人気ブログランキング | 話題のタグを見る

壁内血流

一夜あけて、胃管の色調を内視鏡で確認。

粘膜も血がかよった色をしていてホッと胸を
なでおろす

あんな高位でつないだのに
よくぞ届いたもんだ、、、と

感心する。

「胃管壊死」が起きるかどうか、
手術中に確実に調べる方法
が検討されていますが

問題は、どうやって胃管が腐らないように
血流を維持して胃管を作るか?

「咽頭と胃管吻合だから、細径胃管だろうか」

と思っていたんですが

細い胃管を造れば、距離的には届くけど
先端の血流は胃の壁内血流が途絶えるので
壊死する可能性が高い

胃の小わん線からLN1~3をきれい
に切り落とし

できるだけ胃の壁内血流を残した太目の
胃管にして後縦隔を通すと
咽頭まで届く

吻合口はあまり広くすると、
嚥下圧がかかりにくくなるため、
かえって少し狭いほうが圧がかかって
食べやすい



咽頭のほうが広く、胃管側はせまくして
端側で縫合する


食道癌手術をこなしてきた
指導者からの
貴重な言い伝えです。
by kenzaburou41 | 2012-09-19 20:16 | 手術メモ | Comments(1)
Commented by くるみ at 2012-09-20 10:03 x
胃菅壊死は手術後直ぐにおこるのでしょうか?
1ヶ月。半年。○年後にある事もあるのですか?
症状や自覚症状は分かるのですか… くるみ
<< 胃管壊死判明時期 咽頭胃管吻合 >>