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たばこは辞めるが酒は飲む

逃げるは恥だが役に立つ

たばこは辞めるが酒は飲む

食道がん術後の患者さんの残食道にバレット食道がどれくらいできるかを
調べてみたんですわ

術後から5年以上経過が追えていて内視鏡
でもどれくらいの期間でバレットになるかを
確認できた症例のみを対象

とすると、
ステージ1なのに術後にあっという間にがんの再発でなくなった方
あるいは、来た時にはもう手遅れだな、とおもってたステージ4
の方が生き残ってたり。

いろいろ見てみると患者さんそれぞれでがんの個性も
違うものだなあ

と改めて勉強になる

で、残食道のバレットですが割と皆きっちりPPIをかかさず5年経過しても
飲んでる方が多くて「がんが治っても、近くの開業医のところでPPI処方
してもらってます」がほとんど。

それもあってか、ひどい逆流性食道炎になってるかたはそう
多くはなく

なってる方は、「週3日以上酒飲んでます」「PPIもよく飲み忘れてます」
な、ゆるい方々。

バレット様食道への予防と治療は 
「きっちり薬を飲み続けること+酒を減らすこと」ではなかろうか。

しかし、食道がん術後の5年経ったサバイバーの方

たばこはほとんどの方が「やめている」あるいは「禁煙している」
のに
「酒は週3日以上のんでいる」に丸をつけている人も結構いて

3日以上のところを赤で消して、「毎日」と書き直すツワモノも。

あれほど医者にきつく酒をやめろと言われているのにまだ飲んでる、、、

わ、、、この方も、、この方も、、、え、、、

「たばこは辞めるが酒は飲む」

恋ダンスですわ















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by kenzaburou41 | 2016-12-31 06:44 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

バレット様食道

食道がんの術後、「残った食道」てのがある。

え?全部取ったんじゃないんですか

いやいや食道ってのは咽頭から連続している消化管、管なんですね

そのちょうど胸の真ん中くらいに癌ができることが多くて

手術の時はおおよそ胸部食道〜腹部食道を胃の一部と一緒に
切除しますが

一部の食道が残ります

首の食道、頸部食道。

そんでもって胃と残った食道が繋がるんですが

術後はそのつなぎ目に、食事が詰まったり、朝4時頃酸っぱい液が上がってきて
目覚めたりと術後の生活は難儀します。

もちろん毎日ではないといいますが、

癌を体の外に退治した代償といいますか。

で、その胃には逆流防止弁が付いておりませんから
逆立ちするとゲボっと消化液が口まであっという間に
戻ってきますし

今まで通り、というわけにはいきません

のどの嫌〜な感じ、というのが特に不快だという方が多いです。

時に消化液は逆流性食道炎を引き起こしまして、
ではその食道炎が続くとどうなるでしょう

酸やアルカリの刺激に強い粘膜に置き換わる

これが円柱上皮化

バレット。

そもそもバレット食道は 食道切除した後にできたものをいうわけではないので
残食道にできた円柱上皮を「バレット様食道」というらしいのですが

欧米でいうバレット食道が癌の発生母地だからといって
同じ様に、残食道にできた円柱上皮から
すぐ癌ができるのか?

できたからといってショックを受けることなのか?

答えはノーでございます。

食道癌で手術を受ける、ということはステージ1〜3の進行した状況ですし
まずはそちらの再発のほうが心配です。

5年経って食道癌が治ったことがわかって

さあ次はなにが心配?

って時に「頭頸部がん」「肺がん」「胃がん」「大腸がん」などの新しいがん

そして高齢者では誤嚥性肺炎

バレット食道がんができて、それが命に関わるのはおそらく食道がんを克服して
20年くらい経った時でございましょう

食道炎が悪化しないようにするにはPPIでございます。 
あるいは今新しいP-cab、タケキャブでございます。

食道がんの患者さん、5年、10年経ってもみなさん
PPIは止めないできっちり飲んでる方が多いです。

そして調べてみると、
食道がんを克服して5年以上経過観察されて
いた食道がんサバイバーの方

意外に残食道のバレット様食道になってる方が少ない。

逆流性食道炎にもなってない方もいる

へ〜っ

患者さん偉いっ!

と内視鏡を見返しながら、ポンと手を叩いた年末でございます。

みなさま、おもちは吻合部に詰まりやすいので
ご注意くださいませ。




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by kenzaburou41 | 2016-12-29 18:20 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

発生と予防

「バレット食道の発生と予防」がテーマなんで

どうしようと途方に暮れ、、

ではいつからバレット食道ができるのか?

調べるには食道癌術後の残食道の円柱上皮化を調べるのが
よいだろうと

しかし過去にもそういうことを考えている先生は
きっといただろうし

まてよ食道癌の患者さん、昔は手術死亡50%なんて時代もあったというし
今では比較的安定して手術もできるし
長生きしている進行食道癌の患者さんもたくさんいる

経過が長くおえている方がいるはずだ。

ではいつから逆流性食道炎>>>バレットになるのか

ある日突然扁平上皮が円柱上皮に代わるわけではなかろうし

食道炎が円柱上皮化に代わるとすれば、

どこかでその置き換わる瞬間も見えてもいいのに


ということで、この冬休み

ちょっとバレットの成り立ちにスポットを当てて
調べてみようと思います。

いざっ












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by kenzaburou41 | 2016-12-29 00:29 | バレット食道 | Comments(0)

過去を振り返る

今年一年というか、過去の手術症例の
振り返り、予後を調べてて

6年前に進行食道癌で手術したかたが
その2年後に残食道に壁内転移のような再発をきたし

それがすっごく大きい腫瘍で

こてどーすんの?という0−1型病変。

その当時のことはあまり覚えてないけど

ESDを選択

筋層にめり込むような形の腫瘍をむりやり
はがし取ってきて

さらにケモラジを加えたら、なんとその患者さんが
元気に生存しているってことがわかって驚愕。

え〜あのむしり取ったESD+ケモラジでなおっちゃったの??

まあ最初の手術でリンパ節郭清はしてるし、

局所さえとれば残食道癌は対応できそうってこと?

もちろん、そんな進行した状態になるまえに
内視鏡を定期的にやる必要があるけど

半年前には何もなかった症例、半年で吻合部のすぐ上に再発。

もともとおったんやろうな、、、

進行食道癌恐るべし、

侮るべからず
















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by kenzaburou41 | 2016-12-29 00:21 | ひとり言 | Comments(0)

JCOG0508

【目的】cSM1-2食道扁平上皮癌に対する標準治療は外科手術だが、術後の組織診断で粘膜内癌であることも経験され、このような患者は内視鏡切除(ER)で十分だった可能性もある。化学放射線療法(CRT)も治療選択肢になるが、局所の遺残再発や晩期有害事象への対策が課題である。cSM食道癌に対するERとCRTを組み合わせた治療の有効性と安全性を評価する。【方法】主な適格規準は以下の通り:cSM1-2の胸部食道癌、生検で扁平上皮癌または類基底細胞癌、画像診断でN0かつM0、病変は長径5cm以下かつ周在性3/4周以下、年齢20-75歳、PS0-1。登録後、原発巣にERを行い、病理結果が1)断端陰性でpM3以浅かつ脈管侵襲陰性では経過観察、2)「断端陰性でpM3以浅かつ脈管侵襲陽性」あるいは「断端陰性でpSM1-2」では予防的CRT(主たる解析対象)、3)断端陽性または組織学的評価が不十分の場合は根治的CRTを実施した。CRTは、5-FU700mg/m2、day1-4とCDDP70mg/m2、day1を28日毎に2回行い、放射線は1.8Gy/回で23回(予防的)または28回(根治的)とした。照射範囲は所属リンパ節を含む予防照射領域で、CT治療計画を必須とし、中下部食道癌は多門照射とした。Primary endpointは予防的CRTを受けるべき患者(主たる解析対象)における3年生存割合(3yOS)。主たる解析対象の予定登録数は、閾値80%、期待値90%、片側α=5%より82例とした。試験の判断規準は、主たる解析対象と全登録例の3yOSの90%CIの下限がいずれも閾値80%を上回った場合に、ERとCRTを組み合わせた治療が外科手術と同等と判断する。【成績】2006年から2012年に177例が登録され、同意撤回1例を除く176例でERが行われた。患者背景は、男/女:147/30、年齢:63歳(42-75)、病変長径:2.5cm(0.5-5.0cm)、cSM1/cSM2:114/63。ER後の有害事象はGrade3の食道狭窄が1例、CRT後はGrade2以上の晩期有害反応を8例(8.3%)認めた。主たる解析対象はpM3以浅かつ脈管陽性の15例(8.5%)とpSM1-2で断端陰性の72例(41%)だが、有害事象による中止2例と患者拒否2例を除く83例で予防的CRTが実施された。主たる解析対象および全登録例の3yOSは90.7%(90%CI:84.0-94.7)、92.6%(90%CI:88.5-95.2)であり、いずれの集団の90%CI下限も閾値を上回った。【結論】cSM1-2食道扁平上皮癌に対しER後の病理結果により追加CRTを考慮する治療戦略は、外科切除に匹敵する生存期間が得られ、標準治療の一つになり得ると考えられた。



sm1とsm2は全然転移頻度が違うんですが、、一緒に
検討してよいものか。

この治療の5年後、10年後の結果を引き続き見守りたいところです。

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by kenzaburou41 | 2016-12-28 00:04 | 放射線治療 | Comments(0)

0−1を内視鏡治療

ここ数年、深達度が浅いかもしれない
とESDをやって

sm2、あるいはmm-sm1で脈管陽性

追加治療をしなかった方や

ケモラジを選んだ方

にことごとくその後再発が生じ、心苦しい思いをして。

やっぱり、患者さんに治療法を勧める場合は
そのあとの人生を背負うくらいの気持ちでやらないと
と思いが強くなり。

こないだも0−1の患者さんが来て
うーん技術的にはESDできるだろうけども

ESDしたら患者さんは、ああこれで治るといいな
と考えて

できれば手術はしたくないって方向へ
進む

手術を最初から薦めておけば、、、とあとで後悔する

ですので、
0−1、粗大結節状の隆起性病変
に関しては、最初から手術を勧めよう

と決心。

昔はそれが当然だったわけで

もっとも治る可能性が高い方法を薦めているわけだから
恥じることもない

でもしっかりそれを裏付けられるような
診断をしていかねば。



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by kenzaburou41 | 2016-12-23 21:47 | 内視鏡治療 | Comments(0)

びらんとB2

食道がんには炎症を被っている食道がんっちゅうのもあって

酒だけでなく、
逆流による影響か

がんの表面が剥がれて、びらんになってるもの

そのびらんの中は付着物のせいで血管がみえず
さらにその周りの血管があたかも伸び出したB2
血管に見えることすらある

お、ここはsmか

血管がみえないぞ、AVA-Lか

なんていいだすとがんを深く読んでしまうこともある

びらんに惑わされるなかれ

そうした病変には1箇所だけでなく数カ所そういう
血管がよくみえなくて評価が難しい場所がでてくる

そこは思ったほど深くないことを知っておく必要がある

がんで深い場合は、その1箇所だけが血管が
みえずにぶっとい血管がまわりを取り囲む。

1箇所か、数カ所か

その違い。

特に陥凹型の表在がんではびらんをともなうことが
おおい

B2がみえても、それは炎症による修飾の可能性がたかい

0−2c+びらん

深読みするべからず。










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by kenzaburou41 | 2016-12-22 22:56 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

シンポジウム

関東地方会のシンポジウム

食道癌、頭頸部癌患者のフォロウアップの内視鏡はどうやってはります?

に壇上にいた8人中7人は経口内視鏡

経鼻はわずか1人。

それもうちの施設だけ〜

がっくり〜

全国的にも100施設あったら99施設が経口?

なのかしら

まだまだ普及活動が足らんのですわ

陽の目を見るまで続けるっ。


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by kenzaburou41 | 2016-12-21 22:34 | 講演録 | Comments(0)

食道の治療を手控えない

咽頭が進行癌で食道がステージ1の場合

治療法はいろいろ選択しえる

咽頭がステージ3で食道がステージ1でも

咽頭はケモ、ケモラジがよく効いて食道はESD
だけで手控えていたら、数年後に再発し
結局食道癌で亡くなった。

そういうケースが少なからずあるので。

咽頭がんのステージが4b、cでない限りは

食道はガイドラインどおりきっちり治療すべし。

食道がん侮るなかれ。

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by kenzaburou41 | 2016-12-18 22:22 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

下咽頭癌と同時性の食道癌

明日はケン三郎が師匠と、日本消化器内視鏡学会関東地方会で
なんとシンポジウムの座長を務めます。

テーマは
咽頭・食道領域における多発癌・重複癌の診断
と治療の現況

第一会場でございます。

9時から開始でございます。

咽頭癌と食道癌が同時におきたら
どっちの治療を優先する?

進行度によりますが

答えは食道がんでございます。

咽頭がんのほうがやや予後は
いいように思います。

治療中、ステージが逆転する
こともございます。

食道がん、侮るなかれ

明日、永田町シェーンバッハサボーでお待ちしております

ぽちっとな




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by kenzaburou41 | 2016-12-16 23:03 | 他臓器重複癌 | Comments(0)