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緩和か?声をとるか?

下咽頭進行癌+食道表在癌の組み合わせ
またはその逆。

結構多いんですが

食道が進行していて、下咽頭表在癌、
これはそれほど食道外科医としては
難しくない,食道を最優先とし

下咽頭は上皮内癌だろうが、上皮下深層浸潤
だろうがやるこたあELPS。 

しかし、下咽頭進行、食道MM~SM2
これが結構こまる。

下咽頭をケモラジで治療していて
食道にも効く、というが
その効果によっては食道の治療が
内視鏡でいいのか、ケモラジなのか
手術なのか、ラジなら一緒にあてるのか

結構フクザツなのだ。

下咽頭が進行してて、先にケモラジやって
食道表在癌の治療は後回し

そういう方がいて。

残念ながら下咽頭のケモラジの
効果がいまひとつでした。

食道はどうしたものか、、、
と思ってたら

「咽喉食摘を勧めましたが、声を
とる治療を希望されず、緩和になりました」
と連絡がありまして。

え??

そうなの?


食道もたしかに、CRT充分な効果なし、
もしくは遠隔転移がでてきた、
あるいはきれいに取れない、
となると、サルベージ手術はお勧めしない
けれど。

下咽頭癌ケモラジ後。
手術ができる状況でも、リスクや生活の質の低下を
考えて手術を希望しない、という選択をする
方もいる。

しかし、のどの入り口、
放置すれば食べられない、声はでないわ、
出血するわ、、、
緩和、といえども待ち受ける未来は
かなり厳しいものが、、、。

多分、悪い結末は想像できていない。
先行するのは当面の危機=
手術はうけたくない。

しかしやっぱり、声を失うというのは
だれしもが躊躇するだろう。

「ケモラジ後でも、先生たちが
再発を早く見つけてくれて
一番小さい段階で切除ができれば
いいんですよ、きっと。
再発発見が遅れるとやっぱり難しい
とおもうます。」と耳鼻科医はいう。

そうだよなあ、たしかに
治ることが目指せるとすれば、
このワンチャンスなのかもしれない。

食道屋たるもの、食道癌の10人に1人は
頭頸部癌になる。

よって、その領域にも必然的に詳しく
なるわけで。

耳鼻科の先生に頼りにされる
ってのは、すげえ有り難いこった。

この連携がうまくいくことが
最重要。

「3ヶ月前に検査うけたんですけどね
また内視鏡ですか?」

「ケモラジ後1〜2年間の治ったように見えるは
全然あてになりません、見つかったときには
手遅れという事も充分あります」

情報の少ない患者さんの
架け橋とならねば。

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-12-02 00:38 | 再発したらどうするか? | Comments(1)
Commented by 教えてください at 2015-01-19 21:34 x
食道閉鎖の内視鏡術後にニュウビ胸水が多いのは、どうしてなのでしょうか?
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