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好酸球性食道炎の治療

好酸球性食道炎の診断に至るまで

まず「胸焼けや吞酸、胸痛」を主訴とする場合

PPIを投与してみて、症状が軽快=胃食道逆流症をうたがう

しかしそれでも症状が持続する場合や
嚥下困難、食事のつかえを訴える場合

この場合、内視鏡検査が行われる。

内視鏡的には白斑、輪状しわ、たてじわ、Linear furrows
の所見が特徴的だが、

内視鏡的に異常がない場合も10~30%と言われるので
食道内を複数個生検し、上皮内好酸球の増加を調べる。

一部の好酸球性食道炎はPPIが効果があるので
PPIを継続するとよい。

ついで好酸球性食道炎の原因食物が
ミルク、小麦、大豆、卵、ナッツ類、海産物の6種で
あることが多いので、これを除去した食事を指導する

とはいっても、あれもだめこれもダメではせつなくなるので
除去したものを1種類ずつ復活させて再燃の有無をチェックし
どれがもっとも病状にかかわるかを調べる。


好酸球性食道炎の治療として
フルチカゾンなどの局所作用型の吸入ステロイドを
口腔内に噴霧し、唾液と一緒にのみこむ

1日2回にわけて投与することが多い。

有効でない場合はプレドニゾロンの経口投薬が
行われる。

好酸球性食道炎は欧米で急速に増加している

日本でも今後増える可能性があるので

稀だけど知っておく必要があり


内視鏡医は「嚥下困難」を訴えるけど
内視鏡的には何もない、という場合に
頭にこの疾患が浮かぶか、が重要。



ほぼこの講演を聞くためだけに
払ったような高額の学会費+参加の旅費。

ケン三郎だけの知識にとどめておくにゃあ
もったいないっ


ぽちっとな

by kenzaburou41 | 2014-04-14 22:41 | 食道稀な症例 | Comments(1)
Commented by きよぴ at 2014-04-16 23:21 x
術後1年で「転移性軟部腫瘍」と診断された。背中の中心近く背骨のすぐわきあたりの筋肉に転移した疑いなんだと。
主治医は稀有な症例だといって困惑している。とりあえず放射線を55グレイ患部に当て、抗がん剤(シスプラチン+5FU)を2クール。
今はわりと元気です。主治医は単発の転移なのでまだ根治の可能性があると言ってます。
ケンザブロウ先生はこんな症例を扱ったことりますか?
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