カテゴリ:ELPSでのどを守る( 51 )

がんサポート質問集〜今のトレンド

73歳の父のことで相談です。のどに異変を感じて、総合病院でいくつかの検査をしたところ、食道がんと言われました。食道の頸部と胸部に腫瘍があり、頸部食道がん、胸部食道がんとのことです。咽頭の下部にもがんが見つかり、下咽頭がんとのことです。食道の上部と喉頭を切除する手術を勧められていますが、声を失う可能性があるとのことです。声を残せる手術はありませんか。また、手術以外には、どんな治療法があるでしょうか。

という質問に2008年、食道の専門医が
「下咽頭と頸部食道をケモラジ+胸部食道は手術、もしくは咽喉頭食道全摘も悪くない」
とお答えしておりますが。

今のトレンドは
「頸部食道、胸部食道は抗がん剤と手術で一緒に切除、下咽頭がんは内視鏡治療もしくは化学療法+内視鏡治療で極力喉頭を残す」
かと思います。


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by kenzaburou41 | 2017-09-22 22:53 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

市中病院における頭頸部表在癌の診断と治療

来年の頭頸部表在癌研究会の当番世話人のケン三郎ですわ

テーマの1つに「市中病院、がん検診における頭頸部表在癌の診断と治療の現状」

を考えてるんですわ

食道癌患者のある一定数発生する頭頸部表在癌を

市中病院やがん検診の拠点。

どれくらい見つけて、どれくらい自前で治療しているか

がんセンターとか大学病院のハイボリュームセンターだけではなく

電車で行ける近くの病院でもESDやELPSが普及していること

そしてそれを診断できる内視鏡医、頭頸部外科医が身近にいること。

これが食道癌患者にはベストな状況ですわ

あと1年の間でどれくらいの患者を集積できるか

皆さん是非、そういう目で早期癌を見つけてきてほしいんですわ

当たり前のように、若い先生が診断し、その地域で治療が
完結する

これが理想ですわ

頭頸部表在がん研究会でその成果を発表していただいて
地域ならではの問題点やら、危ない目にあった、その
問題をどう克服したか

地域に広める為に是非、取り組んでほしいんですわ

来年7月、おそらくは七夕開催。

待ってるぜ、頭頸部表在癌研究会で〜















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by kenzaburou41 | 2017-07-12 00:50 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

咽頭食道接合部癌のELPS+ESD

昨日の頭頸部表在癌研究会では

ELPSの限界、とも思えるような

下咽頭後壁~食道に約2cm表在性に半周程はいった病変の
内視鏡治療例を報告してきたんですわ

食道浸潤のある下咽頭癌はステージ的にはT3で

ガイドライン的には
咽喉食摘
もしくはケモラジの適応

頭頸部外科医が単独でおこなうTOVSにおいても
食道に少し入ったもの、はいけるけど、食道にかなり進展しているもの
にかんしては、鉗子が届かないので難しいとされていて

ここは頭頸部外科と内視鏡医のコラボ
が重要。

口からとるのが得意な頭頸部外科医と

食道の狭い管腔の中で自在に粘膜を穴が開かないように削れる内視鏡医

その協力で、この場面ではどっちが得か、を
判断しながら手術を進める必要があり

どっちもできるケン三郎の施設ならばこの局面を打開できるっ

また頸部食道がんが下咽頭に浸潤した場合も同様で、
食道外科医と、下咽頭粘膜切除ができる頭頸部外科、内視鏡医
とのコラボで今まで喉頭温存ができなかった患者の治療が実現する


下咽頭がんが頸部食道にかかった場合、頸部食道側に癌が
全周に2-3cm入っていなければ
ある程度トライできそうで。

そのコツ

1)まず食道側の粘膜切開をしっかりおく
これを怠ると後から切るのは難渋する

2)下咽頭側にもどり、全周切開をELPSまたはESD手技で行う

3)病変を把持し、ELPS手技で上皮下層を剥離。

4)食道入口部、輪状咽頭筋を意識して局注をくりかえしながら
これを下に落とすように剥離する

5)持つ病変が大きくなってきたときには2本の鉗子で病変を把持し
ESDで奥の上皮下層を剥離

6)すると輪状咽頭筋が下の図のように見えてまいります。
ここで層を間違えて下の方に行くと、出血が始まり
視野がとれなって、穿孔する危険も高まります。

b0180148_1743411.jpg



7)ここで我々はSTフードを装着し、得意の粘膜の下への
もぐりこみを図ります。
b0180148_17145397.jpg



8)すると管腔のせまい頸部食道であっという間に視野が展開でき、
剥離面がどんどん目の前にでてきて手術が進む進む

ここは頭頸部外科医より内視鏡医が「私にお任せください」と名乗り出るべき
ポイントです。これをいやまだまだ、、と無理に取りに行くと出血するわ、
視野はでないわで、、空気が重くなり

う~んじゃあまず手前を分割で取ろうか

なんて話になりますので、、、

9)できあがりはこんな感じで、だいたい2時間半くらいの手術でしたが
コツがわかったのでもし次回同じような方が紹介されたら
たぶん2時間くらいで切除できるでしょう。

b0180148_17191291.jpg




10)あとはケナコルトを浅めに打ちます。食道入口部が一番狭窄が心配ですので
ここは重点的に。そして可能ならステロイドの内服も併用したほうがいいでしょう。


11)こんなにとっても大丈夫?
一条正常粘膜を残しておけばある程度の狭窄は回避できます、水平断端を気にする
あまりに全周切除、、は私、やってません。

で、数カ月後にはきれいに上皮化されております

b0180148_17333116.jpg




もし、全国でこのような病変でお困りのかたがいらしたら
ご連絡ください~


先日も福岡から「ブログを見てきました」という方が、、、

ありがたや~
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by kenzaburou41 | 2017-07-02 17:41 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

咽頭食道接合部癌の治療

内視鏡的には食道と下咽頭の境が定められてないし

普通の内視鏡では食道入口部の正面視はできない

しかしケン三郎は2009年から正面視し続けていて

おそらく世界で一番食道入口部を正面から見て挿入している外科医。

世界一。

ギネスに申請。

そのケン三郎が、食道と咽頭の境は、柵状血管のあたりにあるだろうけど、この辺は
緩衝地帯でまだ誰も食道か、下咽頭かを定めていないので

「バルサルバ法によって観察できる、正面から見た柵状血管の広がりの部分を咽頭食道接合部と定義する」

ことにして

その接合部にまたがる表在癌11例の治療成績を調べて見た。

うち10例は上皮下浸潤癌で、大きさの中央値は3cm、厚みの中央値が約2mm

食道でいうsm深部浸潤癌だ。

10例の上皮下浸潤癌のうち、2例に頸部リンパ節再発があったけど
再発して即、頸部郭清したらその後は再発なく、皆喉頭取らずに元気に生きてる(観察期間中央値2年3ヶ月)

ってことが判明。

おおっ〜これは患者さんにとって大きな前進ではないか

今までなら下咽頭がんの食道浸潤は 多くの場合進行癌で見つかり、声を取るのが通常だった
あるいは、喉頭温存を希望して抗がん剤や放射線治療を行うのが普通だった

それが内視鏡を使った治療で喉頭が残せるなんて。。。

アンビリーバブル

自信を持ってお勧めするこの治療

まとめて発表するぞ〜












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by kenzaburou41 | 2017-06-29 23:02 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

咽頭食道接合部癌の治療

内視鏡的には食道と下咽頭の境が定められてないし

普通の内視鏡では食道入口部の正面視はできない

しかしケン三郎は2009年から正面視し続けていて

おそらく世界で一番食道入口部を正面から見て挿入している外科医。

世界一。

ギネスに申請。

そのケン三郎が、食道と咽頭の境は、柵状血管のあたりにあるだろうけど、この辺は
緩衝地帯でまだ誰も食道か、下咽頭かを定めていないので

「バルサルバ法によって観察できる、正面から見た柵状血管の広がりの部分を咽頭食道接合部と定義する」

ことにして

その接合部にまたがる表在癌11例の治療成績を調べて見た。

うち10例は上皮下浸潤癌で、大きさの中央値は3cm、厚みの中央値が約2mm

食道でいうsm深部浸潤癌だ。

10例の上皮下浸潤癌のうち、2例に頸部リンパ節再発があったけど
再発して即、頸部郭清したらその後は再発なく、皆喉頭取らずに元気に生きてる(観察期間中央値2年3ヶ月)

ってことが判明。

おおっ〜これは患者さんにとって大きな前進ではないか

今までなら下咽頭がんの食道浸潤は 多くの場合進行癌で見つかり、声を取るのが通常だった
あるいは、喉頭温存を希望して抗がん剤や放射線治療を行うのが普通だった

それが内視鏡を使った治療で喉頭が残せるなんて。。。

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自信を持ってお勧めするこの治療

まとめて発表するぞ〜












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by kenzaburou41 | 2017-06-29 23:01 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

ロボット手術

学会に行って来たおさらい。

頭頸部外科領域の経口的切除といえばロボットを使ったTORS

今話題のダビンチを使った手術で、術者は患者さんから離れたところで操作し
ロボットがその動きを真似て口腔内で手を自在に動かし、癌を切除する。

食道のような広い範囲の手術には全然向かないし、コストの無駄だと思うけど

咽頭や前立腺などの狭い範囲では役に立つ

特に欧米ではHPV感染を原因とした頭頸部癌が多く、その治療法も
ロボット手術がかなり普及しているという。

さらにはアメリカでは睡眠時無呼吸症候群への舌根切除術などが適応となっているとか。

最新のガイドラインではT3,T4といった進行癌にも適応されてるっていうから
消化器内視鏡医が「内視鏡治療の適応は、、」なんて言ってるのをあざ笑うかの
ように適応がドンドン拡がってます。

拡大内視鏡で深達度診断しててもな〜んの意味もない。

海外で内視鏡治療といえばTORSのことを指し、

昔T1T2は6割手術、4割放射線治療だったのが今8割が手術、2割が放射線へと
治療がシフトして来ているという。

しかし日本ではまだダビンチ手術は試験段階の治療であり

ESDやELPS,TOVSなど日本独自の負担の軽い治療が普及している中で
TORSが入り込める余地があるかどうか、、、

さらに新しいダビンチシステムが入って、かなり狭い部分でも
取りに行けることがわかって来ると

「消化器内視鏡医の助けなんかいらないもん、俺たちだけで十分だもんね〜」

っていう頭頸部外科医がたくさん出て来てしまうかも。。。

いやいや、この領域、やっぱり消化器の先生を味方につけていた
方が絶対いいって。

食道に病変が浸潤している部分を切るのは消化器内視鏡が得意だし
簡単だもの

臨機応変に使ってもらわないと患者さんに迷惑っ!

てな訳で、robot手術かあ

ケン三郎もかじって見たいわ〜


















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by kenzaburou41 | 2017-06-19 23:50 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

経口的切除、喉頭温存

頭頸部癌学会に参加してきまして

食道癌患者さんには咽頭癌がよくみつかる

だから我々耳鼻科医は食道癌を扱う消化器外科の先生と
連携して耳鼻科領域の診察をする

また耳鼻科の内視鏡では見つからないごく早期の
ものもあるので消化器内科とも連携する

そういう発表が聞かれるようになり

うれしい限りです

全国に少しづつ、ELPSやTOVSが広まって

「内視鏡治療の適応は」

って言ってる消化器屋さんがびっくりするほど、積極的に
頭頸部外科医はチャレンジしてまして

世の流れか、だってこれで治ってんだもん、いいじゃないか。

そうです、食道癌と違い、3領域も郭清しないし

1領域郭清です

照射も効きます

予防的な手術しなくても、転移が判ってからの治療でも間に合います

そういう環境だから、

リンパ節転移があっても局所がちいさいのはELPSで取ってます

っていうのもなんだかありのような風潮で。

いやいやこの業界の目覚ましい進歩を目の当たりにして

そのど真ん中にいることが嬉しいのです

今日はローマに出発して、日本の頭頸部領域へのELPS,ESD、経鼻内視鏡診断を20分
しゃべってまいります〜

がんばっぺ














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by kenzaburou41 | 2017-06-10 06:34 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

第18回頭頸部表在癌研究会

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告知です。

7月1日土曜日 10時から

国立がんセンター中央病院 築地キャンパス
国際研究交流会館3階 国際会議場にて

[第18回頭頸部表在癌研究会」
がひらかれます。

5月31日締め切りですが
演題募集中です。
演題、所属、演者 抄録800字以内で 

都立駒込病院 耳鼻咽喉科頭頸部腫瘍外科
杉本太郎 先生
sugimoto.otohns@cick.jp まで

ふるってご応募ください
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by kenzaburou41 | 2017-05-17 17:54 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

セミナー講師依頼

セミナー講師の記事書いた途端に

セミナー講師の依頼来る!

うっそー

そんなばかな〜

偉い先生がまさかこのブログみてはるんやなかろか〜

でも食道外科医っつうベースがあってのこのお仕事依頼。

食道癌のブログを書き続けてきたからこそのオファー

有難い話ですわ


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by kenzaburou41 | 2017-05-16 06:17 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

ミスターバルサルバ

こないだの学会、サテライトで講演してきたんですわ

さすがにもうなんども講演したんで

もうそろそろ、飽きられて講演にもお呼ばれされなくなるだろうので

路線を外科医に戻そうと思ってたところ。

20分の持ち時間を無事終了。

座長のえらーい先生から

「ケン三郎先生といえば、ミスターバルサルバですよね
食道癌ハイリスク患者さんの経過観察法を大きく変えましたよ」

的なお褒めの言葉をいただきました。

一方でバルサマウスを使った拡大内視鏡+経口で
バルサルバやってる先生が、9割ちかく喉頭よく持ち上がって
見えましたと発表があり

す、、、すごい執念っ

確かに食道にはいっちゃうと
拡大内視鏡のほうがその場で精密な診断できるしなあ

どっちとるか悩ましいとこ

でもきっとそのうちすこ〜し拡大できる経鼻がでてきて
2020年には大きく経口内視鏡が衰退

いまは「口からだけでなく鼻からもできるんです」だけど

あと何年か後には「口から希望のかたは口からもできます」の時代に。

地域によって、鼻からできますよ、と勧めても
患者さんが鎮静して口からを希望する地域もあるというし

常識、というのはなかなか
変えるのが難しい

でも。

一人づつ仲間を増やして
経鼻内視鏡を全国津々浦々にひろめたいっ。







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by kenzaburou41 | 2017-05-14 21:03 | ELPSでのどを守る | Comments(0)