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頭頸部表在癌内視鏡治療後の長期成績


これまでに経験した223例350病変のうち、

2年以上経過観察できた116例 184病変の頭頸部表在がん

下咽頭癌が最も多く、141病変

梨状陥凹が88 後壁が44 輪状後部が9

梨状陥凹は左右にわかれてほぼ同数、酒がたまる領域だから
均等に癌ができやすい

中咽頭癌は34病変、このうち後壁が消化器内視鏡で見つけやすい
のでもっとも多いが、耳鼻咽喉科によると
側壁、前壁、上壁、後壁の順で後壁はもっとも少ない。

喉頭癌は9病変、声門上が6、声門が3。

治療 ELPS 117  EMR 46 ESD 14 APC 2  生検のみ5

EP癌103

SEP癌 81

同時性多発癌が27例 23%

異時性多発癌が20例 17%    合わせると4割。 


食道癌は多発が原則だが、咽頭癌も多発が原則である。

EP癌の大きさ中央値 13mm

SEP癌の大きさ中央値 20mm 

SEP癌のリンパ節転移7例 6%

術前抗がん剤をやるくらいのSEP massive癌や
腫瘍の厚み1500μm以上
脈管侵襲陽性例などは転移する可能性を考慮すべき

昔は彎曲型喉頭鏡もなかったし、EMRの分割が主体だったので
局所再発も多かったが、今は、視野もとれるし、
口から電気メスやかん子をつかって簡単に一括切除できるので
局所再発はうんと減った。

長期予後 原病死2例

     他病死5例

     他癌死21例。  もともと進行食道癌のかたに下咽頭表在がん
ができて、それを治療してたので、当然食道癌で亡くなるかたが多い。

    しかし、それに加えて要注意なのはあとからでてくる肺がん。

    のど見て食道みて胃をみて、ほんのちょっと十二指腸みて

    消化器の癌はカメラがすげえ進化したので、早期がんも発見
    しやすいが

    特に肺がんは気をつけないとスルーされやすい

    
   ふう、、学会の抄録登録まにあったぜよ。


   SEPは食道でいうm2~SM3まで含まれるから

   消化器のように SEP1, SEP2, SEP3とかに分けるべし。

   SEP1:m2くらいの下方進展

   SEP2;浸潤癌だが厚み1mm以下

   SEP3;厚みが1mm以上で転移リスク高いもの
    

   な〜んてことを将来いえたらいいのになあ〜



    ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2015-03-18 23:05 | 頭頸部表在癌研究会 | Comments(0)
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