患者さんの紹介。
数ヶ月前に消化器内視鏡を受けたけども、異常なしといわれ
喉がおかしいという症状で耳鼻科で咽頭がん。
またか、、、
「半年に1度内視鏡を受けてるんですけど」「治るんでしょうか」
うーん、、内視鏡で全部見てるわけじゃないですから
というしかいいようがないし
多分私も、どこかで見落としているかもしれないから
こればっかりはなんとも。
現に食道がんでずっと見ていた方が
膵臓癌や胆管癌、肺がん、直腸癌にかかった、、
というのは経験するので
注意はすれど全部網羅することは難しい。
せめて自分の得意分野を広げて内視鏡ができるようには
しておきたいもの。
「食道0−1型表在がん」
転移のあったm3sm1の中で
「0−Ⅲや0−1は粘膜下層がん、内視鏡治療の適応は慎重に」
なので、
「これは最初から手術したほうがいいでしょう」
というのががんをなおすということでは王道。
でも「なんとか内視鏡で」「放射線と抗がん剤と内視鏡を組み合わせれば。。」
と多くの患者さんが当然そう願うので
とりあえずまず内視鏡でとってみましょうか
という選択も。
うーん、、、
1年前に同じような方がいて。
もともと内視鏡治療の適応はなさそうな病状
でも
内視鏡やりました。
sm2でした リンパ管にも入ってました
「追加治療は様子をみたいです」と言ってた方が
結局外来通院を自己中断していることに気がついた。
転移のリスクを十分に話し、追加治療をしたほうがいいと説得したけども
病院にこなくなってる。
東京だからいくつもいい病院があるし名医もいる
こっちの名医がだめならあっちの名医に話を聞くもあり。
医師はどこまで患者さんの人生に介入すべきか。
今まで何人かの患者さんがドロップアウトし
「手遅れ」の状態で見つかったのを経験しているし
「病院なんか行きたくない」
のはわかるけども。。。