気管食道科学会

今日はお台場で気管食道科学会があって
発表してきたんですわ

経口内視鏡でいろいろ機能のついた
太いカメラで内視鏡をするのが
いいって 

多くの先生が経口内視鏡が
当たり前って信じきってるけど

広角で細径のカメラなら
こんだけ広い範囲を観察
できるし

b0180148_21395382.jpg


それでも画面上側の舌根部は
接線方向になって見えてない

中咽頭癌で重要なのは側壁と前壁
と言われていて

頭頸部癌悪性腫瘍全国登録
1988−2003年
でも側壁がダントツに多い
1132例
ついで前壁が435例
上壁(口蓋垂,軟口蓋)が355例。

我々消化器内視鏡を握るものが
よく診かける中咽頭後壁癌は
データ集計がない。

1mm癌が「ああ見えた見えた」

と思ったらその後ろに

もっとデカイ癌がいる可能性が
あるんですわ

今日は経鼻内視鏡での
中咽頭反転法を発表してきたんですわ

患者さんに大きく口を開けてもらい
ベロを大きく前に突き出して
エーッと発声させながら
鼻からいれた内視鏡を思い切り
アップアングルをかけると

b0180148_21395678.jpg


この視野になるんですわ

経口内視鏡を握ってる限りは
この領域は盲点です

「原発不明癌を探すなら
画質のいい経鼻内視鏡を」

と言い切ってきたんですわ

座長の先生に

「先生は食道外科医なのに
良く観察していて、我々耳鼻科医が
勉強させてもらってます」

というので

「いえ,この方法でいいのかどうか、
皆さんはどうやって診断されているのか
を逆に教えていただければ、、」

と答えたら

「この方法で充分ですよ」
とお褒めの言葉を頂いたんですわ

舌根部の表在癌、なかなか見つける
のが難しいですけど

100例、200例と続けて行くうちに
必ず見つかる気がします。

「幻の表在癌」

次の標的は「舌根部」です

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-11-08 21:59 | 学会奮闘記 | Comments(0)

上海でValsalva

来週金曜日から上海に講演に
行くんですわ

日本と中国の友好関係

医療協力ということで

日本から6人
咽頭食道胃小腸大腸
それぞれの専門家が
講演するんだけれども

ケン三郎以外はそりゃあもう
有名どころの先生ばかりで
おしっこちびりそうなんですわ

たくさんの名医が他にいるなかで
ケン三郎が咽頭食道部門で
[NBI]を使ってない人代表
ということでどうやら選ばれた
んですわ

中国にはNBIも拡大もまだ普及して
ないから

ちょうどケン三郎が適任っ

ってことらしいんですわ

それでもこの大役を任された
ってことは名誉なことですわ

だからここ数日、そのための
スライド作りと

中国語の勉強に余念がないんですわ

食道癌が出来やすい国は
中央アジアから中国、日本と
「食道癌ベルト地帯」と言われていて

動物まで食道癌になるらしいんですわ

医療に国境はないんですわ

モンゴル,オランダ、中国

今年はいろんな所で
学会活動してきたんですわ

国境なき医師団にケン三郎
身の引きしまる思いですわ


中国の人たちと仲良くできるか
ちょっと不安だけども

それはそれ、これはこれ

日本人らしく
この難局に立ち向かうんですわ


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-11-05 23:11 | 学会奮闘記 | Comments(0)

PDTの適応

おそらく、放射線治療で縮小したけど
癌が完全に消えず残ってしまった

でも筋層に浸潤していて内視鏡でとると穴があくので
その適応がない

「深達度SM深部~MPでリンパ節転移がないもの」
で通過障害がないものが治療適応で通


食道が狭くなってものが通らない

という状況では適応にならない?

のではないでしょうか


「いや、うちはやってるよ」「大丈夫だよ」
その辺は今度専門家に聞いてみようとおもいます。


PDTやってうまくいけばいいけど

うまくいかなくてさらに残った場合のサルベージ手術
はPDTをあてないでやるサルベージ手術よりも
さらに難易度が高くなり、とても大変だから、

やるかどうかのメリット
デメリットを専門家に
よく相談しましょう


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-11-02 20:50 | 手術と放射線どっちを選ぶ? | Comments(0)

TV見ました

BS朝日のTV放送見ましたよ-

って患者さんから言われまして

「ええ,私もちょこっとだけ」
と照れながら答えまして

本業の食道外科の手術にも入っているけど

内視鏡のお仕事が最近は中心で
そちらもクオリティの高い仕事を
求められ

今日も朝から内視鏡、精査、外来、治療
と大忙しで

昼飯食えたのが午後5時。

うーん、これ以上忙しくなるのは困るなあ、、、

と思いつつも

まあ仕事がなくて暇よりは

今がんばれるだけがんばろうかな
とも
思ったり。


合併症をおこさない

進行癌を見落とさない

ブログよりも論文をちゃんと書いて評価を受ける

後輩に恥じない仕事をする

そんな気分の最近です。



ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-31 20:33 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

PDT

ポリフィリンなどの腫瘍親和性光化学物質が
腫瘍組織や腫瘍血管に得意的に集積する
特性を利用し

光感受性物質の集積した主要組織に特定の
波長の光線を照射して
一重項酸素などの活性酸素の惹起で
腫瘍細胞を選択的に破壊する方法である

=PDTという治療

これは内視鏡では切除ができない、
放射線治療はすでに当たっている
他にはサルベージ手術もしくは
効くか効かないかわからない高額の
抗がん剤しか他に治療法がない

という環境で選択しえる方法です

サルベージ手術拒否例でも
13例中8人にCRが得られ
1年生存も68%だった
ということですので

「どうしても手術は嫌、
もしくは手術はとても危険すぎて
出来なさそう」

という場合の有力な選択肢です

一時期行われていた
Porfimer sodiumによる
治療は治療機器の問題でできる
施設が限られており

最近でたレザフィリンによるPDT

残念ながら肺がんにしか現在保険適応
がありませんが、

臨床研究でこのレザフィリンを使った
CRT後の遺残病変への治療が
行われているそうです


いい治療が出来て患者さんの選べる
選択肢が増えるのは有り難い事。

12月にこのPDTの講演があるので
興味深く聞こうとおもいます。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-29 22:27 | 新しい治療法 | Comments(2)

集約化

食道癌の手術成績は
症例がある施設と少ない施設では
成績に差がある


というのは誰が考えてもそうなりそうな
ことで

結局週刊誌で紹介されたり

名医ランキングなる格付けが
あったりで

食道癌の経験が多い先生でも
たまたま勤務先が症例数が
少ない所に移ると

「有名な病院を紹介して欲しい」

となってしまうこともしばしば。


集約化もある程度必要ではあるものの

ある1カ所に集中するとこれまた
その1カ所も集中しすぎてパンクし
てしまうし

「早く手術を受けた方がいいと勧められ
たのに2ヶ月待てというのはどういうことだ」

とお怒りになる患者さん、その家族
もいる

集約化が進みすぎると
「食道外科医」自体が減ってしまい
その食道外科医が引退とともに
技術が伝承されない、ということ
にもなりかねない

今は「カメラを使った手術」で
何をどうやって切るのか、解剖や
手術の手順なども
ものすごく分かりやすくなっている
時代

トップにたつものの責任、重圧
は計り知れないけれども

きっと今やっている事が、
後々、この地域の食道癌患者を
救うことにつながる

そういう熱い思いが支えている
んだろうなと思います


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-28 22:16 | 手術と放射線どっちを選ぶ? | Comments(0)

日本の食道専門家

UEGWとISDE
2つの国際学会が終わりました

日本は世界から,最も優れた内視鏡診断と手術を提供している
と認められている、尊敬されているということをひしひしと感じます

日本ならこれESDやるだろうな、という疾患も
向こうでは当然のように分割EMRだったり、あるいはバレットのラジオ波焼灼だったり

「低侵襲でかつ根治性の高い」ことが重要視されているところもあって
高度の技術を要するESDをどこまで安全にできるかを日本人が世界に
教えている、というような状況です。

また外科手術も日本がおそらくもっとも安全で根治性の高い技術を
提供していて


ヨーロッパの一部では外科手術死亡があまりに高すぎて、
専門病院に症例を集めて特殊技能をもつ所だけが
手術をするような集約化が進んでいるそうです

結果として手術は危ない、、化学療法と化学放射線治療
を主体で治療体系がくまれる

食道外科医はほぼ稀で
日本のように2000人も食道の専門家がいて
食道だけの学会が作れる国は世界中どこにもないのだそうです。


我が日本が一番、、すごいことじゃないですか。

世界を見て

また日本に帰ってきて改めて
うちら世界でも通用するんじゃ、、、

謙虚な気持ちでまたがんばるんですわ



ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-27 14:34 | 手術と放射線どっちを選ぶ? | Comments(1)

UEGW2012

口演8分、質疑4分のセッションが無事おわったんですわ

惜しくも「マンオブザマッチ」を逃したんですわ

ヨーロッパでもESDやPOEMが積極的に
行われていて

2年前にバルセロナに
行った時とくらべて世界中で内視鏡治療が
広まっているのを感じるんですわ

その中でも日本の名医はさらに先を進んでいる
感じで。

ケン三郎もがんばらなきゃっ

英語もうちょっと話せないと、、、

明日からまた出直しです。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-23 23:54 | 学会奮闘記 | Comments(1)

希望の光

鳥越俊太郎のBS朝日の医療番組で
ELPSが取り上げられたんですわ

もともとこの治療は
パイオニアの先生にこうやるといいよ
と教えてもらって始めた方法で

ケン三郎はこの領域にはぜひ耳鼻科
の先生が治療の主体でやってほしい
と思っているので

治療は耳鼻科医がメスを握る
ケン三郎はそのサポートにまわる

おもに早く見つけることに集中してるんですわ

早くみつけるにはNBIと拡大内視鏡
なんだけども


1-2mmの癌かどうかも判定が難しい小さな
ものまでみえちゃって

さて、癌がありそうだけどもどーしましょう

ってくらいに「見えすぎちゃって困る」

「5mm以下の小さいのは最近は治療しないで
様子を見てます」


という施設もあるので

じゃあ、全例毎回毎回NBI拡大で検査するのも
大変だよななあ、、、

実際咽頭反射のつよい方では

「こんな苦しい検査は初めてだ」

としっかり観察しているにも関わらず
憤慨されるというジレンマ。



うーん、、なんとか簡単に喉をよくみるほうほう
はないものか



そこから今の研究がスタートしてて。


アムステルダムの学会でも頑張って発表してまいります。



オランダ、寒いです。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-21 12:49 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

検査にて

今日は外勤先のオリンパス
経口内視鏡で

60代男性

高危険群だとおもって

のどから食道よくみて〜

といつものようにやってたら

終わるやいなや、
「こんな苦しかったのは
初めてだ」

と怒りを買い

うっ、、よく診たのに、、

とグッとこらえて

続けまして。

そうだよなあ、他の先生と
比べたら苦しいだろうなあ

と反省。

「楽」をとるか

「精密にじっくり」を取るか?

ふーっ。

こんなとき

「お疲れさまでしたーっ」

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って受付で言われたら

ホッとする40代。


がんばらな。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-19 23:39 | ひとり言 | Comments(0)

0-Ⅲ

食道の1mmを超える高さの隆起や

より深い陥凹を呈する0-Ⅲ

これらは粘膜下層癌である可能性が8割で

通常は最初から手術、もしくはケモラジ、もしくは今話題の陽子線(保険が効かない)
治療??

など、転移の可能性をふまえた治療を考えねばなりません



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0-Ⅲで

拡大もぶっといB3血管あるし

深いとおもったんですけども。。





ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-18 23:10 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

規模

患者さん、ご家族とも

「手術」と聞くと「怖い」「痛い」「死ぬかもしれない」
と悪いことも考えてしまいますが

今までの状況をうまくいけば一気に解決できるかもしれない、
といういい点ももちろんあります


手術にも規模があり。

1)放射線治療後のサルベージ手術

2)右開胸開腹食道亜全摘

3)鏡視下食道切除


4)左開胸開腹下部食道切除

5)胃全摘術

6)食道バイパス術

いずれも、食事がとれなかった人をとれるようにするという目的に

どのレベルまで癌を体外に摘出するか?
で手術の規模も違います。


このうち1~3)は別格の手術であり


「急いで手術をしたほうがいい」といわれてきた患者さんもご
家族も「早く、とにかく早くやってくれ」といいますけど

「早く危険にさらされる」可能性もあるわけで


合併症によっては命を落とすこともある手術です、
「もし万が一、」のこともよく話し合っておく必要もあります。

一方で気管のまわりをいじらない、4)5)6)
は1~3)の手術に比べるとリスクは半分くらいに
なる

とはいえ、手術はなにが起きるかわからない、予期しない大出血も
あれば、よっぽど注意をしていても、合併症がつきものです

しかし、手術=全部危ない、というわけではなく


そうでなければ病棟に患者があふれて、ベッドが埋まるわけで

なんやかんやいいながら、ほとんどの患者さんは
元気に退院します



一歩踏み出す勇気と


手術をしない場合のメリット、デメリット。


みんなでサポートです。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-17 21:46 | 手術の合併症の話 | Comments(0)

出張ESD

関連病院に頼まれて

食道ESDの出張に行ってきたんですわ

O社のスコープで前回慣れなかったので
時間かかったんだけども

今回はJDDWで名人芸を見てきたんで
すんなり入れたんですわ

デュアルナイフとムコゼクトーム2の組み合わせ初体験

なるほど、これはいい感じ。。

すいすい進んで
無事終了。


穴もあかなかったし筋層もきれいだったし

ホッとして帰りはグリーン車で帰ってきたんですわ


グッジョブ、俺!


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-16 19:15 | 内視鏡治療 | Comments(0)

絶対穴があかない内視鏡治療

咽頭表在癌の治療で間違っているものを
選べ

1 ESD

2 ELPS

3 放射線治療

4 手術

5 APC

とかいてあって、答えは5のAPC

理由は「組織学的検索ができないから」

というとんちんかんな答えが
教科書に載ってたアルゴンプラズマ焼灼法

それだったら放射線だって同じじゃんか。

それはさておき。

内視鏡学会、春のシンポジウム
「食道表在癌内視鏡治療の長期成績」

表在癌の治療はESD一括切除が当たり前の時代です
でも、病状によっては簡単にESDできなかったり
広さや深達度の点で標準的ではない治療を選ばざる
を得ないことにも遭遇します、そういう方の
長期成績はどうだったのか、を検討したい

ッツー内容。

一番かっこいいのは
「5cmを超える全周病変をESDで一括切除して
一対一対応ができて狭窄にもうまいこと対応して
成績もよかった,穴も一回もあかなかった、
全周切除もどんどんやっちゃって
オッケー」

つぎは
「m3、sm1、sm2」で内視鏡治療した、
うまくいった症例とうまくいかなかった
症例があった、sm2でもなかには、、、
っていう検討

さらに「放射線治療後のサルベージESD」で
うまくいった

あとは異時性多発、他臓器重複癌の
検討

うーん、、この4つは誰しも考えつきそう
な内容で、すでにシートが決まっている
気がするわけで。

ある意味、正当派の意見

「何が何でも病理学的対比が重要」

しかし,中にはいやいやまわりに
たくさん不染もあるのに一括切除に
こだわっても、、、

とか

他臓器の進行がんがあって、すぐ転移
しそうでとても数ミリの食道癌が
予後にはかかわる
とは思えない

とか

認知症、余病たくさんの高齢者で
とても入院継続なんかできそうにない
俺って内視鏡治療天才的だから
穴なんかあかないとは思うけど
実際に穴があいたら困るだろう

とか

「訳あり」の方をどーするか?


ケン三郎がシートを確保するには

あんまりかっこ良くはないけど

「訳あり食道癌」のAPC治療

だと思うんですわ

全国どこでも、内視鏡初心者のだれがやっても食道に穴が絶対あきません治療の有用性」

かっこわるいけど
誰かが対立軸にたたなきゃっ。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-13 15:21 | アルゴンプラズマ焼灼法 | Comments(0)

ねつ造で有名

米ハーバード大客員講師を名乗る森口尚史氏が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を心筋細胞に変え、6人の患者に移植する治療を行ったと最初に報道した読売新聞は13日付朝刊で、「同氏の説明は虚偽で、一連の記事は誤報」とするおわび記事と取材経過を明らかにした検証記事を掲載した。
 同紙が森口氏の「iPS細胞初の臨床応用」を報じたのは、11日付の朝刊と夕刊の各1面トップ、12日付朝刊早版など。検証記事によると、森口氏が9月19日に読売新聞記者にこの話を持ち掛けた後、論文草稿と手術の動画を提供し、記者が10月4日に森口氏が特任研究員を務める東京大医学部付属病院の会議室で約6時間取材した。
 同紙は森口氏が名乗る「ハーバード大客員講師」や「東京大医学部iPS細胞バンク研究室長」という肩書を報道前に各大学に確認しなかったことを明らかにした。ハーバード大関連のマサチューセッツ総合病院の広報担当者が「臨床研究に関する申請自体がない。手術は一切行われていない」と述べたことや、「論文」の共同執筆者4人のうち森口氏が師事する東京医科歯科大の佐藤千史教授以外の3人が関与を否定したことなどから、虚偽、誤報と結論付けた。


またねつ造で有名になっちゃったんですわ

エリートを目指したけど
ちょっと挫折した結末??

コツコツコツコツやるしか
道はひらけません

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-13 14:50 | がん患者学 | Comments(0)

耳鼻咽喉科に提供できるもの

b0180148_142924.jpg

ただいま発売中
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# by kenzaburou41 | 2012-10-13 14:02 | Comments(0)

表在癌の拾い上げのコツ

b0180148_2124922.jpg




DDWに行ってきて発表を聞いてきたんですわ


「ハイリスクに経鼻+FICEでさがしたけど頭頸部表在癌が1例も見つかりませんでした」

という施設もあったので

冨士フィルム派の先生に
拾い上げのコツを。

経鼻の利点は、反射が少ないからじっくり観察できる
時間がある

ということでして。

このじっくり診る、がまず一番大事です。

オリンパスのかたはNBIを用いますが
遠景からみると暗いという特徴があります。

その点FICEは明るいのですが
NBIほどの鮮明さは皆が感じていると
思いますがくっきりBrownish areaには
ならないので

最初からFICEを使ってはいけません

あくまで基本は白色光でじっくり診る

白色光でじーっと診ながら左右差はないか
なにか白い付着物がついてないか
正常血管が途絶えて真ん中が赤くなってる
ところはないか

に注目します。

外勤先でNBIもFICEもない、そういうときは
白色光が頼りですから、白色光で探す
ことにベースをおきましょう

スニッフィングポジション(前頚でアゴを前に突き出す)を
徹底します

かならずのけぞる方がいますので、下咽頭深部を
診るときはもう一度体勢を確認しましょう

いきなりValsalvaをやるわけではなく
鼻から入れる前に

まずは口の中を良く診ましょう

ベロを持ち上げて口腔底をよくみます、

ここは経口内視鏡でも診る先生は
食道専門医だけですから

より広くみなきゃ、、と思うならば口腔内を診てみましょう

食道癌患者でこの3年間で15人ほど口腔内癌を見つけています。


鼻から入れて、唾液を吸って
いつものルーチン、右梨状陥凹、
喉頭、左梨状陥凹、喉頭蓋谷
後壁

これに最近は舌根部も加えて観察できます。


FICEはあくまで診断の補助でメインではありません

白色光で異常がありそうだぞ、

というところに近づいて、あれ?なんかおかしいぞ?

と思ったらFICEにぽちぽち切り替えましょう。

この時フリーズボタンを長押ししてから
FICEに次々切り替えると

白色光-FICE0ーFICE5ーFICE8が
同じ画面の上に重ねて見えてきます

そこでドットが何となく見えて

周りの正常血管が明らかにとぎれていたら
これはおかしい

と考えて下さい

にているのは「リンパ濾胞」「GA」「乳頭腫」です

リンパ濾胞は丸みを帯びた小隆起で小白苔がポツポツついている事が多いです
つぶつぶ血管がたくさんはみえません

GAは白い平坦な隆起で形状が整った形をしています

乳頭腫は唾液の海に浮かべるとふわふわと珊瑚のように浮いた感じになります
生検するとカップからこぼれたようになり、柔らかいのが特徴です


癌は周りにもメラノーシスを伴っていたり
ちいさな白い付着物がかぶっていたり
正常とは境界をもって違う、領域

ですから

ブラウニッシュアリアにとらわれず

むしろ周りの血管が途切れているところ

をさがした方がいいと思います。


↓血管が途切れている所をさがしましょう

下咽頭癌をよく伸展した状態で観察できます。

b0180148_2124922.jpg



NBIでの探し方と

白色光-FICEでの探し方はまったく違う、

じっくり時間をかけて観察が出来ることで「画質」や「画像強調」の差を
補えるはずです。


NBIやBLI、拡大がいくら進化しようとも
生きた細胞がみえるようになっても

拡大内視鏡では死角があるのが
この咽喉頭領域です


経鼻を持つと決めたなら

是非この特性を生かした拾い上げをがんばりましょう



ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-12 21:35 | 経鼻内視鏡 | Comments(0)

柵状血管

昼のランチョンで

バレット食道の柵状血管観察、日本独自の「ここまで食道」
という定義を病理学的に証明した先生のご講演を拝聴してまいりまして。

食道粘膜内に100マイクロメートル以上の血管があると
これが柵状血管の指標となり

ここまでは食道だったという指標になりそう、

という話ですわ


アメリカでは胃のひだの上縁を食道の終わり、胃のはじまりとしている
けど

空気の進展具合やらで変化するので、指標としては使えない、
っていうのが日本の大方の意見

たぶんむこうじゃ鎮静して内視鏡を挿入するのが
一般的なので息を吸って接合部を伸展する、ってことが
あんまりできないからそういう発想にならないのだろうと。


で、病理医がバレットと診断するのに


「粘膜筋版が二重化する、多層化する」

「固有食道腺」

「扁平上皮島の存在」


この3つに、「食道粘膜内に100マイクロメートル以上の太い血管=柵状血管」
があること

というのが参考になりそう、というお話で


もし、臨床的にバレットをうたがっていて、答えが期待したもので
なかったら、この4つがあるかどうかを詳細にみてください
って伝えてください、

ということでした。


欧米の偉い病理医も、これまでの考えを改めて
この意見に同意しているかたもいて、学生講義にも
つかっているとのこと。




すばらしーっ。



日本語でいくらブログ書いても
価値のわからない業者に
削除される危険もあるし


なんとしてでも今やってることを
英語で書かねばっ!




と心に刻んだ神戸の学会でしたっ~。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-11 22:11 | バレット食道 | Comments(0)

JDDW2012

明日の発表は「経鼻内視鏡でいかに見落としてきたか」

というフィードバックの発表ですわ

ケン三郎の発表に刺激をうけて
経口Valsalva法

が編み出され

鼻からじゃなくてもちゃんと喉頭上がるよって
発表があるんですわ

経鼻の問題は画質が劣るから
やっぱり見落としがそうとう多いんじゃないだろうか

というんだけど、

手品と一緒で一つのものに集中して観察すると
その対極にいる病気には気がつかない


内視鏡機器の問題というか、人間の目は
騙されやすく、視界に入ってこないものには
目が行き届きにくい


どの機器をもってもエラーが起こりうるんですわ


↓細径では全貌が見えるのに拡大ではあるとわかっていても
一部しか撮影できない

b0180148_21545539.jpg



でも見ようとしているかどうかでだいぶ違うし

目的に応じて使い分けるといいと思うんですわ

いろんな見方で、この領域の診断が簡単になれば
いいんじゃないかと


明日はそんな発表です


がんばるんですわ
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# by kenzaburou41 | 2012-10-10 22:05 | 学会奮闘記 | Comments(0)

ノー減る賞

H7年 ほにゃらら大学を卒業

外科に入局するも

手術があまりうまくなく、

いろんな事件を次々に起こし

病棟出入り禁止処分をくらう

「どうも外科手術には向いてないのかなあっ」


研究の道へ

内視鏡とであい、食道癌の診断にのめりこむ

大腸内視鏡もそこそこやっていたけど
も外勤先で患者からのクレームをうけ、

外勤先の院長夫人からじきじきに
「もうこなくていいです」
と強制解雇処分をうける

よし、俺にはもう上部内視鏡しか
残ってねえ、と大腸内視鏡を
辞め

そうこうしているうちにブログを立ち上げ

咽頭がんの内視鏡診断で画期的な方法を
耳鼻科医からパクって一時代を走っている
かに思えたが


5年かけて書き続けたブログが
緊急削除処分を受ける

えっ、、、そんなのあり???



挫折のもとにまた
ブログを書き始め


そして10年後も 

体重が増え続け


体重へりません


「ノー減る賞受賞」



妻のささえと、娘2人の笑顔が僕を癒してくれました


と記者会見



うーんちっとも、ほほえましい
エピソードになってない
人生っ~


あのクラゲの研究でノーベル賞
取った人みたいに影うすっ。


大腸内視鏡で解雇されたあのくやしさがあって
今がある~っ

がんばろっと
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# by kenzaburou41 | 2012-10-10 21:35 | ひとり言 | Comments(0)

目の前の患者を救う

「ノーベル賞はもらった、でもまだ一人の患者も救ってない」

山中教授の講演が神戸JDDWあさって

木曜14時からあるんですわ

おそらく、ノーベル賞もらって初の講演なんですわ

その後の16時半ころから今度は
ケン三郎先生のポスター発表なんですわ

ノーベル賞の授与式が行われるストックホルムで
メダルの形のチョコレートを買ってきたことがある

という「ノーベルつながり」なんですわ

山中教授は研修医のころ手術の手際がわるくて

「お前は山中じゃなくてジャマ中だな」
といわれたっつー逸話の持ち主なんですわ

そんな山中教授は
酔っぱらっても全然落ちないって噂で

ノーベルというより、のーめる賞ですね、教授っ。って学生がお祝いの席で
いいそうだなんですわ


こうしてくだらないことを毎日考えてるのと


iPS細胞の実用化に向けて昼も夜もなく働いているのと


こうも違うものかと。



あと10年、いい仕事しなきゃ~っ。





私にできるのは

目の前の患者をコツコツと。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-10 00:19 | ひとり言 | Comments(1)

ESDの合併症

ESDの合併症でもっとも怖いのが「穿孔」穴が空くことです。


この治療を始めた当初は、それはそれは何回も穴を
開けてしまい

患者さんに申し訳ないと思うとともに


いかに筋層を傷つけないでやっていくか


を試行錯誤しまして


あるとき、「ムコゼクトーム2で側方から攻める」ことを
見聞きして

これだ!!

って思って やり始めて、だいぶおいらもうまくなってきたぞ

そろそろわけえもんに教えないと


と思っていたら、やっぱり自分でやるのと
人に教えるのはまた難しくて。


終わったときには穴が空いてない、とおもってたんですが

臨床経過からは「あいてるっぽい」

検査したら「やっぱりあいてた」

で、がっくり。。


うーん、、、うまくいってるぞ、俺って天才かもっ

と思ったときが落とし穴。


必ず神様は心の隙をお見通し。


でも2週間じーっと待っていれば傷はおちつくものです。


人間の治癒力ってすごいなあ


ありがたや、、ありがたや、、


って感謝しながら 「謙虚に」「真摯に」
ときには息抜きしながら。。


ノーベル賞にはどうみても行き着きませんけども


この日本で食道癌に苦しむ患者さんを

全国の仲間とともに 戦いぬくんですわ


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-09 12:47 | 内視鏡治療 | Comments(0)

ノーベル賞

スウェーデンのカロリンスカ研究所は8日、12年のノーベル医学生理学賞を、京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授(50)と英ケンブリッジ大のジョン・ガードン博士(79)に授与すると発表した。授賞理由は「成熟した細胞を、多能性を持つ状態に初期化できることの発見」。山中氏は06年、マウスの皮膚細胞に4種類の遺伝子を入れることで、あらゆる組織や臓器に分化する能力と高い増殖能力を持つ「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を作り出すことに成功。拒絶反応の少ない再生医療や難病の仕組みの解明などにつながる革新的な功績が評価された。最初の成果が米科学誌に掲載されてから6年余りという異例のスピード受賞だ。


おめでたい!!
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# by kenzaburou41 | 2012-10-08 22:31 | がん患者学 | Comments(0)

たらこスパゲティ

スパゲティ専門店「壁の穴」創業者の成松孝安(なりまつ・たかやす)氏が5日、
食道がんで死去した。 87歳。

告別式は近親者のみで行う。喪主は次男、正博氏。 

味付けにしょうゆを使用したり、具材に納豆やタラコを使ったりする
和風スパゲティを開発した。 同店は1980年代に人気を集め、
東京、大阪を中心に全国で20店舗以上を展開していた。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-07 00:00 | 食道癌にかかった芸能人 | Comments(1)

放射線治療後に癌消える

進行食道癌で放射線治療を希望されて

よーく放射線が効いて縮小したけども

食道がほそくなって、水も通らない

ってことを時々経験します。


拡張してもダメ、ステントは裂ける可能性があるので
あまり積極的にはやりたくない

生検して癌はでないけども、

これだけ狭くなっているし、
癌がきっと残っていて狭くなってるんだろう


「癌の遺残ありと予想」「食事くえない」


十分な手術の理由。。



そういう状況で先日、サルベージ手術をした
患者さん


無事手術うまくいき、ごはんも食べられて元気に
退院


となりましたが


その病理結果(顕微鏡で調べた結果)をみてビックリ。


「生きたがん細胞がおりません」


とのこと。


おっと、珍しいことではない、
3割の患者さんは放射線と抗がん剤で治る
わけだから、この結果は驚くことでない


放射線のパワー、あれだけの癌細胞が0になる
訳だから、相当な治療能力、、、


でも結果狭くなって大きな手術を
うけなきゃいけなかった、というのは
なんだかもったいない気もする


でも,本当に0になってるかどうか?

がわからないものだから困ります。


0になったと思ってからが勝負。


油断しないで参りましょう。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-06 23:51 | Comments(1)

症例数が多いほど

食道癌の手術

極めて高度な技術を要するので

症例を集約化しようという動きもあり


「たくさん手術している施設のほうが少数しかやってない施設
よりも成績がよい」


ということが示されて


中には年間100件を超える手術をこなすところも。。


100件つーことは週2件は確実にやる、
時には3件もあるかも



すべてがすんなりいけばいいけど


食道癌の術後


ひとたび、合併症を起こせば、懇切丁寧に
診ていかないと致死的な状態にもなりうる



患者さんやご家族は

「うまく行って当たり前」


死亡率2%

と聞いても、まさかうちがその2%にあたるわけない


と思っているだろうし


「うまくいくはず」とおもって手術をしているのに

「うまくいかない」ときの外科医の心情となると


心が折れる時もしばしば。。。



がんばってるのに、、、、何とか好転しないものか。



難しい症例にチャレンジすれば、その分、リスクも背負う



心が折れそうな時~っ


全国の仲間ががんばっているのを見てまた、がんばろうと。
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# by kenzaburou41 | 2012-10-06 00:44 | 手術の合併症の話 | Comments(1)

予言

66歳男性

今まで萎縮性胃炎といわれことがある

久々に内視鏡検査を受けることになった

てなことで

ケン三郎が外勤先で内視鏡。


NBIやBLIなんて高度な機能はついてない

「XQ240」
っていまどきな内視鏡。


まず口腔内から、硬口蓋にメラノーシスあり

ん??


食道に入ると「ざらざらっつ」としていて

「正常血管」が透けて見えない


あ~これヨードかけたら
絶対、マダラだ、マダラだっつ

と思いながら、じっくり内視鏡みるけども

10年前の器械だからやっぱり厳しくて


「うーん、、この器械じゃ限界です」




よくよく話をきいたら、お酒毎日

お酒をのむとすぐ顔が赤くなるというじゃないですか。

66歳、まさに食道癌好発年齢



「あと1-2年以内に小さな食道癌が発生する確率が
高いです」


「え、、、食道が危険って今までいわれたことなかったんです」



「あなたはきっとなる、たぶんなる、、、精密検査を受けてください」



年月を経て、お酒やたばこで食道が荒れて
荒れ果てて、癌ができる


だいたい、65歳くらいがそのポイント。



男の癌検査はここの学年を集中的に
やったらどうだろうか
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# by kenzaburou41 | 2012-10-05 15:39 | ひとり言 | Comments(0)

サルベージできません

こないだ放射線照射後の局所再発

って患者さんが来て

そこそこ進行してるけど
頑張ればESDできそう

って見立ての人ですわ

うちじゃ危ないから、できませんっ
っていろんな所で断られたっつー
ことで

やってみたら,確かに難しくて
何度も心が折れそうになって

「撤退しようか」

と思いながらも、一応切除できたんですわ

「内視鏡ではとれませんでした」
となると残る治療はPDT
か、サルベージ手術ってことになる

とれるかどうかで大分
ちがうんですわ

これが手術の場合はもっと
厳しいんですわ

「放射線で治ったと思ったのに
再発して、もう切除不能です」

となると,後に有効な治療法
が残されていない

外科医も「これならなんとかとれそう」
はチャレンジするけど

「どうみても切除できない」
には挑戦をためらうもの。

再発を早く見つける事

できるだけのチャレンジをする事

医者が簡単にあきらめない事


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-04 23:59 | サルベージ手術 | Comments(0)

吻合部再発

頸部食道癌

放射線治療後

癌が消えたと思ったら
再発

「癌が消えた」

そう簡単に癌細胞が0になるか?

約半分の方が再発することが
わかっていますので

早く見つける事が肝心です

結局,咽喉食摘しました

遊離空腸で再建しました

声がでるように
TEシャントを作り、プロボックスを
使っています


そしたらその、吻合部に再発
して遊離空腸に浸潤、、、

そ、、そんなことって??


食道癌の再発形式として
稀ではありますが、
「吻合部再発」

といって手術して縫った
縫い口に癌が再発することがあります。

ここまでだろうと予想した
癌が実はもっと上の方まで
伸びていた

リンパ管や脈管を通して癌が
伸びていた

いろいろ理由はありますが

とにかく、食道癌、手強いです

「治った」と思ったときが
危ないので

5年間、きっちりチェックを
うけましょう


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-04 23:32 | 再発したらどうするか? | Comments(0)

レザリオ

冨士フィルム社の新しい内視鏡

「レザリオ」

通常内視鏡がきれいで

明るく遠景からも撮影できて

近接拡大モードと2種類のモードを備える



b0180148_17351918.jpg



これが径5.9mmの経鼻内視鏡
にもついたらいいのに、、



ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-10-03 17:39 | 内視鏡治療 | Comments(0)