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同級生

食道癌の患者さんに限らず
人はかならずいつか死ぬわけで

病院で死ぬか、家で死ぬか
って選択があり

病院っつーのはある程度、あれやっちゃまずい
これやっちゃまずい

血圧はこれくらいでなきゃいかん
酸素飽和度はこれくらいじゃなきゃいかん

などいろいろな制約があり

制約の中で最後を迎える

やなこった

最後くらい家でゆっくり死なせてくれよ

「大好きだったアダルトビデオを見ながら」
なんて死があってもいいだろうし

俺たち医者がやってることは
果たして患者さんにとって100%いいことばかり
とは限らない


ある程度癌治療を突き詰めると
そこには限界もあることがわかってくるし
いかに天才外科医といえども
1人で対応できる患者の数は限られる


先日、緩和ケアを中心に在宅での訪問診療を
やってるクリニックに最後の看取りをお願いしたら

看護師は24時間対応で、週に最低3日は
訪問するし、一回に1時間はいてくれて
いろいろ気を配ってくれるという。

時間の流れはゆっくりとなり

医師も何かあったら、当直制で駆けつけるという

ああ、俺ももし病気になって、
余命幾ばくかとなったら

やっぱり畳の上でと思うかな

パンフレットをその訪問診療の看護師さんに
みせてもらったら

なんと卒後心臓外科に進んだ同級生が
緩和ケアのクリニックの常勤医に名を連ねている
ではないか。

えっ、、心臓外科医が緩和ケア?

と思ったけども。

人生いろいろ、医者もいろいろ。

看取り、という作業も根気のいる仕事ではないか。

役に立てる喜び、頼りにされる喜び
を一番感じられるところかも。。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2015-07-24 00:01 | 緩和ケア | Comments(0)
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