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volume-quality relationship

食道癌の手術

食道手術を毎週のようにやってる施設と
月1くらいはやってるという施設
まあ半年に1回あるかどうかという施設

どこで手術をうけるのが安全か
というと

当然症例数が多い所の成績がいいわけで。

2001-2006年の日本胸部外科学会の調査によれば

年間症例数  30日以内死亡率   在院死亡率

0-4     2%       6%

5-9     1.5%      4.7%

10-19   1.3%      4.2%

20-39   1.3%   3.2%

40-79   0.7%   2.2%

80-     0.6%     1.8%

ときれいなカーブを描き、症例が少ない施設と
症例の多い施設では3倍違いがあったとのこと。

これをvolume-quality relationshipとよぶそうです。

というと、この施設間格差。
6%死亡する施設と1.8%死亡する施設
どっちを選ぶ?

やっぱり大病院がいいんじゃね?

ということになり。

小さい病院でもたくさんいままで食道の手術を
こなしてきた先生はいるのに患者さんが
やっぱり●●センターに行きます、●●大学病院に
紹介してください

っていう傾向が最近は顕著になりつつあります。

東京都内なんか激戦区で
こっちだっていい治療してるのに、
患者さんが逃げていく。

どうぞどうぞ行って下さい

「やっぱり日本一多いところがいいんだろう」
素人判断ではそうかもしれませんが

毎週のように手術がある施設とではそう変わらないと
思います。

かつ、この日本は高額医療費制度で、
本来は食道手術200万円かかるのが
たったの月8万円で済む

8万でも高いと感じる人もいるだろうけど

いやいや、日本だけです
こんな高いレベルの治療が受けられるのは。


ただし大病院に集中しすぎるのも問題で
マンパワーと入院ベッドには限りがあるので、
手術は2-3か月待ちです
といわれることもありうるかもしれない

どっちを選ぶ?というより

どの病院を選ぶ?


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-06-08 17:36 | 手術と放射線どっちを選ぶ? | Comments(2)
Commented by 慎太郎 at 2014-06-08 19:56 x
新潟でのご講演、お疲れ様でした。私は首都圏に近い某国立大学で手術を受けました。自宅は都内ですので都内の病院も考えましたが、
施設の手術件数 not イコール自分の 術者の実施件数、待ち時間(最近は術前ラジするならそのあいだに済ましておくので心配しなくていいですかね?)を考慮しました。執刀をするドクターの経験値が高く、自分の手術した統計もあってしかも最優良機関に勝っても劣らなかったこと、術者ご本人から直接当時脚光を浴びていたケモラジや腹腔鏡手術との比較などをお聞きしてその先生にお願いしました。若いから晩期障害も考慮する、腹腔鏡でも中で切る範囲は同じというご説明で納得して手術をお願いしました。術前の説明で麻酔医の先生からまた術後だったか放射線技師の方からも「あの先生は手術が上手いから」と聞き安心した次第です。また食道がんの手術では合併症への対応能力が大切ですからやはり件数をこなしている施設でなければ心配です。その点、ケンザブロウ先生のところは安心だと思います。
Commented by ぷちさち at 2014-06-09 19:27 x
うちのダンナの場合は 胃の調子が悪いのが発端で 個人のクリニックで内視鏡を受けて治療を受けてもよくならず 地域の総合病院に替えて内科でもう一度内視鏡を受けてみて 食道がんが見つかりました。
その時の内科と外科の先生方の連携が早くて とりあえず即手術の日も 説明時には仮におさえてもらえてました。(もちろん手術か放射線にするかの選択希望についても説明してくれました)
もっと大きな病院、著名な先生の病院も考えましたが 術後の治療、入院中の面会のこと、また先生方の早い対応で このまま手術をすることにしました。
たまたまですが 担当医の先生も それなりの食道がん手術の実績があったようです。
ダンナの場合、手術も大変でしたが術後のケアが大変だったので自宅の比較的近いところでよかったと思ってます。
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