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サルベージESD後のサルベージ手術

他臓器に進行がんがあったために
食道癌は放射線治療を選択。

効いたと思ったら局所再発し

筋層浸潤が疑われたけど、
リンパ管も潰れてるだろうし
明らかな転移もないから
局所制御だけでもなんとか
ならないか

とおもってESDで取りに行って
筋層を削りながらなんとか切除。

放射線による線維化で組織も
固くなってるから穿孔しないんじゃ
ないか?という仮説

でも本来は危険かもしれない
ESD 

やってみてなんとか取れたけど
奇麗に一括、とはいかず。

病理では深部断端陽性。

外科医の立場からすると、ほら見た事か、
ESDの適応外でしょう?
やっぱり最初から手術したほうが
よかったんだろうか?と思いますが。

この後の選択肢

さてこの場合、どうします?

1)そりゃ、もちろんサルベージ手術でしょうに

2)他臓器がんのほうが予後因子だったら食道は
様子を見る、でてきたら考える、もしくは
PDTを加える

3)放射線はもうつかえない、効果のありそうな
抗がん剤を続ける


そういえばサルベージESD後にsm2だったから
とかly+だったからとかでサルベージ手術を
した経験はないぞ、あまり聞いた事もない。
取りきれていればいいというのがサルベージ。

みんなどうしてんだろう。。。

複雑な状況だからガイドラインにも
載っていない。


でも治るチャンスはここしかないかも。

治るチャンスにかけて
やってみました、サルベージ手術。

幸い,大きな合併症なく無事に退院。

そして切除標本の病理。

「癌細胞はありませんでした」

えーっ、、、ということは
ケモラジ+ESDで行けたかもしれない
ってことか。。

チャレンジしないとわからないことが
たくさんあって

また一つ経験値アップ。

もちろんサルベージESDは
早く見つけて早く奇麗に
とれたほうがいいに越した事はない

組織を確認してみようとおもいます。

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-03-21 23:57 | サルベージ手術 | Comments(0)
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