ご講演

ケン三郎の師匠のヨーイチさんに

昨日拡大内視鏡~超拡大内視鏡
の講演をしていただいたんですわ

血管新生の観点から食道表在癌の診断を
考えるってことで

「血管だけで深達度がわかる」

ようにとりきめようとしているけど

実臨床ではいろんな癌があるので
血管だけで診断できるものと
そうでないもの、いろいろ多様であり


EPLPMを示す
拡張蛇行口径不同形状不均一

からループ構造から逸脱した
新生血管(MM~)
の出現

これ以深のことは血管だけで
ものをいうのは危険じゃないかと。


B3=sm2でいいのか

B2=sm1
と厳密に言えるのか


正常血管

炎症やLGIN,一部の癌、境界病変



MM以深~


うーん、面白いっ!


B3血管がSM1とSM2の区別に
本当になるのか?

極めて重要なことで
治療法がかわります

今年はこのへんをきっちり詰めようっと。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-27 10:37 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

抄録下書き

頭頸部表在癌の拾い上げにはNBIが有用であり,癌専門施設の多くで咽喉頭領域の観察にNBIが用いられている.しかしNBIがない状況で内視鏡を握る場合には表在癌は果たして見つけられないのだろうか?「マウスピースをくわえて口から内視鏡を挿入する」この一連の動作から見落しが始まっている.この領域を詳細に観察するためには,経鼻内視鏡と拡大内視鏡を目的に応じて使い分ける必要がある.経鼻内視鏡は咽頭反射が少なく時間をかけてじっくり咽喉頭領域を観察できる利点があり,口腔内観察,中咽頭反転法,Valsalva法などの工夫により,遠景から全体を見渡すのに優れており,経口内視鏡では通常観察してこなかった口腔底,頬粘膜,舌根部,下咽頭後壁~輪状後部の表在癌の拾い上げが可能である.一方で微小癌の詳細な近接観察に適するのが拡大内視鏡であり,NBI,BLIなどの画像強調内視鏡を併用し,Brownish areaと異型血管の出現により診断する.性能がいい分,視野は狭まることを知っておかなくてはならない.上皮内癌の肉眼的特徴として領域性のある発赤,周囲の正常血管透見の途絶,微細な小白苔の付着,周囲のメラノーシス等が挙げられ,近接時のドット状の異型血管を参考にする.上皮下に浸潤すると食道表在癌と異なり,隆起+平坦型を呈する事が多く,また色調も白色調と赤色調に分かれる.NBIに頼らず,通常光で左右差や領域性のある色調変化,凹凸をとらえるのが拾い上げのコツである.また患者の協力による動的な観察が非常に重要であり,安易に鎮静剤を投与してはならない.検査前の詳細な問診の聴取,検査法の説明など内視鏡挿入前から勝負が始まっている.何より見つけようという気合こそが重要である.
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# by kenzaburou41 | 2013-01-26 06:44 | 経鼻内視鏡 | Comments(0)

術前化学放射線治療

日本では進行食道癌に3領域郭清を含む
食道切除再建が行われており

手術関連死亡も2%まで減り

手術もより安全に行われるように
なってはいるものの

一方で手術だけでは太刀打ち出来ない
進行した食道がんも経験するわけで

「外科治療」と「抗がん剤」「放射線」
をどう組み合わせるかが
課題。

海外では術前の補助療法が以前より
検討されており

最近では術前に放射線と抗がん剤を
つかいましてそれから手術をする

というような作戦もある。

このときのCRTは5FUとシスプラチン。

照射線量は20〜50Gyと施設によって異なる

海外では、腺癌が多く含まれており
日本での治療と単純に比較はできません、
術前CRTがいいという報告もあれば
そうでないという報告もある


日本では 切除可能例を対象とした
RCT46例が2006年に報告されていて

5FU+CDDP+40Gy後に手術した群と

手術群で各23例づつに振り分けられ

CRT群では3例が手術に行く前に遠隔臓器
転移がみつかって手術にたどりつけず

CRT後切除例の組織学的評価は
Grade3(癌が消えた!)=3例
Grade2=6例
Grade3=11例

CRT群ではリンパ管侵襲と脈管侵襲が
手術群より有意に低率

手術群の5年生存率41%
術前CRT群の5年生存率57%
P=0.58で統計学的有意差はなし

CRT群の治療後再発は9例
手術群は14例

再発形式

CRT群:臓器再発6例、リンパ節再発+臓器再発3例
局所再発1例

手術群:リンパ節再発6例、臓器再発4例、
リンパ節+臓器3例、局所再発1例

CRTがよく効いた症例は5年生存率86%
効かなかった症例は30%で有意差あり
(P=0.02)

Grade3=100%
Grade2=83%
Grade1=30%

術前CRTが良く効いた症例は
手術と組み合わせる事で
予後がよい

よって術前にそのCRTの効果が
ある例とない例を選ぶことが
今後の課題。

と結論。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-25 06:30 | 放射線治療 | Comments(0)

ESD無事終わる

今週は月から木まで

毎日ESDがあって

食道癌5つ

中咽頭癌1つ

下咽頭癌1つを

退治しました。


さすがに疲れましたっ、、、ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-24 19:41 | 内視鏡治療 | Comments(0)

セカンドライン

進行胃食道癌でファーストライン治療によっても進行した患者にドセタキセルを投与することは、対症療法のみの場合と比べて全生存期間(OS)を延長できることが明らかとなった。英国で実施された対症療法とドセタキセル投与を比較したフェーズ3試験、COUGAR-02の結果示されたもの。1月24日から26日に米サンフランシスコで開催される2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)で、英Addenbrooke's HospitalのHugo Ford氏によって発表される。

 プレス発表では、ドセタキセルをセカンドラインとして投与することが生存延長に寄与することを明確に示したと評価された。

 COUGAR-02試験は多施設オープンラベルフェーズ3試験で、白金系抗癌剤/フルオロピリミジン系抗癌剤による前治療で6カ月以内に進行したPS 0-2の局所進行または転移を有する胃食道癌患者を対象に行われた。患者はドセタキセル75mg/m2を3週おきに6サイクル投与される群(ドセタキセル群)と対症療法群に1:1に割り付けられた。主要評価項目はOS、副次評価項目は奏効率、毒性、健康関連QOL(HRQOL)などだった。

 2008年4月から2012年4月までに168人(各群84人)が登録された。年齢中央値は65歳(28-84)。81%が男性、PS 0が27%、PS1が57%、PS2が15%。疾患部位は胃が46%、胃食道接合部が34%、食道が20%。86%の患者が転移していた。

 試験の結果、ドセタキセル群のOS中央値は5.2カ月(95%信頼区間:4.1-5.9)、対症療法群は3.6カ月(95%信頼区間:3.3-4.4)で、ハザード比0.67(95%信頼区間:0.49-0.92)、p=0.01で有意にドセタキセル群の方が長かった。ドセタキセル投与により部分奏効が7%、病勢安定が46%に得られたが、ドセタキセル群の21%でグレード4の副作用が認められた。





最初の抗がん剤が効かなくなったら
どれくらい生きられるのか?


何もしない3.6ヶ月

治療群  5.2ヶ月


1.6ヶ月 長生きできる

どっちを勧めるかと

自分だったらどっちを選ぶか。
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# by kenzaburou41 | 2013-01-24 00:51 | 抗がん剤治療 | Comments(0)

ESDハイペース

今週、食道癌の内視鏡治療が5件あり。

週5件って師匠並みじゃないっすか

内視鏡医になりつつあるケン三郎

こうなったらとことん道を極めて
いきましょっい。

ぽちっとな

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# by kenzaburou41 | 2013-01-24 00:41 | 内視鏡治療 | Comments(0)

口腔ケア

こないだ,歯科衛生士の先生を招いて
癌治療における口腔ケアの重要性の
ご講演を聴いてきたんですわ

外来受診した食道癌患者さんを
多職種で一斉にケアを始める
某大学のPERIOという素晴らしい
システムに比べると

恥ずかしい程に遅れに遅れている
わが大学

医科と歯科が別々に付属大学病院を
持っててそれぞれの能力は高い
のかもしれないのに

患者一人紹介するのに
紹介状を書いて別の病院へ
行ってもらうのと同じシステム
っつうんだから情けない。


食道癌の患者さんの術前、術後
の口腔ケアがいかに重要か

術後、メンタルでも落ち込んでる
患者さんの所に歯を磨きにきて
くれる歯科衛生士♪

きっと頼りになることと
思います

周術期だけでなく

再発して抗がん剤治療,放射線治療

さらには終末期にいたるまで

口腔ケアは非常に重要である

ということが,改めて分かりました。

「歯は命」とは良く言ったもので。

とにかく、術前術後
よく歯磨きをして肺炎に備えましょう


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-21 23:00 | 手術前にやっておくべきこと | Comments(0)

Killian’s position

昨日の頭頸部表在癌の主題が原発不明癌の
検索方法で

耳鼻科の先生から「キリヤンの姿勢」というのを
教わったんですわ


我々がやってる左側臥位、スニッフィングポジション、バルサルバ、
下顎前方けん引

とはまた姿勢がちがって

座位で、うんとお辞儀して、首を左右にふって、バルサルバ

する方法。


たぶん、体位が違うからアプローチも違うんだろうけど


「原発不明」は
「原発がどこか」がわかったほうが
いいわけで。。。。


もしかしたら、我々のやりかたで喉頭があがらない
人はこの方法がいい人もいるのかもしれない。


やってみるか。
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# by kenzaburou41 | 2013-01-20 20:45 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

中咽頭反転法

頭頸部表在癌研究会が無事
終わったんですわ

食道癌と関連の深い中下咽頭癌

この3年間しっかり咽喉頭を
経鼻内視鏡で見てきたつもり
だったのに

舌根の進行がんを2例も
見落として

患者さんには申し訳ない
気持ちで一杯だったんですわ

なんとかしなきゃいけない

と思ってたどり着いたのが
マウスピース廃止
口腔内観察
Valsalva
そして最後に中咽頭反転法ですわ

今日、大きさ10mmの
中咽頭表在癌(舌根)を症例提示
してきたんですわ

動画提示すると
「おおーーっ」と驚嘆の声が
あがり

座長の先生から
「日本の内視鏡医はこんなにすごい
んだっていうのを感じさせる
素晴らしい診断法です」

「あ、いえ、私は食道外科医で。。」

世話人の先生にも

「これまで全く暗闇の世界だったのを
ろうそくで火を照らすようにして
前に進んでいる」

と大絶賛だったんですわ

ハイリスクの患者さんを
目の前にしたとき

経口から経鼻内視鏡に
持ち変えるきっかけになるかも

これがいろんな施設で広まれば
侵襲の大きな治療を受けなくて
すむ人が減るかも

世界にアピールせねば。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-19 22:51 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

抄録完成

食道癌深達度診断のセッションの抄録がようやく完成。

2005-2012年の表在癌の診断精度を調べ治したんですわ

491病変の検討。


結論 EPLPM癌は 通常観察のみで正診率が十分。
よって精査は不要

MMSM1癌は通常観察では精度がわるく、精査が必要だが,拡大、EUS,透視すべてを
駆使しても診断能は7割くらいがいいところ

SM2はEUS、透視で8割診断が可能


よって検査の順序

通常でふかそう= 拡大内視鏡をまず行い、B2血管やAVA-M,TYPE4R
があれば食道造影、EUSを加え、SM2かどうかを調べる

だれがどうみてもsm2,3に拡大内視鏡は不要

ふーっ。なんとなくそう思ってたけど,実際調べて見ると
整理されたかんじっす。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-17 17:32 | 日本食道学会 | Comments(0)

データ整理

ここしばらくブログのほうは
一休みしてて

6月の食道学会の演題募集にむけて
2005年9月、大学にもどってからの
2012年末までの食道表在癌496病変の診断データを
調べなおしてようやくデータを調べ追えたんですわ

調べてるうちに亡くなったかたや

穴があいて大変だったことや

術後合併症で大変だった患者さん。

すんなりうまくいった人はあんまり
覚えてないけど

大変苦労をして生還した患者さん
ほどよく覚えてる。

いろいろと思い出して。。

さあもう少しがんばるべ。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-15 22:22 | ひとり言 | Comments(0)

拡大分類

昨日都内にて食道癌診断勉強会
が行われ。

拡大内視鏡B2血管をなんと18症例
続けてみるという非常に奥の深い
検討会がなされました。

その熱気の覚めやらぬまま
新年会に突入し。

宴もたけなわ、新年会恒例の
クイズ大会が催されまして。

早期食道癌診断勉強会
〜新春恒例新年会クイズ大会〜

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[








↑こちらがその定義です。


来年もまた企画いたします、
皆様若手をお誘いの上、どうぞ
ご参加ください。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-13 09:52 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

問い詰められる

ケン三郎の外来に来た患者さん(女性)

食道表在癌でESDを予定で
その説明中


「先生、どうしてこの癌ができたんでしょうねえ」

「まずお酒、たばこですが、、」

「私はぜんぜんやりませんし」


「辛い物とか、熱いものを好んで食べるとか」


「いや、それほどでも、チゲ鍋とかはすきですけども
激辛ラーメンとかは食べませんし」


「野菜がきらいとか」


「うーん、でもまったく食べないわけでもないです、

コーヒー?コーヒーだって日に何杯ものまないですよ、

ブラックがいけないのかしら、ねえ先生、先生どうして
わたしの食道には癌ができたんですか?」


「う、、、うーーーーん。」



と、問い詰められ。


「い、、、いや、、私、あなたのこと今初めてお会いして
よく知りませんし。、、私、問い詰めれてもわかりませんけど。。」


「そ。。そうでした、癌に聞かないとわかんないですよね」



「そ、、、そうなんです。癌に聞いてみないとわかんないですよ
なんでできちゃったのかなんて」



人間の生き死にを神様がどこかでコントロールしてるとすれば


癌ができるのも人生


どこまで人間がそれに対抗できますやら。
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# by kenzaburou41 | 2013-01-11 16:17 | 食道癌になりやすい人 | Comments(0)

スーパースターESD

日本には10cmの表層拡大型の食道癌を
いとも簡単にESDしてしまう名人が
いて

ホントにそれで治るかは別として

技術的に内側から表面をくりぬいて
癌が無くなっちゃうなら

こんなに有り難い事はない。

ケン三郎は、そのクラスにはまだ
まだ達してないんですが

この10cmの病変。

6cmくらいの後壁のパーツと

その肛門側の4cm右壁のパーツに
分かれてまして

それぞれが独立した病変だとしたら
ESDはありかなと思うわけで。

うーん、、2回に治療を分けたら
いいんじゃなかろうか?

まず奥の4cmを切除して

手前の6cmを後から取る

ESDの達人には
標本を一括で取れないなんて、、
といろいろ言われるかもしれませんけど

手術で切除するのは忍びないし。

まして放射線当てるってほどの
病気でもないような気がして。

「うまくいくかどうか
分かんないけど、やってみません?」
的な気持ちに傾いてきて

「手術で取りましょう、必ず治りますよ」
という気持ちと交錯。

治療選択肢が
いくつかある中で

「癌がきちんと治る」

を前提に

「どれがベストか」を悩む
手探りな臨床家です。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-08 23:51 | Comments(0)

患者に選んでもらう?

食道表在癌の患者さんが紹介されて

よっし、今年もESDがんばろうっ

と検査してみると

「食道表在癌でESDの良い適応とおもいます」の
触れ込みだったのに

10cm近い表層拡大 深さはM1-2

う、、、う、、、、っ


内視鏡治療だけしか手がなければ内視鏡治療やる
んだろうけども


これくらいだったら食道抜去のほうが
ずっと楽かも


放射線治療でも悪くない


昔は手術一辺倒だったのが
今やいろんな選択肢が選べて
それぞれ長所短所があり


「手術したら死んじゃう」

「抗がん剤は効かない」

いろんなデマも見聞きするので


「選んで下さい」といわれる患者さんもまた困るわけで。


選べるのはどれか1つ。
さあどうしましょう。


新年から悩ましいっす。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-07 21:30 | 手術と放射線どっちを選ぶ? | Comments(0)

今年の抱負

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↑経鼻内視鏡発見
下咽頭表在癌


昨年までは経鼻内視鏡でどれくらい
病気が見えて、どれくらい見えないのか
を検証する作業に力を注いだんですわ

ある程度、この3年間で口腔咽喉頭領域の診断法が
完成に近づいたので

また食道の診断に力をいれようとおもうんですわ

通常内視鏡に拡大やEUSや透視が
どれだけ上乗せ効果があるか?

を過去7年くらいを振り返ってみてるんですわ

上乗せがなかったらどうしよう??

「通常内視鏡だけで精査は不要、
内視鏡で早く取ってあげなさい」

実際問題、治すのが目的であって,診断が正しいかは重要ではない
かもしれない

でもなんとか診断力を身につけて、いい治療法を
提供したい,導きたい、侵襲の大きな治療を
回避できるなら。

「診断をおろそかにしないほうがいい」
と人に勧められるよう。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-06 01:42 | 他臓器重複癌 | Comments(0)

食道背側の剥離



奇静脈弓の頭側では胸管の表面を覆う
うすい結合組織の膜レベルで一気に
食道背側の鈍的剥離を行う

胸管の合併切除を行うときには
横隔膜上で結紮離断し頭側に向かって
剥離するとともに左反回神経周囲の剥離を
終えた後に上縦隔で離断することが多い

腫瘍がT2までにとどまり胸管近傍に大きな
リンパ節転移がない場合は胸管を温存する

奇静脈より尾側では大動脈の外膜レベルで
食道、周囲結合組織を剥離する

この際1−3本の固有食道動脈をクリップないしは
ハーモニックスカルペルで閉鎖し離断する

奇静脈を離断し、静脈の背側にある右気管支動脈を剥離する
必要に応じて肋間動脈を切離して気管支動脈の
自由度を確保しておく


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-04 23:02 | 手術メモ | Comments(0)

右開胸開腹食道亜全摘3領域リンパ節郭清術

開胸、開腹、頸部切開の皮切は最小限の大きさで
充分な視野を展開する

充分ば開胸の目安は開胸器による開大程度と
それに直交する方向の開大程度が同一となるときで
ある

徐々に開胸器を拡げつつ充分な開胸を行う

第5肋軟骨と第4肋軟骨は胸骨付着部から1−2cmの
位置で脱臼させる

下肺靭帯を尾側から下肺静脈下縁レベルまで
切離し右肺全体を大きな濡れガーゼでくるみ
肺臓鉤で左前方に圧排する

肺がうまくしぼまない時は麻酔科医に右気管支の
吸引をお願いする

縦隔胸膜と壁側胸膜の折り返しライン=
食道右背側で胸膜のみを切開する
十分なれるまでは直角鉗子で膜のみを
すくって電気メスで切るのがもっとも早く
出血しない

つづく


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-03 20:14 | 手術メモ | Comments(0)

新年の抱負

故郷で新年を迎え
さっき帰ってきたんですわ

紅白みて

プリプリに元気をもらい

芸能人格付けランキングの
Gacktのすごさをみて

箱根駅伝の往路みて

新年、あけました、が。

今年こそは
去年できなかった事を
形にしていかないと
と、身を引き締める次第です。

今年もどうぞごひいきに。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2013-01-02 23:12 | ひとり言 | Comments(0)

短時間で手術を終える

手術を終えて無事に退院できるまで

これを第一段階の「手術がうまくいったか?」

の指標で

「再発なく5年経過する事」

「再発してもすぐに見つけて適切な救済が
できること」

「肺炎や他臓器重複癌までケアして
生活の質をできるだけ維持する事」

そして「正月くらいは好きなお酒を
たくさん飲んで、家内安全を祝う事」

外科手術はこれらの患者さんの将来を
導く大事な分岐点。

長時間手術が患者さんに与える
ダメージは計り知れません

できるだけ短時間に

これまで経験して習得してきた
手術技術をぞんぶんに生かして
時間をかけなくてはならないところ
は安全に

時間をかけなくていい所は
最高度のスピードで進められるように

うちのボスがいつも口を酸っぱく
して部下に伝えている外科手術の基本。

来年もまた心に刻んでがんばろう

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-31 08:52 | 手術メモ | Comments(0)

バイパスーCRT

食道癌が進行して見つかり、肺に直接浸潤

この時点で手術適応なし

余命いくばくです、と説明を受け
ながらも食道バイパス手術を行い
食べられるようになってからCRT
をやって,それがまた良く効いて

「手遅れです」という切ない状況から
回復した患者さん

この病院で治療してよかった、
スタッフの皆さんに本当に感謝して
いますと外来で涙ながらに感謝された
とボスから聞いて。

窮地に陥った患者さんを
丁寧に診察し、もっとも
いいと思われる治療法を
手探りで考えて行く事

そこに食道癌診療の醍醐味があり

エビデンスも大事だけど

エビデンスを超越した、臨床医の勘を
研ぎすます事

今年はブログ閉鎖に追い込まれて
一次喪失感がすごかったけども

皆がぽちっと応援してくださる。

来年はもっとがんばろう。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-29 00:03 | 切除不能進行癌 | Comments(2)

仕事納め

無事本日最後の手術執刀で
仕事納めでございます。

咽頭癌のELPS 47件

食道癌のEMRESD 92件

手術は。。。

いやーがんばった

来年は厄年、体にきをつけてがんばろうっと。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-28 19:52 | ひとり言 | Comments(0)

心タンポナーデ

心タンポナーデとは
心臓と心外膜の間に水が溜まり
心臓が圧迫されて心不全が進行する
ことをいい

放置すれば死にいたる怖い病態です


ケン三郎の長年の食道癌術後管理で1回だけ
それを経験したことがあります


手術のときに癌が心のうに浸潤していたので
心のうを合併切除したのですが

その夜、いつもは血圧がさがったら
輸液の負荷や昇圧剤で対応すれば
血圧があがる

いつものパターンかあ、と当直していて

昇圧剤をちょっと調整して
さあ寝よう、とおもった午前2時。


ところが何をやっても血圧がさがる。

おかしいな、、ドレーンからも出血はない、


術中麻酔科がちゃんと輸液も入れているし
大出血したわけでもない

なぜ??


血液検査にだしても貧血もないし


心筋梗塞の所見もない


なのに血圧が下がる  うーん、、、

当直中頭をひねって考えても
原因がよくわからない、、


そうこうしているうちに血圧がでなくなり
徐脈になってあれよあれよと心停止

え、、えええっつ


心マ!


胸骨後再建直後の心マ、だれもやりたくないけど
こればかりは、、、と対応し
なんとかその場は復活


循環器内科にその心マのあとに
来てもらって、原因を診てもらったけど
よくわからない

うーん、、なぜ??


胃管壊死にしても直後にこんな状態にはならないし

結局CT取ろうってことになり
状態が落ち着いたところで撮影すると

心のう水がたくさんたまっている


心のうを合併切除した穴。

どうもその開いたところから胸水が流れ込んで
出てこなくなり心臓が圧迫されてしまった?

そんなこともあるのかと。

結局緊急再手術で、回復しましたが

理由がわからない合併症ほど怖いものはありません


「想定内」の引き出しをふやし

何が起きてもその引き出しを開けるようにしておかねば。


心のうは合併切除するなら大きくあける

これが現在の対策です。
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# by kenzaburou41 | 2012-12-27 08:29 | 手術の合併症の話 | Comments(0)

直ちに否定しなければならない合併症

術後の合併症のうち、状態の悪化がみられたり
悪化が危惧される発熱などがあったにも関わらず
原因がよくわからないときどうするか?

放置してしまうと取り返しのつかない
生命にかかわるような合併症を早く
みつける必要があり、それに応じた
対策をこうじる必要があります


縫合不全、とくに胸腔内吻合で縫合不全が
生じた場合は致死的な状況=膿胸から
敗血症に陥る可能性。

ドレーンを入れる、膿みを外に出す、
といった処置を出来るだけ早く行う必要があります

熱がでる=カテーテルの感染もまた気付かないと
怖い合併症です。速やかに疑わしい場合は抜きましょう

MRSA肺炎、腸炎=これも朝元気だった人が
急に夕方にはショック状態になるという怖い
感染症です。

心不全=肺梗塞、心筋梗塞、心タンポナーデ
これらは起きる確率は非常に低いのですが
0ではない、確率の低い合併症をいかに
あたまの片隅におけるか?

今何が起きていて、これから起きる最悪の結果
はなにかを常に考えて、先回りして手を打つ。

合併症はなるべくなら0に近い
方がいいのですが

いろいろな合併症を経験して
克服してまた医師は強くなる。


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-27 00:36 | 術後管理 | Comments(0)

通過障害

食道に入った食べ物は
食道の蠕動運動によって
胃の方へ落ちて行きます。

食道の蠕動は一次蠕動と2次蠕動があり

一次蠕動は延髄の嚥下中枢を介して発生し食道を
上部から下部にむかって順次収縮させる

この蠕動波は上部において急速に新講師、下部食道
では比較的緩やかに進行する

二次蠕動は食道内に残された食塊にたいして
局所的に起きる蠕動で一次蠕動が
飲みこみとして感じられるのに対し
2次蠕動は無意識に進行する


食道に入って胃に到達するまで
8〜20秒程度といわれている!

大食い、早食いの時って食道って
どうなってるんやろうか?

思えば、生きている限り食べ物が
通って行くわけで

そりゃあ年とって何回も何回も蠕動
していれば、表面が影響うけるのも
分かる話で

「食道をいたわらねば」


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-27 00:11 | 食道の解剖 | Comments(0)

働き盛りにがん検診を

これから高齢化社会をむかえ

医療費をどうやっておさえるか

若い人に負担をおしつけるだけでなく

高齢者にもそれなりに負担を考えてもらわねば
なりません

「検診をうけないやつは減給だ、健康管理をしっかりせよ」

企業がこうしたことを始めるのに
病院が何で考え付かなかったんだろうかと
恥ずかしくなります。


いまのがん検診、健康にきをつかう人が毎年検査をうけていて

そうじゃない人は一回も受けたことがない


乳がん、子宮がんに手厚い補助があるのは
若い女性、お母さん世代をまず助けよう

これもわかります


その次はお年寄りや子供を大事にしよう


これもわかります


つぎは、働き盛りの中高年男性。

酒やたばこが原因だったら自業自得だ

そうかもしれませんが


とうに平均寿命をこえた方が毎年検査を
うけるよりは

一度も検査を受けたことのないという働き盛り、
自営業、主婦の方

とくにこれから癌年齢になる60歳


「還暦になったら検診を」


うけない人はペナルティ   
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# by kenzaburou41 | 2012-12-24 14:26 | がん患者学 | Comments(0)

検診を受けないとボーナスカット

コンビニエンスストア大手のローソンが、健康診断を受けない社員の賞与を15%減額する異例の制度を、来年度から導入することが23日分かった。直属の上司も10%カットする。多忙を理由に健診を受けず、健康を害して仕事を続けられなくなるケースを減らすのが狙いだ。

 企業の医療費負担の軽減にもつなげたい考えだ。2013年度中に健診か、人間ドックを受けなかった社員とその上司について、14年度の賞与を減額する。

 会社の健診を仕事の都合で受けられない場合も、会社の費用負担で別の日に受診できるため、どんなに忙しい職場でも健診を受けることは可能とみている


↑ すばらしい

病院もそうしなくては。。。
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# by kenzaburou41 | 2012-12-24 09:27 | がん患者学 | Comments(0)

B3血管

b0180148_18181126.jpg


B3は高度に拡張した異常血管の
ことをさし

B2の3倍以上の径(60マイクロメートル)を有する

腫瘍が大きくなればそれを栄養するには
太い血管が必要で


sm2以深をさすとされております
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# by kenzaburou41 | 2012-12-23 18:22 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

食道表在癌の拡大内視鏡分類

本分類は扁平上皮癌が疑われる領域性のある病変(通常観察または画像強調観察にて境界の終える病変)を対象とした。

境界病変(主として扁平上皮内腫瘍だが一部に炎症や癌が含まれることがある)で見られる血管をTYPE A

癌でみられる血管をTYPE B
とし、TYPE BをB1,B2,B3に亜分類した。

亜分類の目的は深達度診断であり、T1aEP, LPMのSCCに見られる所見がTYPEB1

T1a-MM, SM1がTYPE B2, SM2以深が TYPE B3におおむね該当するように分類した


TYPE A 乳頭内血管の変化を認めないか軽微なもの

TYPE B 血管形態の変化が高度なもの

B1 拡張、蛇行、口径不同、形状不均一のすべてを示す
ループ様の異常血管

B2 ループ形成に乏しい異常血管
ドット、らせん、いとくず状などのループ様形態を呈し、
血管径が20−30μmのもの)
:多重状、不整樹枝状などのループを形成しない異常血管


B3 高度に拡張した不整な血管:B2血管の3倍以上で
血管径が60μmを超える不整な血管

付記1)不規則で細かい(網状:reticular:R)を認めることがあり
低分化SCC,INFc,特殊な組織型を示す食道癌が多いのでRと付記する。

付記2)Brownish areaを構成する血管と血管の間の色調
(inter-Vascular-background coloration)血管間背景粘膜色調
と称する



以上が拡大分類の定義。

今日の議題。

なぜイクラ血管はこの分類からはずされたのか?

ard3, ard4の扱いは?

B2血管の深達度はB2を構成している血管の領域の
ひろさによるのか、それとも血管の太さによるのか?

ループがほどけたような血管の
取り扱いは?

視力検査のCみたいな血管
スピロヘータ様血管


などが議論になりました。


若者や、海外にもわかるような
わかりやすい分類の確立に
むけての第一歩です


ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-22 22:39 | 拡大内視鏡 | Comments(0)

いかにいい治療を勧められるか?

あなたの病気は症状が全くないかもしれませんけど

みたてはリンパ節転移がありそうな病気です

最初から手術しましょう

と手術を薦めるのと

あなたの病気は私のみたてによるとせいぜい10人に1人の
転移の確率ですからまずESDをしましょう

というのと

その見極めは極めて大事で。

「なにがなんでも内視鏡でやってくださいよ」

というご希望を

「いやいや、あなたの癌は内視鏡では治りませんよ」

と言えるかどうかの尺度。

それにはやっぱり診断を突き詰める事が重要で。

今日はそういう症例をめあわせする研究会が
ありまして。


みな、手術か内視鏡かの境界病変では
やっぱり診断も難しい

けど診断を突き詰めて治療法を決めるのと
ただESDをやればいい、手術をやればいい
そういうのは全然違うわけで。


一例一例を深く掘り下げてこそ
身につくというもの。


また明日からの診療にうんと役立てたいし。

食道に興味をもつ医者をどんどん増やしたい。

そう思った今日の一日。

ファイトっす。

ぽちっとな
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# by kenzaburou41 | 2012-12-22 20:33 | ひとり言 | Comments(0)