先ほど 第71回食道色素研究会が無事終わりました。
8月の台風の時期でなかなか集まりも悪かったのですが
sm1食道癌に迫るってことで、
筋板から200μmまでの食道癌をsm1と決めよう
そしてそこまでの深さだったら、内視鏡治療をまずやってみてもいいかな
ただし、0-Ⅰや0-Ⅲ、辺縁隆起を伴う0-Ⅱc+0-Ⅱa
はあんまり手を出しちゃいけないよ
深達度がsm1でも脈管侵襲陽性例は危ないよ
sm1 ly+だったら3割くらいは転移がある
しかも頚部、胸部、腹部とsm1でも広い範囲にでてくるから
きっちり3領域郭清が必要だよ
INFcの浸潤様式や、低分化型扁平上皮癌、滴状浸潤などは
危険が高いので積極的に追加治療を勧めましょう
ly+を正確に評価するために MM SM1浸潤例ではD2-40
による免疫染色を必ず行って、正確なリンパ管侵襲の有無を
チェックしなくちゃいけません
しかし、これが各施設に任されているので、経験の少ない施設では
きっちり評価をやってない施設も当然ある、
経験の多い施設はそういう所へ教育をしなきゃいけない
ということで、ESDの結果がMMSM1だった場合
臨床医は必ず病理医に免疫染色の追加をオーダー
しましょう
さらに自分でそのプレパラートを見て,教えてもらい
「追加治療を積極的にした方がよいか」のコメントを
もらうとよいです。
今回、ESD検体の病理組織診断をわずか1週間で
結果を出すという、病理の先生にお会いし
「忙しくてたまらないけど、臨床医の要望になるだけ
答えています」
とのことで、すごい先生がいるもんだ、、と感心
いたしました。
臨床でも病理でも、食道癌の診断に
大変ためになる会ですので
次回は来年1月17日(土曜)、
是非若い先生を連れて
お越し下さい
ぽちっとな