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予防照射の功罪

食道癌のステージⅠ

ESDとケモラジを組み合わせて根治をめざす

という治療法がありまして


手術治療と匹敵するんじゃないかと、その
研究がすすんでおります


さてこの場合、首、胸、腹のもしかしたら
転移しているかもしれない

でもしてないかもしれない

そういうところに放射線をあてるわけで


心臓や肺にあとから影響がでて
重篤な肺炎をきたしたり、心不全、不整脈、突然死

いろんな晩期毒性、後遺症が問題になっております。


その問題の一つに 頸部照射後にでてきた
下咽頭がん、喉頭がん、頸部食道癌

早期にみつかれば内視鏡治療で対応できますが

早期にみつけられないと、放射線があてられず

大きな手術が必要になる場合があります。



放射線治療は一度当てたらその場所にはもうあてられない
という決まり事があって


あてるときには後々発生するかもしれない
後遺症についてよくよく考えなきゃいけないのと


あてたら、あてた場所にでてくるかもしれない
二次がんをできるだけ慎重に見ていくひつようがあります


つい先日。

食道癌(胃切後、結腸再建)で約20年前手術 

10年前に下咽頭癌の内視鏡治療をうけ

さらに頸部リンパ節転移、局所再発を再切除、

再建結腸に癌ができてそれも切除、

さらにさらに残胃にも癌ができてそれも切除

「この病院のおかげで長生きできました」

という患者さんに遭遇。


食道癌で長生きできるようになったことでわかってきた
新たな問題ですので


「もうこなくていいです」


といわずに、細心の注意をはらわねば。
by kenzaburou41 | 2013-04-29 10:18 | 放射線治療 | Comments(0)
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