食道には周囲に気管・気管支・肺・大動脈
といった重要臓器に囲まれ
症状があったのになかなか病院に来なかった
患者さんに多い、周辺臓器浸潤食道癌
その中でも、怖いのが大動脈浸潤食道癌で。
T4だから、根治切除は無理
だとして放射線あてると、底が抜けて食道に大きな潰瘍ができて
大動脈に穴が開く
空いたら、突然出血し吐血。
一回目の吐血は「突然死の予兆」
であることが多く
数時間後には大出血してショックになって
目の前の患者さんが見る見るうちに血圧が下がり脈は速くなって
だんだん脈がふれなくなって心臓が止まる。
患者さんはいつ穴が開くかわからない
恐怖とともに生きることとなり
食道癌患者のもっとも苦しい状況の一つ
だったけども。
最近は、放射線治療の前に、穴があくだろうなという
患者さんには前もって、大動脈ステントをいれてから
放射線治療を行う
あるいは、放射線治療の途中経過で内視鏡をやって
潰瘍を形成する白苔が、黄色~青色に変色し
う、、、これは数日で穴が開くぞ
と予測される場合に、大動脈ステントをいれて
出血に備える
ということが行われています。
がんが治る、とこまではなかなかいかないまでも
出血性ショックで命を落とすのを回避できる
可能性があり
最悪の事態を回避する治療方針が重要
ぽちっとな