カテゴリ:他臓器重複癌( 38 )

除菌後胃癌

こないだの学会講演で

胃がんの内視鏡診断のその道の達人の先生方のご講演を拝聴する機会があり

普段あまり詳しくない「ピロリ除菌した後の胃癌」症例を見ることに。

除菌したら胃癌のリスクが3分の1に減りますよ

という、通説も

「いやいやあれはもともと胃癌があった人で絞られているわけで、全体を含めてのデータじゃないです」

だったり

「アレルギーなどで副作用で中止になる人もいます」

「除菌しようが、しまいが、年に1度は検査受けてもらいます」

「除菌すると、表面が平坦化して分かりにくくなります」

だったりで、除菌に慎重な先生も中にはいて

「私は、個人の判断に任しています、
除菌治療、受けるのは半分くらいですよ」

という。

え?だって国が除菌進めてるんでしょ??

と困惑。

確かに除菌すると、がんができそうな部分がフラットに見えて、
「ほらほら拡大内視鏡で見てもわからないでしょ」

おーっ、ほんとだ全然わかんない

拡大で見てもよくわかんないなら
経鼻だともっとわかんないか。。

う〜ん、、

なるほど胃癌の専門家が
「拡大内視鏡を使わねばならぬ、経鼻なんてとんでもない」
っていう理由がよくわかる

ああそういうことか、、

食道扁平上皮癌の患者さんばかり見てると
下咽頭癌2、5割>胃癌1.5割>中咽頭癌1割
だから経鼻の方が大事と思うけど

世の中の大半の先生は胃癌中心に見ている。

こっちが主流かあ、、、、

「今、問題となっている除菌後胃癌が分かりにくい」

その背景、ここにあり。

経鼻LCIでどこまでいけるか、頑張って見て見ましょう




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by kenzaburou41 | 2017-06-26 23:07 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

食道癌と他臓器重複癌


食道学会のシンポジウム2、「重複癌に対する治療戦略」
で発表してまいりました。

ケン三郎の施設が頭頸部表在癌の内視鏡治療をた〜くさんやってるせいで
食道癌+頭頸部癌の重複例が多数あることもあってデータ的には
ハイボリュームセンターの中のさらにハイボリュームセンター。
かなりバイアスがありますが。

1060人の食道癌患者さんのうち600人(56.7%)に他臓器重複癌がありまして。
(食道癌の次に食道癌が出てきた場合は多発癌として除外)
うち423人(39.9%)が頭頸部癌
155人が(14.6%)が胃癌

さらに頭頸部癌を部位別に分けますと

下咽頭、胃、中咽頭、喉頭、舌、口腔底と1〜6位のうち5つを頭頸部が独占。

まさにフィールドキャンサライザーション〜でございます。

重複癌多すぎ!

下咽頭が食道癌の4人に1人、胃が7人に1人、中咽頭が10人に1人、

十二指腸癌は1060人中2人でございましたので。

食道癌患者において内視鏡スクリーニングは
口腔、咽喉頭、胃を重点的に観察すべし 

そして食道+頭頸部癌が重複した場合は
より進行したものの治療を優先するが

進行度が同等の場合は、食道がんのほうを優先する

戦略としては頭頸部癌は早くみつけて内視鏡治療。 

放射線治療を頭頸部表在癌のために使うのはなるべく避けて
有事の時のためにとっておこう

さあ英文論文化を急いてインパクトファクターが0.77に上がった
Esophagusに投稿しよう     ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2017-06-16 04:00 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

悩ましいステージ1

今度頭頸部癌学会と食道学会で重複癌の話をするんですわ

下咽頭と食道癌が同時に重複したときどうしますか?

最近、下咽頭がんはもともと明らかな転移がなく表在癌であれば
声を失わずにすむ、ということが認知され。

「それでも癌を治すためには声をとる必要がある」という施設もあるし

いやいや、なんとか局所はELPSで削って
リンパ節は郭清して、最後に照射をとっておきましょう

なんて作戦もありで

これにステージ0の食道癌が絡むときは9割以上内視鏡で対応できる。

ステージ2,3だったらこれは食道癌のほうを優先すべきで
食道癌の治療ガイドラインに沿って最善と思われる治療を進める、

手術が嫌ならケモラジをするけど、主に手術中心で作戦を立てる。

Ⅳ期は化学療法または、ケモラジ主体であわよくばそこに
バイパス手術やサルベージ手術を絡める

問題はステージⅠ
ここがもっとも難しい選択。

下咽頭がうんと進んでいたら、ESDだけっつうのも有りかもしれないし

いやいや、手術でしょう、ケモラジでしょう
ってのも有り

下咽頭にケモがうんと効いて小さくなってELPSできて
食道ESDしたらsm2

う~ん、、下咽頭治るんだよね、

じゃあオペかなあ、オペでしょうやっぱり。

これで咽頭も食道もラジを取っておける。

ってことを考えつつ、、、

来週の食道学会でお勉強っ。


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2017-06-05 19:30 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

食道癌と下咽頭癌

食道学会の主題に登録しようとおもって
経鼻内視鏡での咽喉頭スクリーニングを開始した2009年からの
約1000例の食道癌患者を見直したんですわ

下咽頭癌が25%

胃がんが10%

なんと食道癌患者の4人に1人が下咽頭癌を併発してたんですわ

5年ほど昔は食道がん患者の
10人に1人が口腔咽頭がん、っていってたんです

胃がんも食道がん患者の10人に1人だったんです。

それが経鼻内視鏡で咽喉頭をくまなく観察するようになって

胃がんは10人に1人と変わらないけど

下咽頭がんはなんと、食道がん患者の4人に1人。

恐ろしいほどの関連性ですわ

逆にいうと経鼻内視鏡にシフトすれば
10%しか診断できなかった下咽頭がんを25%まで
引き上げられる可能性。

いや、そんなばかな、、10%が25%だなんて
そんな上がるわけないでしょう

相当バイアスかかってるし

マユツバもいいとこ、馬鹿じゃね?

売名行為?

いやいや、、、
あなたの病院でもやってみてくださいよ
食道がんの患者さんに経鼻内視鏡。


間違いなく
簡単にみつかるようになるから〜

時代遅れのNBI拡大にさよならしてね〜




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by kenzaburou41 | 2017-01-07 00:27 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

膵臓癌と食道がん

進行膵臓癌と進行食道癌、いっしょにあったらどうする?

的な経験ないなとおもったら

カンファレンスにでてきて、おっ。

膵臓癌は切除不能

食道癌は切除可能進行

膵臓の治療は化学療法〜

これを丁寧に繰り返して、根治とはいかないまでも
癌が育たない状態を維持する

そうこうしているうちになんと食道も小さくなってきた。

おおっ、、もしかして食道内視鏡治療いけるんじゃ。

進行 対 進行の場合、
戦略に正解はなく

その都度その都度どっちの方が患者さんにとってメリットがあるか

あるいは今この治療カードを切ったらいいのではないか

を手探りで決めていく。

よく効く薬がたくさんあるわけではない状況で

他の癌では使える薬、保険が効く薬が
注目される

これで治ってくれたらいいのに、、と願いつつ。


















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by kenzaburou41 | 2017-01-06 00:03 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

治りにくいがんと治りやすいがん

食道がんは治るのか?

微妙な質問ですわ

治るものもあるし
治らないものもある

でも一般的な傾向はどうかというと

2012年のがん10万人あたりのがんにかかった人の数

2014年のがん10万人あたりのがんで死んだ人の数

これを比べてみる。

死んだ人 ➗ かかった人。

第1、2、3位 を膵臓、肝臓、胆管胆のうの 実質臓器が占める。 症状がでにくい場所ですわ この3つは7割超え

そのあとに 白血病、多発性骨髄腫と血液のがんが続き、肺がん 3人に2人死亡。

食道がんは大体50%くらい、二人に一人くらい。

大腸、胃、膀胱、咽頭〜口腔がんは4割程度で

乳がんや前立腺がん、喉頭がんは2割。

かなり治りやすい部類のようなんですわ

扁平上皮関連では
食道>口腔咽頭>喉頭
の順に治りにくい。

治療の優先順位もそのことを知ってればおのずと
どっちを先にするか

もちろん進行している方を先に治療するのですが

例えば膵臓と食道が同時に進行してみつかった。

これは膵臓をまず優先すべきですわ

ていうか、同時に進行した場合って
これまで経験ないかも。


先人がどうしたか調べてみよっと。





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by kenzaburou41 | 2017-01-05 00:15 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

食道の治療を手控えない

咽頭が進行癌で食道がステージ1の場合

治療法はいろいろ選択しえる

咽頭がステージ3で食道がステージ1でも

咽頭はケモ、ケモラジがよく効いて食道はESD
だけで手控えていたら、数年後に再発し
結局食道癌で亡くなった。

そういうケースが少なからずあるので。

咽頭がんのステージが4b、cでない限りは

食道はガイドラインどおりきっちり治療すべし。

食道がん侮るなかれ。

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by kenzaburou41 | 2016-12-18 22:22 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

下咽頭癌と同時性の食道癌

明日はケン三郎が師匠と、日本消化器内視鏡学会関東地方会で
なんとシンポジウムの座長を務めます。

テーマは
咽頭・食道領域における多発癌・重複癌の診断
と治療の現況

第一会場でございます。

9時から開始でございます。

咽頭癌と食道癌が同時におきたら
どっちの治療を優先する?

進行度によりますが

答えは食道がんでございます。

咽頭がんのほうがやや予後は
いいように思います。

治療中、ステージが逆転する
こともございます。

食道がん、侮るなかれ

明日、永田町シェーンバッハサボーでお待ちしております

ぽちっとな




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by kenzaburou41 | 2016-12-16 23:03 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

喉頭癌の予後

昨日の学会でいろいろ耳鼻科の先生から話をきけたんですわ

喉頭癌、それ自体で命を落とすことは少ないが

喉頭癌にかかったあとに生じる食道がんや下咽頭がんはすくなくない

なんとその重複したがんのほうで亡くなることが多いのだとか。

なので、喉頭がんにかかった人は内視鏡検査を定期的にうけるほうがいいと。

食道がんと下咽頭がんについて関連が深いとケン三郎が話したけども
北海道の先生も同じように言ってて、食道がん患者は下咽頭がんに注意せよ、

その次に注意が必要なのはどこか?

「口腔底がん」です。と。

う、、これも同じ成績。

マウスピースつけてたら観察しないとこじゃないか。

重複時期を検討したら面白いんじゃね?

食道と下咽頭
食道と喉頭
食道と中咽頭

下咽頭に関しては、圧倒的に同時性がおおいけど
下咽頭のあとに食道がん、というのはすくなく、
食道がんのあとに下咽頭っていうのは10年経ってもでてくる。

調べてみたら面白い結果がでるかも、だし

どういう順番でがんになるか、の傾向もわかるのでは。

早速取りかかるんですわ

学会にいくといろいろ刺激があるぜよ



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by kenzaburou41 | 2016-11-19 15:51 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

食道癌後の下咽頭癌はいつ起きるか?

食道がんといえば下咽頭癌、下咽頭がんといえば食道癌

それくらい似ている下咽頭癌

食道癌患者さんが食道癌を克服した後におそらくもっともかかりやすい癌ですわ

下咽頭がん患者の6割が食道がんを重複する

そしてその半分は同時に食道がんと下咽頭がんを重複する。

そして3分の1のかたが「食道がんを治療して1年以上あけてあとから下咽頭がんになった」かただ。

そのうちわけでは5年未満がもっともおおいが、半分くらいは5年以上あけてから下咽頭がんを発症。

そして10年以上あけて下咽頭がんになった、というかたが5%くらいいらっしゃる。

食道がんが治ったあとの下咽頭がん、引き続き注意ですわ



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by kenzaburou41 | 2016-09-16 21:32 | 他臓器重複癌 | Comments(0)