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上部消化管の検査法講義

学生に「上部消化管の検査法」
なるテーマで講義してくれってんで

なんで俺の所にそんなテーマが?

と思ったけど,よく考えると適任やないかと
スライド作りながら思ってて

流れ的には

検査には「バリウム」と「内視鏡」がある

バリウムは隆起ははじく、陥凹はたまる

形がいびつか、整かで診断する

食道造影、達人がやるとものすごいきれいな
写真がでて、情報も多いのだが

いかんせん、いい写真をとるには
技術がいる。

一方で内視鏡は昭和20年代,30年代から
苦労の連続だったようで

古い時代は胃の中にカメラをいれて
盲目的に写真をとり現像されるまで
何があるか分からなかった時代がある

それが昭和39年頃、国産の
ファイバースコープが完成し、

さらに昭和41年、生検ができるようになった

1980年代になると
ファイバースコープから電子スコープが
開発され

術者だけでなく,周りの皆がその撮影状況を
観察できるようになり

さらに2000年代は
ハイビジョンカメラ
高画質の内視鏡によって診断しやすくなった

さあ,皆は今まで人間の胃の中を
見た事があるかな?

喉からはいってここが食道だ
トンネルをすすむと、心臓がばくばく食道
を押してくる、そんなに押すなよ〜
食道はそれでも健気に食事を胃にとどけるんだ。

ほら,トンネルをぬけるとそこは
大きな胃袋だ、広いでしょ、胃の中

胃が大きく蓄えてくれるおかげで
僕らはご飯を美味しく食べられるんだ

胃の中をさらに進むとここに穴がある。
胃の出口だ。幽門輪を超えると
ここが十二指腸だ

今見てる画像は、いろんな先人たちが
苦労に苦労を重ね、技術者が要求にこたえ
続け、そのおかげでいまこうして
皆が簡単にビデオでそれを観察できるんだよ

目で見たものを診断して、それを
治療できて、患者さんが元気に帰って行く

これからもっともっと、内視鏡の需要が
増えるだろうし、学生のみんな、
消化器内視鏡ってのは僕らにとって
大きな武器になるし、かけがえの無い存在に
なるだろうよ、どうだい?興味わいてきた?


なーんて熱く語ろうかと思ってる。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-07-08 23:22 | 研修医のみなさんへ | Comments(0)
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