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食道が狭くなる

食道癌で放射線治療を受ける人も多いとおもう。

特にステージⅠとステージⅣ
は一方で手術しなくて治る

一方は手術できないほど進行して見つかった

状況は違うけど

頼りになる治療に間違いない。

照射の問題点として晩期毒性
(遅れてから起きる問題)
があげられる。

心のう水の貯留
胸水貯留
放射線性肺炎
が主で

ときに食道全体が細くなる
=食道狭窄

を来す事がある。

もともと長い距離に癌があったところは
そこが全体的に狭くなるので

ESD後の狭窄や術後の吻合部狭窄よりも
距離が長い狭窄になる事が多い。


この距離の長い狭窄がくせもので、
内視鏡で拡張してもすぐまた狭くなってしまう。

ITナイフで切開を入れる、といっても
膜様狭窄ではないからなかなか。

完全狭窄になって、水も通らない
癌は無くなったのに食道がつぶれて
通らない

この時のステントもかなりの危険を
伴う。

入れた直後はいいがしばらく経つと
食道が裂けて出血したり、穴があいたり

放射線治療後のステントは非常に怖い

患者さんにとってはわらをもすがる
気持ちだろうけども

なかなかうまく拡げるのが難しい。

ここで手術を選べる人はいいけど
手術はサルベージ手術。リスクも大きい。

手術ができなければ食べられないまま
余生を過ごす

人間にとって食べることができないで
あとの人生を送って下さいというのは酷。


「負担が軽く、かつ今までの日常を取り戻す」

そんな治療を目指して
日進月歩ですわ


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-01-26 01:10 | 放射線治療 | Comments(0)
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