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症例2

症例2は

下部食道の前壁から右壁にかけての発赤陥凹

前壁の真ん中にB2血管の見える小結節があって

さらにその右側に、溝状陥凹とその周りの隆起
がある B1とB2が混在


ここで陥り易いのが

「NBI拡大」で血管にこだわりすぎると
枝葉ばかりが目について森が見えなく
なるということ

提示された通常内視鏡の写真
はわずか3枚。

咽頭食道は最初からNBIで入る
先生もいるくらいだから
自分で拡大内視鏡の写真を撮ってみて

後から気付いてみると

「あれ?通常観察の写真がいいのが
ないぞ」

と写真の枚数の少なさに愕然とする
ことがあります

通常でいろいろ空気量を変えたり
たてひだ、畳の目、遠景、近接、
病変を蠕動に合わせて斜めからしか
見えていないものを正面に持って来て
写真を撮る技術

NBI、拡大、たしかに便利だけど

病変固有の「かちっとした硬さ」
もりもりとした緊満感

そういうのを読み取れる写真を
とって、グッと我慢して
そこからNBI拡大を
ようやく始めるときっといい写真
になるんじゃないかと。。

食道学会拡大内視鏡分類では

B3血管=sm2

B2=sm1

ということになってますが

B3がでてなくてもSM2だった
ってことは少なくないですし

本当にそれでよいか?は
検証しなくてはなりません

SM1/2の微妙な区別が
血管の太さで言えるものかどうか?

症例のつみかさね、ですわ〜


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-05-27 22:36 | 早期食道癌診断勉強会 | Comments(0)
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