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舌癌を見つけるコツ

舌癌を見つけるコツ

下咽頭癌ほどではありませんが
舌癌と食道癌は重複しやすい
といわれており

食道癌患者さんは舌もよく見る必要があります

舌は表面の「舌背」と
べろの裏っかわの「舌腹」
さらによこっちょの「舌縁」とに区分され

舌の奥3分の1は「舌根」といわれ、
ここは「中咽頭前壁」にあたります。

つまり舌根の癌は中咽頭癌にあたります。

中咽頭癌が発生しやすいのは
側壁〜前壁〜上壁〜後壁の順ですので

我々消化器内視鏡をもつものがよく
目にする1mm程度の微小ブラウニッシュアリア
は、癌かどうか判定が難しく
かつ、急いで治療する必要は全くない

むしろよく見えていない舌根を気にした方はが
いいと思われます

さて、舌を見るにはまず患者さんの協力が必要です。

はずせる入れ歯は外して

口を大きく開け

まずは遠くから全体を見渡します

「ではベロを丸めて上に持ち上げましょう」

というと口腔底〜歯肉〜ベロの裏の「舌腹」が
観察できます。口腔底は食道癌と重複頻度が特に高い
領域です。充分観察しましょう。

ついでベロを右振って下さい

左に振って下さい

これで舌癌の好発部位、舌縁が観察できます。

舌癌も「ドット状血管と領域のある発赤」
が初期像ですので、近づいてツブツブがみえたら
危ない!と思って下さい。

次に舌を大きく前に突き出して下さい
「アカンベー」です、口をできるだけ
大きく開けて〜

というと、今まで中咽頭の観察のじゃまになっていた
舌がいなくなりますので、
舌に沿って口から内視鏡をいれると、のどちんこから
奥の中咽頭後壁〜側壁〜上壁を一望できます。

反射の強いかたはここでも「オエッ」となりますので
手短に観察しましょう

「エ〜」と発声させるのもいいのですが
カメラが曇ってしまうのがやや難点です。


いかがでしょうか

今日からできる簡単な舌癌発見のコツ

やってみませんか?


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-12-17 07:21 | 他臓器重複癌 | Comments(0)
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