カテゴリ:放射線治療( 18 )

放射線性皮膚炎の対策

食道がん、頭頸部がん。

のどに放射線をあてるという機会がすくなくなく

その急性期の問題として放射線性皮膚炎
がございます。

頑張って放射線をあてればそれだけ効果もあがるけども

高度の粘膜炎、皮膚炎は必発で

のどが痛くて食べられない、飲み込みのもつらい

こうした状況で治療を辞めれば、癌が消えずに生存率の低下をまねく
ことになります

よってなんとかその状況をだましだまし改善する方法を考えねばなりません

[放射線性皮膚炎」の管理ですが

洗浄と保湿

が基本でございます。

よく洗い、皮膚炎を予防、清潔に務めることが肝心です。

具体例:

治療開始時にヒルドイドクリームを患部にぬる。

赤くなってきたら、保湿と消炎を期待してアズノール軟膏を塗る

それでもまっかかになった場合にはアズノール軟膏にくわえて高吸収性の
デルマエイド処置

皮膚はよく洗って清潔を保持

さらに最近はグルタミンやアルギニンといった抗炎症作用、創傷治癒促進作用のある
栄養療法をくわえることで皮膚炎の発症を抑えるといった取り組みも
報告されております。


当たり前のことだけども栄養をしっかり取る、ということが
癌を倒すには必要で

いろんな側面からの患者さんサポートが重要のようです


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2017-08-17 19:12 | 放射線治療 | Comments(0)

CR後の経過観察

食道癌の化学放射線治療

よく効きますが問題は1度治ったように見えても
半分は再発する

つまり、「治ったようにみえる」で安心できないということで

患者さんはいつ再発するか不安を抱えつつ
検査を受け続けることになります

たーくさん放射線治療をされてる先生に話を伺ったら

いったんCRに入ったらその直後は1ヶ月おきくらいに
内視鏡やってます、3ヶ月後とかいう先生は危ないですよ
とのこと。

患者さんはわあ、消えてるようにみえる、よかった

医者の立場からすると、患者さんと同じように
よかった、けど、、、まだまだ。
再増悪するものとして、危険を察知しなきゃいかん

心配だから毎日内視鏡受けます

っていうのはさすがにやりすぎですけど

1ヶ月おき、でもいいくらいCRになった直後は密にみて

もし少しでも再然の恐れがあればESDで削る

少し深ければPDTを適応する

あっというまに再燃して進行がんになった場合はサルベージ手術

ってことで放射線治療をたくさんやってる施設では
PDTあったほうがいいなあ、、、









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by kenzaburou41 | 2017-06-16 04:16 | 放射線治療 | Comments(0)

JCOG0508

【目的】cSM1-2食道扁平上皮癌に対する標準治療は外科手術だが、術後の組織診断で粘膜内癌であることも経験され、このような患者は内視鏡切除(ER)で十分だった可能性もある。化学放射線療法(CRT)も治療選択肢になるが、局所の遺残再発や晩期有害事象への対策が課題である。cSM食道癌に対するERとCRTを組み合わせた治療の有効性と安全性を評価する。【方法】主な適格規準は以下の通り:cSM1-2の胸部食道癌、生検で扁平上皮癌または類基底細胞癌、画像診断でN0かつM0、病変は長径5cm以下かつ周在性3/4周以下、年齢20-75歳、PS0-1。登録後、原発巣にERを行い、病理結果が1)断端陰性でpM3以浅かつ脈管侵襲陰性では経過観察、2)「断端陰性でpM3以浅かつ脈管侵襲陽性」あるいは「断端陰性でpSM1-2」では予防的CRT(主たる解析対象)、3)断端陽性または組織学的評価が不十分の場合は根治的CRTを実施した。CRTは、5-FU700mg/m2、day1-4とCDDP70mg/m2、day1を28日毎に2回行い、放射線は1.8Gy/回で23回(予防的)または28回(根治的)とした。照射範囲は所属リンパ節を含む予防照射領域で、CT治療計画を必須とし、中下部食道癌は多門照射とした。Primary endpointは予防的CRTを受けるべき患者(主たる解析対象)における3年生存割合(3yOS)。主たる解析対象の予定登録数は、閾値80%、期待値90%、片側α=5%より82例とした。試験の判断規準は、主たる解析対象と全登録例の3yOSの90%CIの下限がいずれも閾値80%を上回った場合に、ERとCRTを組み合わせた治療が外科手術と同等と判断する。【成績】2006年から2012年に177例が登録され、同意撤回1例を除く176例でERが行われた。患者背景は、男/女:147/30、年齢:63歳(42-75)、病変長径:2.5cm(0.5-5.0cm)、cSM1/cSM2:114/63。ER後の有害事象はGrade3の食道狭窄が1例、CRT後はGrade2以上の晩期有害反応を8例(8.3%)認めた。主たる解析対象はpM3以浅かつ脈管陽性の15例(8.5%)とpSM1-2で断端陰性の72例(41%)だが、有害事象による中止2例と患者拒否2例を除く83例で予防的CRTが実施された。主たる解析対象および全登録例の3yOSは90.7%(90%CI:84.0-94.7)、92.6%(90%CI:88.5-95.2)であり、いずれの集団の90%CI下限も閾値を上回った。【結論】cSM1-2食道扁平上皮癌に対しER後の病理結果により追加CRTを考慮する治療戦略は、外科切除に匹敵する生存期間が得られ、標準治療の一つになり得ると考えられた。



sm1とsm2は全然転移頻度が違うんですが、、一緒に
検討してよいものか。

この治療の5年後、10年後の結果を引き続き見守りたいところです。

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by kenzaburou41 | 2016-12-28 00:04 | 放射線治療 | Comments(0)

治るかわからん

食道癌の治療どれをえらぶかってときに

内視鏡治療は、組織を取ってくるけど、リンパ節までは
切除しないので、一部はそれだけでは不十分のものもある

手術は組織をとってきて、リンパ節まで切除してくるから
どれくらい進んでいたかが正確にわかる

この二つと放射線治療との違いは

そとに病気を取ってくる治療ではないので、
どこまで深かったかもリンパ節に飛んでいたかどうかも
一旦放射線治療が始まっちゃうと永遠にわかんない

わかんないけどよく効いたね。

じゃあ、もう癌は消えたんですか?
治ったんですか?

と聞かれて

う〜ん、どうでしょうねえ

まだなんとも。

この治るかどうかがよくわからん、、というのが
難しいところで。


まあでも患者さんは「手術うけるよりはマシだろう」

となるし

手術の合併症で死んじゃうと、「ほれみたことか
ケモラジがよかったやないか」となる


治るかどうかが事前にわかるといいのだけれども〜


臨床は難しいぜよ

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2015-09-26 21:28 | 放射線治療 | Comments(0)

残念な論文

ケン三郎が2004年くらいに
症例報告した放射線治療後に急速に再発した
食道癌ってのがあるんですが

放射線やってすごく小さくなったけど
一部癌が遺残しました

2ヶ月後に内視鏡やったら
元の状態よりももっとでっかく
なって周りに壁内転移もたくさん
でて右頚部にぼこっとでっかい
リンパ節転移がでて

あっという間に亡くなりました

というもの。

今考えると、それほど珍しい
ことでもないし

癌が完全消失にならなかった時点で
先を見据えて手をうたなくっちゃ
いけなかったかも、、

ということ

しかしこういう進行食道癌には何やっても
歯が立たない可能性が高い

はやくサルベージ手術しておけば
よかった?

あるいはガンガンにDCFなり
TS1−アドリアマイシンーパクリタキセル

やったり

それで救えていたかとおもうと
甚だ疑問。

ああ,残ってしまったか、、
これでは癌の根治はきわめて厳しい、、、

と気持ちの中ではかなりショックを
うけながら

かなり小さくなってますと、
患者さんには治療効果を強調すべきか


全部正確に伝える必要は無いな。

予後がどうかなんて
誰にも分からないもの。

机の引っ越ししてたらそんな
論文がでてきて

いろいろ考えちゃいます。



ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-10-04 07:19 | 放射線治療 | Comments(1)

全く効かない時

食道癌 放射線やりました

結果の内視鏡やりました

え?

治療したはずの癌がそこに
で~んと居座ってる

う、、、

全く効いてないじゃない。。(汗)


患者さんや家族はもちろん、あれだけ大変な
思いをしたのだから効いてることを期待し

俺らも、きっと良くなってるでしょう
を期待したのに、、、


「残念ながら全く効いてません」というのがいいか

「あんまり大きくなってないですね」
がいいのか

「よかったですね、すくなくとも進行は食い止めたようです」

がいいのか。。。


効いてないということは、、次に打つ手がまた
限られるということ、

少なくともここで完全消失に見えなきゃ
先が見えない、、、

けれど

がっかりな内容だけどもいい方によっては
その後の気持ちのもちようだって変わる。


予想しない結果がでたときにどう表現するか。。。


日々修練。


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-10-02 23:33 | 放射線治療 | Comments(0)

治療関連死

JCOG 9906 ステージⅡ,ⅢへのCRT

照射範囲:手術と同等の3領域、ロングT

領域に40Gu
原発巣+リンパ節に追加20Gy

前後対向2門の2次元照射

骨髄抑制の副作用のために2週間の
放射線治療予定休止期間を設ける

CR率74人中46人(62%)

なるも、3年生存44.7%
5年生存36.8%

問題となったのは晩期毒性で
治療関連死亡が4例(5.3%)

うちわけ
治療開始から3.1ヵ月 食道穿孔による心外膜炎

治療開始から8.5ヵ月 放射線性肺臓炎

治療開始から22.5ヵ月 放射線性肺臓炎

治療開始から27.8ヵ月 胸水、誤嚥性肺炎から敗血症

いずれも心臓、肺合併症で死亡。

ケン三郎も、放射線で癌が消えたのに放射線性肺臓炎で
あれよあれよと呼吸不全となり、なすすべもなく
亡くなった患者さんを経験していますので

放射線治療も手術と同じくらいリスクがある

と思ってないといけません。


この経験から
放射線治療の照射の当て方(場所によってあてる範囲を変える)
線量、できるだけ続けてやる、うまくいかなかったときに速やかに
救済する

などのケアを行い
JCOG 0604 (TS1+CDDP+RT)により

「安心安全なケモラジ」をめざし治療を重ねています
とのこと。

放射線治療も発展途上(治療関連死をもっと減らし、成果をあげる)
手術もまだまだ発展途上(在院死亡3.4%を減らす)

すべては 質の高い医療の構築のため

安心してみなさんにいい治療が届けられますよう


会費13000円払って
皆さんにお伝えする~っ


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-07-04 22:47 | 放射線治療 | Comments(0)

放射線治療のメリット

放射線治療のメリットはなんといっても

「効く人には絶大な効果を発揮する」

であり、食道を切らずに済む、ある程度元の生活
を維持できる

大食いだって早食いだってできる

だったらみな、放射線を選ぶのが普通じゃないのか?

メスで体を切り刻む?胃を細い管にして持ち上げる?

体を起こして寝る? 一日何度も食事をとる?

そんな生活冗談じゃない

そう感じる方もいるでしょうし、

もう年だし、、、手術は受けたいけどいろいろ
余病があって、、というかたももちろんいる

問題は「効果があるかどうか」があるていどわかったとしても

100あった癌が0になるかどうか
までは誰にもわからない

という点で。

組織をとってきて証明できない以上は定期検診で
チェックするしかその情報がえられない

ということになります。

じゃあ、頻回にチェックすればいいか

というと、毎月内視鏡CTをやる
というのは非現実的。

「治ったように見える」でものすごく安心したのに
数か月後にあっという間に再発し、

「しかも切除不能、遠隔転移出現、もう手術できません」

え、、、え、、、っ

と驚いているうちに

「うちでなくても緩和ケアはできますから、他の病院を
自分で探してください」

こんなはずでは、、

という展開。恨むなら食道がんを恨んでください
といわれても、もう少し何か手立てはなかったものか

最初の選択で手術を回避した場合は
そういうことも含めて起こりうること

それを知ったうえで選ぶ必要があります。

放射線を選ぶということは、もう2度とそこに
放射線はあてられない

ステージⅡ,Ⅲではやや手術より
成績が劣ります

人生一度きりの選択です。

よく考えて選びましょう


ぽちっとな

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by kenzaburou41 | 2014-06-02 23:13 | 放射線治療 | Comments(0)

放射線と高圧酸素療法

がんに対する放射線治療後に、時に正常粘膜が「ただれる」ことがあり、治療に難渋することがあります(晩期放射線障害)。晩期放射線障害に対する高気圧酸素治療の有効率は高く、米国では高気圧酸素治療の適応疾患中、晩期放射線障害患者さんが最多を占めます。子宮頸がん、子宮体がん、前立腺がんに対する放射線治療後に、直腸・膀胱からの出血を生じるなどの晩期放射線障害に対する高気圧酸素治療は有効率が高く、放射線性顎骨壊死に対する有効性も報告されています。

へえ~、、、

知らなかった、、

うちでも是非とりいれねば。

ぽちっとな

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by kenzaburou41 | 2014-05-23 21:19 | 放射線治療 | Comments(0)

食道が狭くなる

食道癌で放射線治療を受ける人も多いとおもう。

特にステージⅠとステージⅣ
は一方で手術しなくて治る

一方は手術できないほど進行して見つかった

状況は違うけど

頼りになる治療に間違いない。

照射の問題点として晩期毒性
(遅れてから起きる問題)
があげられる。

心のう水の貯留
胸水貯留
放射線性肺炎
が主で

ときに食道全体が細くなる
=食道狭窄

を来す事がある。

もともと長い距離に癌があったところは
そこが全体的に狭くなるので

ESD後の狭窄や術後の吻合部狭窄よりも
距離が長い狭窄になる事が多い。


この距離の長い狭窄がくせもので、
内視鏡で拡張してもすぐまた狭くなってしまう。

ITナイフで切開を入れる、といっても
膜様狭窄ではないからなかなか。

完全狭窄になって、水も通らない
癌は無くなったのに食道がつぶれて
通らない

この時のステントもかなりの危険を
伴う。

入れた直後はいいがしばらく経つと
食道が裂けて出血したり、穴があいたり

放射線治療後のステントは非常に怖い

患者さんにとってはわらをもすがる
気持ちだろうけども

なかなかうまく拡げるのが難しい。

ここで手術を選べる人はいいけど
手術はサルベージ手術。リスクも大きい。

手術ができなければ食べられないまま
余生を過ごす

人間にとって食べることができないで
あとの人生を送って下さいというのは酷。


「負担が軽く、かつ今までの日常を取り戻す」

そんな治療を目指して
日進月歩ですわ


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2014-01-26 01:10 | 放射線治療 | Comments(0)