ寝たきりになる
としても、

骨転移で場合によっては歩けなくなる、
というのは生活の質も大きく低下する

「転移が心配な方は積極的にPETCTを
予定して下さい」

やっぱり、そういう方をたくさん診ている
科としては、もう少し早くコンサルトして
くれよ、と思うのかも。

積極的に集約して
いい治療につながれば。


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-11-21 00:41 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

サルベージCRT

手術したときに癌が気管に残ってしまった。

主治医は追加のCRTをやりましょうというが
意味があるんですか?どれくらい生きられるのでしょうか
というご質問。

意味はおおありで、

手術のときに取ってきた組織の中でリンパ節転移があまりなくて
局所だけが深く周辺臓器に浸潤していた、

というかたには大いに治る見込みがあります。

我々の施設で27名そういう方がいて、いそいでCRTを追加したところ、
だいたい7割くらいの人が効果有り、完全に消えたように見えた人が
約半分、

1年生きられた人が66%

3年生きられた人が35%

5年生きられた人が35%


ということで3人に1人は5年生きられた
という成績です。


ステージⅣですから予後は悪くて
3年生存率が27%くらいというのが通常ですが

手術+化学療法もしくは放射線で残ったところに絞って
照射を加え、かつ遠隔転移の予防に抗がん剤をすることで
長生きできる可能性は十分あります。

しかし、効果には個人差がありますので
1年もたずに亡くなる方もいますので

いずれにせよ親を大事に

親孝行は今のうちに。。

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-10-07 00:18 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

何もしないという選択

手術後3ヶ月で再発が見つかったとき。

とったはずの癌が、もうでてきた
ということは
それだけスピードも速く

悪性度が高いということ。

抗がん剤や放射線治療が
効くといっても、しんどい治療
である事は間違いないし

苦しいだけで効かないこともある。

「今取り立てていたいとか苦しい
とか症状があるわけではないですし、
効くか効かないかわからないなら
動ける時間を大事に使いたい」

なぜそういう発想に。。

「知り合いが、再発して
抗がん剤やったんですけど
効かなくて3ヶ月くらいで
あっという間に亡くなったんです、

効かないとわかっていたら、
すこしでも動けるうちに
好きな事をさせてあげたらよかった
酒もタバコも制限なく
飲ませてやりたかった」

そういう意見もわかるし

何がなんでもがんを克服したいから
ありとあらゆる治療を受けたい
という人もいる

人生の岐路、癌になったとき

どういう治療を受けたいか

すぐに再発したときに
医者はこの悪い情報をどういうふうに
伝えるべきか、治療を薦めるか、、

いくつになっても難しいです。

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-10-02 00:49 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

出来る範囲のことを粛々と。

悪いニュースを伝える

命には限りがあり

ふりこの針をいくら止めようとしても
それは受け入れなきゃなんない

すべての食道がんを撲滅できる方法は開発されてない

わかりました、いつかこうなることもあると
考えていました。

先生が一番いいと思う方法で
進めてください

難しい状況だとは理解していますし
覚悟もできています



うん、まだあきらめるのは早い

最善と思える治療を粛々とやるしかない

いろいろ困難がでてくるだろうけども

悪い日ばかりではないだろう

一日のうちに笑っていられる時間は
どんな悪条件下でもあるはず


がんばっぺ。


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-06-27 00:41 | 再発したらどうするか? | Comments(2)

いいニュース悪いニュース

せっかく手術してうまくいった、

と思っていたのに

あっという間に再発してしまい

特に術後最初のCTで癌の再発が見つかったときは
医者もまたショックで。

いいニュース,悪いニュース

いいニュースばかりを伝えられたらいいのだけれども

避けて通れない、悪いニュースを伝えること。

あらかた、予後がどれくらいかを察することもできるし
この先起きる,良くないこと、も想像できるから泣けてくる。

どうはなして、どう治療を勧めるか、

うまく伝えなきゃ

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-06-25 20:15 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

ESD後の再発

Ut~Mt食道癌の内視鏡治療後にもっとも
転移が置き易い場所は
106rR

Lt~Aeは3、7

ここを重点的にチェックする

明らかに腫れてくればわかるけど
5mmくらいで、微妙に大きくなって
来ているもの、

これは悩ましい。

「大丈夫でしょうか?」

といわれても

「大丈夫だといいんですが」

はっきりいいがたい

EUSが細かい経時的変化を捕らえられる
っていうけど
やる人によって精度が違うし
いつもいい絵がとれるとも限らない
のでケン三郎はやらなくなった。

もっぱらCTとPETである

患者さんにとっては切実である。

「転移」だとするとステージが一気にあがる。

食道の中にいくら多発癌がでてこようが
内視鏡でとれるうちは全く気にする事はない

酒を辞める、減らすなどの自己管理が
有効だ

しかし転移は自分で制御できるものでもない

「早く見つけられるか」

5mmなのか、1cmなのか、3cmなのか
で大分違うと思う

とはいえ、小さいうちはなかなか診断が
難しく

大きくなったので、あとから振り返って
よくみるとその兆しがあった、というのは
よくあるのだ

白か黒かはっきりしない

グレーのままで経過を見るのか

それとも切除を勧めるのか

決断は経験のおおい医師に聞くのが
一番。

リンパ節だけをとるならそれほど
負担の大きい手術にはならないし

「取ってみたけど転移じゃなかった」
でも,疑わしいものが無くなるので
その後のフォロウもすこし気が楽になる

もともとMM,SM1,SM2で
追加治療を受けてない人は要注意

「転移がきっとあると思って」



ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-01-24 23:44 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

2年経てば

食道癌の手術

リンパ節転移が6個以上あれば
高率に転移再発する

中には20個以上も転移がある
ケースもあり

そうなると手術だけできれいに
とりきった、と言っても
そう簡単に食道癌は許してくれない

術後最初に撮影したCTで
すでに転移再発がわかって
患者さんもショックをうけるが
我々もショックを受ける。

切除したはずなのに、、、

やっかいな病気

あれだけ頑張って手術を受けたのに
すぐ再発するなんて、、、。

だいたい2年以内に再発は起きる事が
多い。

再発形式は
リンパ節、肺、肝臓、骨、脳
残食道の局所再発、胸膜播種など。

腹水,癌性腹膜炎はそう多くない。

正直、どこに出てくるかはわからない

CTをとったりPETを入れたり、
腫瘍マーカーを計測したり

心配しすぎるくらい検査をしていても

分からない事だってある

なぜ通院していたのに分からなかったのか

症状がなければ不要な検査はしないし
定期検査で普通は十分だ

だから患者さんは体の変化を事細かに
医師に伝えてほしい


痛み止めをのんでも効かない痛みで
夜も眠れない

体重がどんどん減る、がりがりに
痩せてきた

頭がぼーっとする、ふらつく、手足の
しびれがある

症状を伝える事で,「もしかしたら、、」
と最悪のことを考えて最善を尽くす

相手は強敵の食道癌

チームワークで戦うんですわ


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-10-09 23:58 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

再発時食道癌進行度分類

食道癌外科手術後に再発が発生すると
患者、家族のショックはもちろん大きなものだが

外科医もまた挫折感や敗北感に打ちひしがれる
ことが少なくない

Mtの表在癌で、胸から廓清したから十分だろうと
頸部廓清を省いたら、頸部に再発して気管に浸潤して
切除不能で発見される

あのときしっかり頸部郭清をしておけばよかった、、
と後悔して、怖さをしるとまたいろんなことを考えながら
手術に臨むことになる

しかし、最近は根治手術ができる、手術がもっとも生存確率が
高いと伝えても、それを希望しない患者さんも増えており、
抗がん剤と放射線、あるいは陽子線治療などの手術以外の
方法で治療をうけるひとも少なくない。


効果に個人差があって、時間がたたないと本当に治ったかどうかを
判断できない、というのがその治療の特徴で。

丁寧に丁寧に再発がないかをチェックし
再発したときにすぐに次の治療が受けられるように
万全を期す。

外科手術後もまたこれと同じことで。



再発の仕方はひとそれぞれ。

再発したときに、もういちどそれを進行度分類にしてみる。


T0N3M0とかT4(101R)Trとか。

ステージⅣa相当の状態と考えると


放射線や抗がん剤を使っていなければ、治療選択の幅があり、そこから
根治を目指せる可能性が少なからずあると。

あるいは切除ができればそれにこしたことはない。


比較的早く再発をみつければ
さまざまな治療を駆使できる
可能性がある


相手は強敵の食道癌


万が一を想定しながら、、、
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by kenzaburou41 | 2013-08-04 16:53 | 再発したらどうするか? | Comments(0)