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認知症と食道癌

高齢化社会

認知症+食道癌、というかたも経験するようになってきました。

患者本人が認知症、となると
いろいろできる治療も制限され、
進行癌なら
もっとも負担が軽いステント治療

早期癌なら、穴のあかないAPC治療がオススメ。

とおもっていたら

「奥さんが認知症で、とても家をあけられない」

という老老介護の夫に食道癌がみつかり
ケン三郎のところにやってきた。

ESDで組織を一括切除しましょう

といっても

「先生、なんとか入院せずにできないかね」

という。

内視鏡でみるとだれがみてもEPの浅い病気。

う〜ん、この患者さんに一括切除する意義ないな

ESDの症例数は減るけど

この人に最適な治療はアルゴンプラズマ焼灼法。

「そういう社会背景ならしょうがないですね、
外来で日帰りで15分でできる内視鏡治療
がありますから、それにしましょうか」

「あ、、ありがたいです、とにかく家をあける
わけにいかないんです」


そうだよなあ、こういう患者さんにAPCは
最高にいい治療だよな


認知症、または連れが認知症の患者さん
これからどんどん増えるだろうし

APCを誰しもが思いつく治療として
普及に努めるんですわ

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2015-02-19 23:14 | Comments(0)
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