外科手術で癌がとりきれなかった、、
となるとかなり進行していた、予後も悪い
となるけれど
はたして表在癌ではどうか。
病変の周囲にマークして
そのマークから十分距離をとって
切除する
これは胃癌の切除の仕方。
食道では、周りにも予備軍がたくさんある
事が少なくないので
「きれいに取る」重要性は少なく
狭窄が来ないように、なるべく正常粘膜を残して切除する
のが望ましい
全周切除は華々しいけども
後のことも考えるとおいそれと全周は取れない
しかし、一部だけとって
「全部とれなかったので困りました」
と無計画に切除されて相談されるのもまた困りもの。
中心に瘢痕があって周りが全部残ってるほど
腹立たしいものはない。
切除するならば最深部を含む大部分をとる
そして縦一列、取らない部分(正常部を含む)を決めておく。
そうすると二期的に切除する場合に瘢痕でリフティングしない
等の問題がない。
この方法のいいところは
「一度に全部とらないので、強固な狭窄は回避できる」
「病理学的評価を根拠に次の治療の選択肢を提示できる」
「次の治療法として手術、CRT、内視鏡の3つのどれでも速やかに選択できる」
であり、
欠点は
「一回で治療が終わらない」
「もしかすると局所再発のリスクが高いかも」
くらい。
しかし、たとえ内視鏡治療で制御したとしても
「安心してこれでまたうまい酒が飲める」
と酒を減らさなきゃまた新しい癌ができるし
なんどか治療を繰り返すうちにようやく
事の重大さに気づき、
「家族のために、きっぱり酒を断ちました」
という患者さんもいる。
その人それぞれ生き方があり
酒のみの気持ちもよくわかる。
うまく付き合っていけば
毒にもなれば栄養の糧にもなる。
人生思ったより短いし
あっという間。
たのしまなきゃっ
ぽちっとな