経鼻内視鏡で川田先生といえばこの先生が
本家本元。 「経鼻内視鏡の性能は向上。胃癌の早期発見を促せそうだ」と語る静岡赤十字病院の川田和昭氏 「バリウムを飲む胃X線検査で異常が指摘されたが、経口内視鏡を受けたくないと駄々をこねていた人が、『経鼻ならば』と検査を受けたところ癌が見つかった。経鼻内視鏡は受ける人の抵抗感が経口内視鏡と比べて少ない。『だめだ、だめだ』ではなくて、どんどん胃癌検診に使う方向に変えていく必要がある」と、静岡赤十字病院経鼻内視鏡センター長の川田和昭氏は説明する。 川田氏が重視するのは、経鼻内視鏡では鎮静剤や鎮痙剤を使わないため、麻酔による事故の恐れがないこと。さらに、舌根部を刺激しないので嘔気も催さないこと。経口内視鏡の検査で嘔気を催し、検査不能になった人を、経鼻内視鏡センターで受け入れるのは最近では日常茶飯事だ。 静岡赤十字病院では、胃癌検診では400人に1人ほどの割合で胃癌が発見される。その頻度は経口内視鏡と同等だが、早期胃癌が多い傾向があるという。「内視鏡検査を従来よりも気軽に受けてくれる人が多いために、早期に発見できている可能性がある」と川田氏は見ている。 静岡赤十字病院で経鼻内視鏡による胃癌検診を受ける人は増えている。2004年に経鼻内視鏡を導入し、当時、胃癌検診受診者は年間5500件前後だったが、2009年度には7000件強に増加した。その要因は、経鼻内視鏡による検診が年間およそ3500件まで拡大したことだ。2010年度には造影検査を初めて超えて、最も件数の多い胃癌検診法になる見通しだ。外来や入院を含めると、経鼻内視鏡による検査件数は2009年度に4316件になった。「今後は経鼻内視鏡による胃癌検診を基本にしていく。『経鼻の予約が取れないので、泣く泣く経口や造影に替えた』という声も増えてきた。経鼻内視鏡がなければ、胃癌検診は広がっていかないのではないか」と川田氏は話す。 視野角140度に拡大、画面も明るく 経鼻内視鏡の普及は、2009年夏に、富士フイルムメディカルから新製品が出た点が大きいという。従来、経鼻内視鏡を胃癌検診で使用する場合の課題として、画面の明るさの不足、視野の狭さがあった。新製品では、照明用のファイバーの数が増えたことで光量が高まった上、視野角も従来の120度から140度に広がった。「実際の検査において、画質の面で経口内視鏡よりも劣ると感じることはなくなった」と川田氏は言う。取材の際、静岡赤十字病院の外科の医師が新製品による検査画像を初めて見ていたのだが、「経口内視鏡と変わらなくなった」と感心していた。川田氏は、「バイオプシーのための鉗子の柔軟性も向上し、胃壁面の全域から検体を採取できるようになった。分光画像を抽出できるので、特定波長の光を捉える観察でも不都合はない」と評価する。 ただし、経鼻内視鏡の検査のネックは、鼻から内視鏡を入れる際に痛み、出血が伴う例があること。川田氏は、「円滑な検査を行うには前処理を正しく行うことが重要」と強調する。まず、8%のリドカイン(商品名キシロカイン)をスティックに付けて鼻粘膜の鎮痛を入念に行うこと。ナファゾリン(商品名プリビナ)で血管収縮の処理をすること。さらに、経口内視鏡はレンズ面の汚れを洗浄する能力が弱いため、消泡作用のあるジメチコン(商品名ガスコンドロップ)の溶解水を通常の内視鏡検査の80ccよりも増やして150ccにして服用してもらう。事前の患者説明を含めて、準備を万全にすれば、胃癌検診で経鼻内視鏡ほど適した方法はないというのが、川田氏の考え方だ。 これまたいろいろ議論のとこですけど 経口にしろ経鼻にせよ、 「もう2度と受けたくない」と思わせたら 終わりです。 ぽちっとな
by kenzaburou41
| 2013-05-30 23:47
| 経鼻内視鏡
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