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サルベージELPS

過去の頭頸部表在癌研究会において
なんどか放射線治療後の再燃への
ESDやELPSは傷の治りが悪く、
感染したり、軟骨が壊死したりするので
要注意

という発表があったのですが

このたびも、放射線治療後のESDで
軟骨壊死が生じた3例

の報告があり。

いずれも70Gyの照射後。

再発/または異時多発までの期間は
それぞれ8年・9年・9ヶ月
といった症例。

1例は輪状後部にできて、
なんのことはなく切除できた

にもかかわらず、治癒が遷延し
退院して2ヶ月後くらいに
咳や痰の増加で救急外来受診

よくみると輪状後部に穴があいている。

待ってもなかなか治らない
食べると気管に入るから食べられない

「食べる事と声、どっちを優先しますか?」

というチョイスを迫られ

食べられないよりは、、、と喉頭摘出。

うーん、、実際低侵襲と唄いつつも
放射線治療後の再発再燃ではこういう
こともあるんだな、、どこでもたくさん
症例を積んでる施設ではありなんだ、、

対策:
食事開始をうんと遅くする。

軟骨を焼かない

局注をしっかりして層を
見極めながら切除する

くらいでしょうか、とにかく治りが悪い
から、1ヶ月くらい入院することも
あることをよく理解してもらう必要ありだし

特に輪状後部や梨状陥凹の内側を
焼く時は注意しなくては。。
あそこ、出血しやすいんだけども。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-06-15 19:21 | 頭頸部表在癌研究会 | Comments(0)
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