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これからの癌治療

今日は,うちの病院に新しく
できた緩和ケアの教授の就任
パーティがあったんですわ

癌の治療、うまく行くケースもあれば
残念ながら最後,死を迎えるケースもある

日本では手術や放射線,抗がん剤
といった癌を懲らしめる治療は
最先端だけども

癌で亡くなる患者さんへのサポート
に関しては非常に遅れていて

専門病院も、治療の最後は
「ホスピス」を探して下さいとなる。

患者さんは「いやまだ、それは認めたくない」
となっていろいろ薬を試したり、
保険の効かない治療を高いお金を払って
受けてみたり。。

まだまだ最後を看取る「緩和ケアを専門にする医師」
は少なくて、

でも,癌治療においては
なくてはならない部門

いずれ死を迎える人をいかに
生活の質を保ちつつ誘導するか

「なるべく自宅で過ごしたい」

ならば、痛みを最低限、寝ている間は
苦痛なく眠れるようにしなきゃいけないし

できれば、家の中で動くくらいは
自由にできること

が最低限の疼痛管理です

「激痛で飲み薬が効かない」

時は、我慢せずに痛みをしっかりコントロール
してもらえるように
主治医に相談するほうがいいです

こうした痛みは個々の病状によっても
適切な量が違いますし

薬があう、あわないにも
個人差があります

飲み薬、貼り薬、皮下注射

それでもうまくいかなければ
麻酔科、ペインクリニック
を受診しましょう

持続硬膜外麻酔など
いろいろ相談に乗って下さいます


以前の書いたブログにいっぱい
記事を書き留めてたのに
一度に消去されたものだから

心折れてしばらく気持ちが
のらない日が続いたけれども

期待している患者さん
やご家族がいることを
ひしひしと感じて

後輩の緩和ケア屋さんに
詳しい資料を送ってもらう
ことにしました

食道癌どのステージの患者さんにも
対応できるように
全般的に詳しくならなきゃ。。。

学会が認めてる「◯◯専門医」

資格を取った瞬間から、内容を忘れてしまう
ようでは「専門医」ではありませんね

「緩和ケア」

これほど奥の深い分野もありません

たくさんのことを知らないと。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2012-11-10 23:14 | 緩和ケア | Comments(3)
Commented by ゆっこ at 2012-11-11 04:36 x
母が入院している病院には、緩和ケア病棟があります。
市内唯一の緩和ケア病棟だそうです。
緩和ケアについては、母がガンになった時から考えていました。
今は必要ありませんが、家族として考えるのは大切だと思います。
Commented at 2012-11-21 23:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ショコラ at 2012-11-28 15:16 x
私の父が7年前に食道癌が末期状態になった際、やはりこれ以上抗がん剤を飲んだりするより、少しでも痛みをとって心穏やかに時間を過ごして欲しいと思い、入院している病院の緩和ケア病棟に移して欲しいとお願いしたら、本人の了承がいると言われ、もう治療できないという事実を本人に伝えられない我が家では諦めなくてはなりませんでした。結局、とても良い介護マネジャー兼看護婦さんと出会うことができ、自宅で父を見送ることができました。それまでの激痛や不安がゆっくりとほぐれてゆき、最後の数日穏やかに家族と話すことができたのは、本当に有難かったです。けんざぶろう先生のような方に治療してもらっても、治らないとき・・患者さんは絶望の淵に立たされてしまうでしょうから、そこから緩和ケアへ移行していくのは、とても難しいと思います。でも、亡くなる間際まで冗談を言ったり、思い出話をしてくれた父を思い出すと最後まで病気と戦うばかりが良いわけではないと感じています。緩和ケアは、医療技術はもちろん、やはりメンタルのサポートが大変重要だと思いますので、お医者様だけでなく、色々な立場の専門家が携わってくれる形ができると良いなと思います。
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