先日、内視鏡やった患者さんに
病理の結果がでて、
それを伝えたいから外来にきてくれと電話したんですわ
そうすると電話にでたけど、ガサゴソいって
何か合図しているようにも思える仕草。
ああ、そうか、喉頭癌で喉頭切除したのか、、
要件を伝えて電話を切る。
うーん、やっぱり声がでないというのは相当な
生活の質の低下だぞ
と認識し。
そしたら同じように声をうしなった患者さんで
食道発声で声を取り戻している方に外来でお会いして。
内視鏡の結果を伝えると
有難うございましたと、十分に聞き取れる声で
受け答えする。
「ずいぶん発声がお上手ですね」と声をかけると
「いやあ、子供がまだ小さいもので、いろいろ
怒るのにも、手書きじゃ伝わらないんです、
だから必死で発声のトレーニングをしたんですよ」
という。
そうか、声を失って大変だろうなと思いをはせるけど
その背景には、俺らと同じように家族がいて、親がいて
友人がいて
うしなった機能をひっしこいてとりもどそうとする方がたくさんいる
もちろん、こういう方をできるだけ減らせるように
検診を広めたり、観察法のコツを伝授したりしたいけれど。
声をうしなうも、命を守るのを選択した
方に最大限敬意を払わねば。