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人工食道どうなった?

これまで、転移があるような進行した末期の食道がんに対しては、残念ながら外科的な切除手術はあまり有効ではないので、放射線治療や抗がん剤治療が行われてきました。

 外科以外の治療方法も有効な症例も多いのですが、時には、進行した食道がんの患者さんにおいては、食道が狭くなって、しばしば患者様が食物を飲み込めなくなってしまいますので、ステントの挿入術などが行われています。しかしながら、金属ステントでは、しばしば、食物の塊などがステントを塞いでしまい、患者様は唾液さえも飲み込むことができなくなるので、嘔吐が止まらず、救急外来を受診し、内視鏡の処置を受けなくてはならなくなるなどの症状の発生も、観測されます。また、不幸にして食道がんが進行すれば、食道内部を閉塞させることになるので、また食物が飲み込めなくなります。そこで食道がんで狭窄を起こした病変部に挿入し、食物を飲み込む機能を持ち、がんに対するハイパーサーミア治療の機能を持ち、内視鏡だけで挿入できる新しい人工臓器としてのステント開発を進め、特許申請に至りました。



という話を聞いたのが2010年くらいですが
その後、この人工食道は実用化に至ったのでしょうか?


☆ 食道癌の手術=死亡率が低くなったとはいえ、まだ
全国的には3%と高い、蠕動うんどううんぬんより
これをまず0に近づけることが先決。

☆ 胃をもちあげるのがもっとも簡単で安全
であることも分かっている

☆ まずは短時間で手術を終えることが重要なので、
手間のかかる手法は外科医が選択しにくい

☆ 再発時に問題が生じないか

☆ 狭窄を来した切除不能進行がんの治療として
一部の方にはものすごくケモラジが有効
ということが分かっており、まずは
これを選択することが一般的

☆ケモラジもできない方というのは、通常予後1ヶ月、よくて
3ヶ月の状況、その状況で人工ステントを入れる
だけの費用対効果があるか

☆ 食べられない場合の代用策として食道バイパス
手術があり、これは比較的安全な治療法で,
保検適応もある。

以上のことから
人工食道。

食道専門家には
「どうなんだろうね、あったとしても
使うかね」的位置づけですが

実際臨床応用は進んでるんでしょうか、、
興味しんしんっ

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-05-28 00:25 | ステント | Comments(0)
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