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手術標本見て思う。

内視鏡治療後に壁内転移再発した患者さんがいて。

その場所が原病からはなれた頸部食道。

ここだけだったら放射線という選択肢もあるけど
どうします?

って聞いたら

「いや、先生、最初内視鏡で切ってもらった時に
これでだめだったら潔く手術してもらおうと
思ってたんです、先生が手術がいいと思うなら手術してください」

という。

画像上は明らかな転移がないし、

でももともとの内視鏡治療で切除したやつが
いかにも再発しそうなタイプで。

やっぱりこいつはしっかり3領域郭清したほうが
よかろう

と標準的な3領域郭清と
食道亜全摘を敢行。

術後は合併症もなく2週間ですんなり帰って。

「いわれるように家で経腸栄養やってますよ」

う〜ん、心配してたわりに元気だぞ。

そして、病理の結果が帰ってきた。

再発したのは頸部食道だったけども
食道壁内にも数箇所リンパ管に入ってて

胸と腹のリンパ節にも転移があった。

え〜っ、、、まじか。

中途半端に放射線あてなくてよかったあ、、、

もし範囲を頸部に絞ってたら半年後には腹部のリンパ節は
ぼこぼこに腫れてくるだろうし、、、


しかし手術でとりきったとはいえ、
こういう再発の仕方をしてくるのは
タチの悪い証拠。

まだこれから再発しないとも限らない

せっかく早くみつかった食道癌。
やるだけのことはやって、
治ることを祈ろう


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2015-07-30 21:53 | 手術と放射線どっちを選ぶ? | Comments(0)
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