食道は消化器の中でも手術がすごく大変
な臓器で
食道外科の手術の歴史をひもとくと、
1861年のビルロートの頸部食道切除(犬の実験)
に始まり~
人では1877年Czernyによる頸部食道癌切除
1913年Torekらが胸部食道癌切除、この患者さんは
13年間生存したとのことで、
これが本格的な食道外科の幕開け
日本では瀬尾、大澤らが1932年に始まり
でも手術死亡がめちゃめちゃ多く、しばらくは
危険な手術という位置づけ。
1950年中山恒明先生が手術死亡5%(胸壁前再建)
という好成績を報告、
しかしこのころの手術死亡16%! 5年生存はわずか12%
と非常に成績はよくなくて
さらに欧米で同時期の手術死亡は25%と非常に高率であった。
手術は2回か3回にわけて行うのが普通で
一回でつなぐ、ということはなかったそうであります。
患者さんが手術でなくなる、というのが比較的頻繁に
あった、
だからこそ、食道外科医はなんとかしなきゃ、
術後管理もひとたび手術があれば、家に帰るなんて
とんでもない、3-4日泊まり込みはあたりまえで
患者さんの痰をとったり、特に呼吸管理が大変だったそうです。
つづく
ぽちっとな