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食道粘膜下層の厚さ

食道癌内視鏡治療の相対適応、SM1

手術材料だと粘膜下層を3等分して
上3分のⅠまでがSM1

ESDEMR標本だと、筋層までとらないので
3分のⅠがどこか分からないから粘膜筋板
からどれくらい深いかを計って
決める。これが200μmまでがSM1。

どうやってきめたかというと
食道切除検体の粘膜下層の厚みを計ると
600μm程度だったので
その3分のⅠが200ということで
決まったらしく

しかし粘膜下層の厚みは
食道腺のあるところとない所で
厚さが違うとされ。

食道腺ありのところだと過去の報告では
923μm±341
食道腺なしだと
640±287μm

そのほかにも720だった、600だった
といくつか報告がある

ってことは、900の3分のⅠ、300
はESDだとSM2

手術検体だとSM1

まさにこの辺のことが診断がすごく難しい

拡大内視鏡でSM1とSM2の区別が
つくのか?

が現在の臨床の課題であり

場所によってもSM層に
ばらつきがある

一般的にはこう読むんだけど
粘膜筋板がめちゃくちゃ頑張ってMMどまり
とか

めっちゃくちゃ浅そうだけど筋板が
あっけなく突破されててSM2とか


100%診断できるほうがおかしいわけで

多様な病気と,臨機応変に向き合う
ってのが正解のようでございます


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-02-11 22:09 | 食道の解剖 | Comments(0)
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