食道癌に対し、化学放射線治療後に食道亜全摘
3領域リンパ節郭清 後縦隔胃管再建を行った。
6か月後に傍大動脈リンパ節再発
PETで他に転移なし
まあ普通はここで余命半年というところ。
「再発巣が切除可能かも、しかし大動脈浸潤を強く
疑ったために、まず大動脈ステントを置いて切除の方針に
なりました」
最近のステントは、より動脈への生着がいいものが
でており、Gore社のTAG(TGT2810)を
挿入しました。
これは根治術の1週間前にいれておけばよいとのこと。
腫大したリンパ節を切除、最後に大動脈壁を全層に
一塊にして切除しました
って普通は、大動脈に浸潤してたらアウトってとこ
なのに、、
全層切除時はすぐ下にステントグラフトがみえるので
グラフトを圧迫してスペースを作りながら切離。
大動脈壁を含むリンパ節を一塊にして切除できました。
ってことで。 そのような転移を生じる癌ですので
これで治るかどうかは別として
「切除できません」「血を吐いて突然死ぬかもしれません」
という恐怖からは救われる。
ステントの留置に関して抗血栓薬は要らない
消化管の手術をやるのでステントに感染が生じないか
=最近のは感染にも強い。
ステント挿入により椎骨動脈に血流がいかなくなって
神経が麻痺して歩けなくなる心配は?
=まったく問題ない、血圧を下げすぎないことがむしろ重要
とのこと。
いやあ~限界への挑戦
日本の食道診療すげえっす
ぽちっとな