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右開胸開腹食道亜全摘胃管再建

食道癌の標準治療
右開胸開腹食道亜全摘

癌を一度に体外に取り出して
癌の根治を目指す治療

うまくいくポイント

必要最小限の開胸,開腹、頸部切開創で
充分な視野を作る

右肺をガーゼでくるみ、丁寧かつしっかりと
圧排する

まず温存すべき臓器を設定し、それを露出するように
食道の後壁、前壁と剥離,郭清を進める

食道左側の小範囲のみを尾根状に残し、剥離した領域
の中に、切除郭清すべき全てのものが入るようにする

頸部、腹部もまずは温存すべきものを早く同定し
これを露出するように郭清を進める

全操作を通じ、適切な層を視認し、カウンタートラクションを
しっかりかける

手術が難しいと言われる食道の手術といえども
基本手技の繰り返しである

気管、気管支、大動脈などの合併切除できない
臓器にまで浸潤している怖れのある進行食道癌には
その浸潤部位は郭清/剥離を一番最後に行う
のが一般的であり、そのため、術前評価が
極めて重要である

明らかに切除出来ない状況まで進んでしまっている
患者さんには手術以外の方法で提供出来る最善の
治療を巡らせて,相談しながら方針を決める

重要臓器損傷や大出血が常にいつでも起こる
ことを想定し、それぞれの対策法を事前に
考えておく、決して慌てずに対応する。


オヤジの格言ですわ

ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-31 23:30 | 手術メモ | Comments(1)

認定医制度

今年も認定医制度のきりかえの時期がやってきた

〇〇認定医

〇×認定医

〇▽認定医


この認定医をとるために、講習会があったり、症例をまとめたり
論文をかいたり、試験をうけたりする


5年くらいたつとまた更新の時期があって
その制度を維持すべくがんばっているか
が評価される



しかし、取っておいたほうがいいかどうか


そりゃあ若手諸君、とっておいたほうがいいに
きまっているじゃないか

TPPが始まれば、この認定医をもっているひとの
給料がうなぎ上り


患者さんも次から次に専門医、認定医を
求めてやってくるのだ


あなた、食道の症例何例やってます?

と上から目線で聞かれることもなくなるし

がんばったぶんだけ、給料があがり、クルーザーと
高級外車で、ざぎんで、ちゃんねーと、しーめーくいにいく。

さらに、欧米なみに夏休みも1か月、2か月とれるようになる


もちろん、当直あけは休みで、呼び出されることもないのだ~


と、、、


よく考えてみると はて、、、 
そんなよのなかが来るとはとてもおもえず。

なかにはいらないものもある。  


学会たくさん入っててもしょうがないかな、

断捨離 かんがえねば。
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by kenzaburou41 | 2013-07-29 12:03 | ひとり言 | Comments(0)

医師負担軽減

大学が医師負担軽減に本格的にのりだすってんで

医師の意見アンケートを書く事になった。

医療秘書を雇って医者でなくてもできる
仕事は任せるらしい。

やっぱしんどいのは保険の紙を何通もかかなきゃ
いけないことだなあ

それをしらべて書いてくれて,医師はサインだけ

そうしてほしいよなあ

あとはNCDの登録

こういう仕事をしたくないから
外科医になったのに、、、

とおもいつつ、シコシコデータを
集めて書いてるうちに心折れそうになる

あとは、2ヶ月に1度の
当直の電話番。当該科の当直に
「こういう患者さんが今見えてるんですが
先生,見て頂けますか」

いやいや、これだって医者じゃなくてもよくない?

はっ、、

当直明けも医者は仕事をするのが
当たり前

これもホントはおかしいけど

今まで,当直明けも仕事をするのが
当然、「24時間365日医者であれ」
っていうから疑問におもわなんだけども

これ,アンケートに書くの忘れとった、、、

いやいや研修医制度が今の方式に
なってから、医師を確保するのが
大変になった地方の先生のご苦労に
比べればたいした苦労じゃないし

愚痴はいわず

男は黙ってサッポロビールですわ〜


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-26 23:39 | ひとり言 | Comments(0)

胃癌より食道癌

消化管の管腔は内側から
粘膜,筋層、しょう膜(外膜)の3層
構造になっています

食道は頸,胸、腹と3つの領域に縦に
長く25cmの長さの臓器でリンパの
流れはこれら各領域のリンパ節と
関連しています

食道は胃、腸とちがって表層は
重層扁平上皮で覆われており、粘膜
固有層にもリンパ管が豊富です

胃癌の場合は胃粘膜の上層(粘膜固有層表層)
にはリンパ管が極めて少ないので内側から発生
した癌は管腔の深部方向に向かいます

よって内側から浸潤が深まるにつれて
リンパ行性の転移が高まります

ところが食道癌では深さが浅いものでも
リンパ行性に転移しやすい特徴があります

人の食道におけるリンパの流れは縦方向では
横方向の6倍もおおく流れるとされています。

深部方向では粘膜筋版(MM)がバリアとして
発達しているので粘膜固有層内のリンパ管は
縦方向にながれるリンパ管にのって転移を
きたしやすい

よって食道癌はMMでも10%程度の転移が
起きる、胃癌や大腸がんの粘膜下層癌に
匹敵する危なさ、と言われております



なるほど〜6倍もあるのかあ、、、

と勉強した次第でございます。

SM2にESDして
放射線あてて、といっても縦方向に
ひろがっていくわけだから、、
ホントにその照射範囲で大丈夫??

あとからその範囲のぎりぎりのところで
癌が再発することない?

てよく考えねば.


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-26 07:36 | 食道の解剖 | Comments(0)

英語化

第68回日本消化器外科学会総会の理事長講演で7月18日、森正樹理事長は学会の国際化を今後の筆頭課題として挙げて説明した。その中で、総会の演題の25%を英語で実施すると理事会で決定したと報告。さらに英語で発表する演題を50%まで増やしたいと述べた。

 第68回は、日本消化器外科学会にとっては節目の学会。初めてアジアの関連学会、および米国外科腫瘍学会(SSO)との合同講演を開催したからだ。今後、アジアと米国の学会と連携を深めていく方針だ。

 その中で、国内学会も英語化していく。既に理事会の決定事項として、5年後をめどに演題の25%を英語で発表する形に切り替えていくことに決まった。森氏は、「早いうちに50%に持っていきたい」と述べ、英語化を一挙に進めたい考えを示した。
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by kenzaburou41 | 2013-07-24 23:16 | 学会奮闘記 | Comments(0)

ロボット手術

消化器外科でロボット手術の講演を聴いて来た

人間の手がはいりにくい狭い空間で
ロボットが自由自在に電気メス
や鉗子を操り、手術を進めて行く
というもの

食道は頸胸腹と3つの領域があるので
それぞれ視野をつくるのにセッティングが
必要で、セッティングにもコツがある
のだとかで

まあ、そのロボットを持ってない私には
大変なんだろうなあ、、くらいな感想で
何時間もかかるんだろうなあ、、
合併症,予後にどれくらいかかわるもん
なんだろう、300万はらってくれる
なら、俺その分、めちゃくちゃサービス
するのに、、

なんてことは考えず。

妄想が頭を巡る。

もう近い将来、ボタン1つセットすると
解剖どおりに手術が全部ロボットがやってくれて
おわって、外科医が手術の腕をふるう
時代じゃなくなるかも、、

あるいは転移してるとこだけ
取って来てくれるようにセットしたり

そのうち当直も全部ロボットが
やってくれて緊急オペも、家にいながら
ボタン一つで「アッペ」「イレウス」
とかいれると全部やってくれて

家で家族団らん、娘の誕生祝い
なんかやって、わきあいあいと
過ごしているにもかかわらず
急によびだされることも無くなって

術後管理もすべてロボット

ムンテラもすべてロボット

外来も、、、

って考えたら、やっぱりつまんないや

自分が努力して誠意をもって
接するからやりがいがあるというもの。

満面の笑顔でがんばろっと。


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-24 23:05 | 新しい治療法 | Comments(0)

NBI拡大

「食道癌のハイリスク症例だからNBI拡大で」

っつー内視鏡の依頼があるけんど

こと咽喉頭に関しては,NBI拡大で
反射が強くって咽頭深部は見えない
場所が多い

「咽喉頭異常感」

「のどのつかえ感」

「嚥下時痛」

などの主訴があるにもかかわらず
咽頭の写真が一枚もなかったりで。

心折れそうになる。

みんなの頭にこびりついている
常識をくつがえすのはひと苦労。

拡大と経鼻

2つを使いこなしてこそ。

日ハムの大谷、いろいろ言われながらも
結果を出してる、すげえ

二刀流の時代がやってきた

常識を変えるためにがんばろっと。

まずは院内から、、


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-24 22:45 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

教育ELPS

ELPSは耳鼻科と我々の協力で

口から鉗子や電気メスを挿入して
咽喉頭の早期に見つかった病変や

「これはもう声を失うしかありません」と
言われた病気でも

劇的に抗がん剤が効いて癌が縮小したものを
救済切除したりするのに用いる手術で

咽喉頭表在癌を見つけた事がない

見た事が無い

また内視鏡挿入時に全然見ようとしていない

そういう先生に、プロがみつけた表在癌を
じっくり、全身麻酔下、彎曲型喉頭鏡展開下に
見てもらうには絶好の教育の場で

耳鼻科医、消化器内視鏡医が一同に
みんなの目でみながら手術を進めていける
という利点があります

どんな場所でもテンションかけて
層をみきわめながら治療ができますし

消化器外科医だったら,腹腔鏡手術に
慣れている人なら簡単に操作ができます

awakeでは内視鏡を挿入したり操作した
りはなかなかできない若い研修医に
内視鏡を握ってもらう機会としても
いいですし

あるいはESDEMRといった処置内視鏡を
始めたいという若手にもいい教育の場で

耳鼻科医をそだて
かつ若手消化器内視鏡医を育て

そういう立ち位置に変わって来ている
ケン三郎〜

チームのセンターではありませんが
チームを支える裏方として
がんばるんですわ


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-24 07:26 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

NCD

今回の消化器外科学会にて

2011年1〜12月

全国713施設5354例の食道癌手術成績
が明らかになりまして。

平均年齢66歳 男性が85%
約6割がアルコール常用者

術後合併症発生率は約4割で

最も多いのが肺炎で15%

ついでSSI、

縫合不全も全国レベルでは13.3%も発生。

敗血症1.8%

術後30日以内死亡 1.2%
在院死亡      3.4%

死亡した患者の要因

年齢、術前の喫煙歴,ADL不良、体重減少
があがり、さらにCOPDが在院死亡の
リスク因子になっていたとのこと。

他国と比較すると、米国の3%、英国の4.3%
にくらべて日本の1.2%はずばぬけて成績がいい。

とはいえ、在院死亡では3.4%の方が
亡くなっている


手術は危ないってレッテルを貼ると、
外科医は条件のいい患者ばかりを手術に
回すようになるし

ちょっとでもリスクのある患者は
うちではできないから他をあたってくれ

と成績を良くしようとする。

でもそれでは医療の進歩はなく
アクセルふまずにブレーキばかり
の医者になる。

成績を知った上で、リスクを絞り込み
丁寧に手術をすることで、皆にその
恩恵が得られることが目標。

肺炎と縫合不全をいかに減らせるか。

一人の天才外科医の手術より

メディカルスタッフを信頼し
お互いを認め合って任せる

チーム力ですわ


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-21 23:58 | 手術の合併症の話 | Comments(0)

触診

患者さんの症状の情報を集めて診断するため
に患者さんの体に触れて診断する

これを触診というが、この伝統が現在
廃れつつある

という本。

1816年フランスのラエネク医師が
筒型の聴診器を発明する

これは当時の患者さんがノミ,シラミを
大くやどし、入浴習慣もなかったために
患者にふれていろいろな伝染病に感染する
のを防ぐためであったとされる。

これにより医師が直接胸に耳をあてるなどの
触れる行為がすたれ

「患者との距離を50cm遠ざけた」
とも言われる

さらにウィルヘルム・コンラート・レントゲン
氏のX線診断の開発。

これにより患者よりも患部や細胞をみる方法へ
と突き進む

看護の世界でもまた同じで

患者さんが 息苦しいと訴えても
SaO2のモニターをはかり、97です
大丈夫ですという

自分の言葉でどういう痛みか苦しさか、
手で触れてみてどこがどのような痛みか
を調べない

背後になる不安やとまどいに対する
ケアが足りない

看護の看の字は
患者を手と目で患者を看ると書くんだよ




触ることの重要性は今も昔も変わりません

「あの先生は毎日顔をみてお腹を触って
くれるんだよ」

という患者さんの満足度は結構高いです。

日々の臨床において忘れないよう、、


ぽちっとな
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by kenzaburou41 | 2013-07-18 06:51 | 緩和ケア | Comments(0)