食道癌の手術にも
いくつかの方法があって
今後高齢化社会を迎え
食道癌患者さんは
食道癌+アルファ(心不全、糖尿病、肺気腫、肝硬変、頭頸部
癌や胃癌の既往、etc)の患者さんが増えてきます
癌専門病院のなかでも
うちは循環器内科がいないから
手術できません,他に行って下さい
と病院側の問題でリスクの高い患者さんは
治療しないという施設もあるし
その中で、大学病院はいわば
どんな条件が悪くても,出来る治療を
最大限提供する、ということになります
「こういう患者さんいるんだけど
どうしましょう」と同じ施設の
外科医の中でも
意見が分かれる事も
その根拠がデータだけでは
測れない「経験値」で
「◯◯機能がこれだけ悪いけど
あれだけ心配して手術して
今はピンピンしている
◯◯さんに比べれば
たいした事ないねえ」
と、厳しい患者さんを
手術して,乗り越えてきた
ものが大きければ、
このくらいまではこの手術ができそう
いや,この人にこの手術は危ないから
手術の規模を少し小さくしよう
という,外科医にしかわからない
さじ加減があります
やっぱり安全に
生きて帰ってこれる
ことはなるべく確保したいし
リスクの高い患者さんでも
「どうしましょう、手術か放射線かステントか?」
で悩むのではなく
外科医なら,手術で救えそうな患者さんに
対しては手術するかどうかより
術式を悩む
「どうしましょう、右開胸できそうですか?
、左開胸、非開胸食道抜去でもいいんでは?」
を考える
「右開胸」に決まったら、
皆、背筋を伸ばして、覚悟を決める
ぽちっとな