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心タンポナーデ

心タンポナーデとは
心臓と心外膜の間に水が溜まり
心臓が圧迫されて心不全が進行する
ことをいい

放置すれば死にいたる怖い病態です


ケン三郎の長年の食道癌術後管理で1回だけ
それを経験したことがあります


手術のときに癌が心のうに浸潤していたので
心のうを合併切除したのですが

その夜、いつもは血圧がさがったら
輸液の負荷や昇圧剤で対応すれば
血圧があがる

いつものパターンかあ、と当直していて

昇圧剤をちょっと調整して
さあ寝よう、とおもった午前2時。


ところが何をやっても血圧がさがる。

おかしいな、、ドレーンからも出血はない、


術中麻酔科がちゃんと輸液も入れているし
大出血したわけでもない

なぜ??


血液検査にだしても貧血もないし


心筋梗塞の所見もない


なのに血圧が下がる  うーん、、、

当直中頭をひねって考えても
原因がよくわからない、、


そうこうしているうちに血圧がでなくなり
徐脈になってあれよあれよと心停止

え、、えええっつ


心マ!


胸骨後再建直後の心マ、だれもやりたくないけど
こればかりは、、、と対応し
なんとかその場は復活


循環器内科にその心マのあとに
来てもらって、原因を診てもらったけど
よくわからない

うーん、、なぜ??


胃管壊死にしても直後にこんな状態にはならないし

結局CT取ろうってことになり
状態が落ち着いたところで撮影すると

心のう水がたくさんたまっている


心のうを合併切除した穴。

どうもその開いたところから胸水が流れ込んで
出てこなくなり心臓が圧迫されてしまった?

そんなこともあるのかと。

結局緊急再手術で、回復しましたが

理由がわからない合併症ほど怖いものはありません


「想定内」の引き出しをふやし

何が起きてもその引き出しを開けるようにしておかねば。


心のうは合併切除するなら大きくあける

これが現在の対策です。
by kenzaburou41 | 2012-12-27 08:29 | 手術の合併症の話 | Comments(0)
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