カテゴリ:ELPSでのどを守る( 39 )

論文

ほかでは声とります、放射線です、といわれた
88歳女性にたいするELPS+ESD治療の論文


全国でお困りの食道咽頭接合部がん
のみなさん、おまちしております。

[PR]
by kenzaburou41 | 2017-03-25 15:58 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

食道発声

つんく♂さんは、手記の中で、自身を診てくれる医師を過信し、セカンドオピニオンを「診てくれている医師に失礼」だと考えもせずにいたと反省する。治療中には「寛解」と言われて他の病院で検査したら、ガンが消えていなかった、ということもあった。だから、自身の医師を気遣いつつも、一人の医師だけでなく、セカンドオピニオンをもらう大切さを強調する。
 そして声帯全摘出に至ったつんく♂さんだが、今でも、

「もし、いろんな場面で別の選択をしていたら、今はまだ違う結果があったのかなぁ」

 と、考えてしまうという。ただ、

「声帯を失った今、不幸せかというと、決してそうでない」

 とも、つんく♂さんは記す。
 病気を発表したから、世の中に「たくさんたくさんのガンサバイバーの方」がいることを知ったし、術後数ケ月して通い始めた「食道発声の会」では、「人からモノを教わる新鮮さ」を感じた。病気のマイナスの面だけを見ていたわけではないのだ。
 最後につんく♂さんは書く。

「さあ、今日も楽しくいきますか!」

 その声を再びステージやテレビで聞く日も来るのかもしれない。



下咽頭進行癌、手術で声を失うというけれども
その手術成績とやら疾患特異的5年生存率は
ステージ3で78.6%
ステージ4で56.6%
と食道がんにくらべると極めて良好。

かつ95%で食べることに関しては問題なく。

17%のかたに、シャント発声などで音声機能の獲得が可能という。

命をとるか、声をとるかという究極の選択をせまられるけど
も、手術を受けると声を失うけど
予後は半分以上のかたに期待がもてる様子。

喉頭癌はもっと成績がいいことが知られているし

予後は喉頭>下咽頭>食道の順。

それを踏まえて対策をねるべし。









[PR]
by kenzaburou41 | 2017-01-17 23:26 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

全国からやってくる

もともと食道外科医だったんですけど

今やのどの入口あたりばかり見る専門家になり

全国から「のどを残せないか」「声帯をとらずに治せないか」

的な相談窓口となりつつあるケン三郎外来。

今日も近隣の病院からちょっと進んだ下咽頭がんってことでご紹介を頂いて

即、内視鏡

うん、このくらいなら残せますよ

と判断。

もちろん限度があるので、リンパ節転移がゴリゴリあるような
腫瘍は対象外だけども

場所がら、残せないんじゃないか?を危惧するところを
なんとか救い出すってんではおそらく日本でも有数の施設ではないか。


もともと大腸専門医をめざしていたのに
なんてこったい。

人生何があるかわからんけど

興味のある方向へ進んでいくと、その先にまた道が開ける。

期待に答えられますよう














[PR]
by kenzaburou41 | 2016-11-22 22:58 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

どこまで声を残せるか

今回の学会での最大の収穫は

「頸部食道がんが、下咽頭に浸潤した場合にどこまで声をのこせるか?」

という問題。

頸部食道を外切開で切って、下咽頭まで剥離して後壁の方はかなり上の高さまで
いけることは分かっていたけど

果たして輪状後部側がどこまでいけるか?

そこが表在性であれば、口側はELPSで切除し
粘膜を肛門側から引っ張りだして切除して

遊離空腸をあげればいけるんじゃないか?

考えてはいたけど、実際その手術をされている先生が北海道にいて。

え〜っ、、どれくらいまでいけるんですか?
と伺ったら

「被裂軟骨のレベルは無理、縫えないので」
という。

てことは入口部から少し頭側だったら全然いけるってこと?

これはもしかしたらいい治療ができるかも
しれません。

頸部食道がん患者さんの新たな光となる治療が。。。













[PR]
by kenzaburou41 | 2016-11-21 22:42 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

境界領域

食道胃接合部がんが食道の治療法でいくのか、胃の治療法でいくのか
が議論になるように

食道と下咽頭にまたがるがんもまたどちらの治療方針に準ずるかむずかしいところ。 

今回の学会でみてみると
下咽頭がんは相当進行してても最近は口からがんをとりだす経口的手術がさかんになっており
これが頸部食道にかかるものでも、穿孔をそれほど気にしないで局注せずに取りに行く、
というのもあり、ということ。

これが頸部食道がんの下咽頭浸潤であれば「咽喉食摘」をえらぶ食道外科医が
少なくないのに、、、

頭頸部表在がんの内視鏡治療の適応拡大を恐る恐る
考えている我々に比べ、頭頸部外科医はあるものは取る、追加のCRT
はなるべく避ける、と考え方がかなり違うということ。

もしかしたら頸部食道がんはどちらかというと、この方針
に近い方針がとれるのではないか?と
考えさせられるということ。

ロボット手術、ケモラジ、ELPS、TOVS
いろいろな「喉頭温存治療」があり、
患者さんには福音ではないか。

でも下咽頭がんの6割に食道がんが重複し

おもに同時性がおおく。

食道がんが先にあって、5年、5−10年、10年以上たっても
下咽頭がんが酒を飲み続ければ、あとからでてくるリスクが残る

ということが分かっているゆえ

食道がんを克服し、もうこなくていいよと言われても
検査間隔が1年おき、が2年おきとなったとしても
内視鏡は永続的に継続すべきで

上皮内がんでいるのが2−3年といわれるから

食道がん患者さんは
「少なくとも3年に1度は内視鏡」
なのかしら。

幸い、頭頸部外科医がいまかなり喉頭温存治療に
目を向けていて昔ほど簡単にのどを取らなくなっている
という状況

なんとか声を残したいという気持ちは同じですわ










[PR]
by kenzaburou41 | 2016-11-21 00:03 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

のどを失うということ。

先日、内視鏡やった患者さんに
病理の結果がでて、

それを伝えたいから外来にきてくれと電話したんですわ

そうすると電話にでたけど、ガサゴソいって
何か合図しているようにも思える仕草。

ああ、そうか、喉頭癌で喉頭切除したのか、、

要件を伝えて電話を切る。

うーん、やっぱり声がでないというのは相当な
生活の質の低下だぞ

と認識し。

そしたら同じように声をうしなった患者さんで
食道発声で声を取り戻している方に外来でお会いして。

内視鏡の結果を伝えると

有難うございましたと、十分に聞き取れる声で
受け答えする。

「ずいぶん発声がお上手ですね」と声をかけると

「いやあ、子供がまだ小さいもので、いろいろ
怒るのにも、手書きじゃ伝わらないんです、
だから必死で発声のトレーニングをしたんですよ」

という。

そうか、声を失って大変だろうなと思いをはせるけど

その背景には、俺らと同じように家族がいて、親がいて
友人がいて

うしなった機能をひっしこいてとりもどそうとする方がたくさんいる

もちろん、こういう方をできるだけ減らせるように
検診を広めたり、観察法のコツを伝授したりしたいけれど。

声をうしなうも、命を守るのを選択した

方に最大限敬意を払わねば。

























[PR]
by kenzaburou41 | 2016-11-16 23:02 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

化学療法+ELPS

今度の学会で
のどに放射線がすでに当たっている方

で下咽頭に進行癌が見つかったという状況

「もうのどを取るしかないです」

と言われた患者さんに対する「化学療法+ELPS」の成績をまとめて発表するんですわ

化学療法がよく効いたひと、というのが条件ではあるものの
喉頭温存率90%と短期的にはかなりいい成績で来てるんですわ

もちろん今の標準治療ではないけれど

受けた患者さんを見てると、これはいい治療じゃないか?と確信する。

これからは「のども残して」「癌を治す」を両立していく時代に変わりつつある

しっかり見届けるんですわ


[PR]
by kenzaburou41 | 2016-11-11 21:52 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

ついにこの日がやってきた

ケン三郎のところにある日患者さんがやってきて

食道癌の内視鏡治療後、何度ものどの不調を訴え続け
耳鼻科、内視鏡医が何度か検査をしても原因が分からなかった

でもようやく食道の口側にできた下咽頭癌が原因だった
ということがわかり、既に進行癌。

幸い患者さんにはケモラジが残っていたので治療できたけど
もし残っていなかったら即、咽喉食摘となる

検査をうけていたのにあんまりじゃないでしょうか

と患者さんの言い分もよくわかる

ここで「しょうがないですね」と何も変えないのと

「これでは100年たっても1000年経っても見落とし続ける」と

先生、看護師さん、検査技師の方がケン三郎の内視鏡を見学に。

そして、これを食道のハイリスク患者にやらなくては、、と
経鼻内視鏡にとりくみ早1年。

その効果たるや、次々に下咽頭癌を表在の段階で発見し、
3ヶ月に1例は見つけられるようになって

だんだん、やってみると、これやらない方がおかしいんじゃない

くらいに内視鏡の挿入法が上手に変わってきていて。

みつかる病気もだんだんと小さくなり

ついに、ケン三郎がよーく見ても分からないくらいの
2-3mmの下咽頭癌

しかもValsalvaしなきゃ絶対見えない下咽頭後壁の病変

みつけましたと送ってきて下さいました。

全身麻酔で彎曲型喉頭鏡かけても通常光じゃよくわかんない

拡大でちょっと赤いのと細かい白苔がついてるのが
認識できる

え、、、これ見つけたの??と驚きの病変。

意味があるかどうか手探りで始めた経鼻内視鏡観察が今やこんな小さい病気を
発見出来るようになったなんて。。。

しかも他の施設が勉強にきて。

まじか。。

やばい、

うれしすぎて。

大きな一歩やなあ

全国,全世界にこの経鼻内視鏡観察法が 

ペンパイナッポーアッポーペンみたいに

あっというまにひろがっちまえば

食道癌患者にとっては大きな第一歩。


あのとき窮地に陥った患者さんはこの食道癌のブログの読者で

いまも欠かさず見てくれてる


「俺の時にこの検査なんでやってくれなかったのか」

と言ってたけど


きっと喜んで下さるでしょう。


ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2016-10-25 20:05 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

ガイドライン

頭頸部がんのガイドライン2013年度版

早期下咽頭がんにおいて喉頭を温存する治療方針は推奨されるのか?

推奨グレードB 

:根治照射あるいは喉頭温存手術のいずれかをここの症例に
応じて選択することが推奨される


とあり。かつ

「放射線治療は年齢や全身状態にほとんど制約をうけないため
広くおこなわれ、潜在的頸部転移にたいする予防的頸部照射を
おこなうことにより良好な局所制御喉頭温存率と生存率が報告されている」


とある。


口からがんを表面から削りとる治療が普及している
とはいっても、ごく一部の施設でしかまだ
治療をうけられないということで。

ガイドラインに掲載されるのは最先端の治療方針ではなく
ある程度みんなに認知されてどこの病院でも受けられるように
なって初めて「ガイドライン」になるということ


いやいや、一晩で決着がつくかもしれない治療があるのに
なんでまた?

広く普及させるには、論文を英語でかき、学会で発表し、活動をするとともに

ブログで一般の人にも分かりやすく伝えるということ。

都知事選しかり、どうやったら共感が得られるか??

責任重大ですわ〜


ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2016-07-31 23:27 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

耳鼻科で見てもらう

熊本講演で質問があり。

「私は内科のものですが、経口鎮静で内視鏡をしていて
ハイリスクのかたには耳鼻科に
相談して見てもらっています、それではだめでしょうか?」

そ、そうか。

そう昔は我々も思っていたのですが

耳鼻科の内視鏡は

細い

アングルが2方向しかない

唾液を吸引できない

など、かなり解像度の悪い内視鏡を使っているので

「表在癌」をみつけて耳鼻科に送っても「どこですか、わかりません」

ということが多々あって

これは問題だとおもって、耳鼻科の先生と一緒に内視鏡治療に入るようにしたんですね


治療のときは彎曲型喉頭鏡を使って全身麻酔でやりますから
いい視野で耳鼻科の先生にも、こういうのが表在癌ですよ

と教える事ができる。

そうすると耳鼻科の先生も頑張って同じような病気がないかと
探すようになり

だんだんと目が慣れていって自分でも表在癌を見つけられるようになる

ということで

実際我々内視鏡医のほうが条件のいいカメラを使っているのではるかに
楽に早期診断ができます。

経鼻だってここ数年でかなり画質もあがっていますので
口から太い内視鏡をいれる意義はだんだん減っているどころか

のどの入り口を十分に観察できないという弊害もある。
鎮静しててもオエッと反射がでるかたはいくらでもいますよね。


それとValsalva法に関しても耳鼻科では座って対面で検査をするので
深くお辞儀をして頸をひねる(modified Killian)が最近は普及しつつ
ありますけど、耳鼻科医が全員その検査を取り入れているとも
限りませんし

耳や鼻、のどと専門がかなり分かれているので

食道入口部まで十分に拡げて診断しているわけではない

ですからあまり信頼しすぎてもよくないんですね


自分で探してみつけて、早期癌を拾い上げる

食道でも胃でも大腸でもどこでも基本は
じっくり時間をかけて観察することです。

専門外だと範囲を限定するのはもったいないです。


消化器内視鏡医は口からの内視鏡を辞めて
鼻からの内視鏡で患者さんにプーッと頬を膨らませもらう

それだけで簡単にのどの入り口がみえるようになります。

NBIがなくても拡大がなくても
のどがよくみえる

これが経鼻内視鏡の最大のメリットですよ

いままでの検査法が本当に大丈夫かよく
考えてみましょう


是非明日からトライしてみてください。


いつでも見学に来てください~



ぽちっとな
[PR]
by kenzaburou41 | 2016-07-10 11:03 | ELPSでのどを守る | Comments(1)