食道学会のシンポジウム2、「重複癌に対する治療戦略」
で発表してまいりました。
ケン三郎の施設が頭頸部表在癌の内視鏡治療をた〜くさんやってるせいで
食道癌+頭頸部癌の重複例が多数あることもあってデータ的には
ハイボリュームセンターの中のさらにハイボリュームセンター。
かなりバイアスがありますが。
1060人の食道癌患者さんのうち600人(56.7%)に他臓器重複癌がありまして。
(食道癌の次に食道癌が出てきた場合は多発癌として除外)
うち423人(39.9%)が頭頸部癌
155人が(14.6%)が胃癌
さらに頭頸部癌を部位別に分けますと
下咽頭、胃、中咽頭、喉頭、舌、口腔底と1〜6位のうち5つを頭頸部が独占。
まさにフィールドキャンサライザーション〜でございます。
重複癌多すぎ!
下咽頭が食道癌の4人に1人、胃が7人に1人、中咽頭が10人に1人、
十二指腸癌は1060人中2人でございましたので。
食道癌患者において内視鏡スクリーニングは
口腔、咽喉頭、胃を重点的に観察すべし
そして食道+頭頸部癌が重複した場合は
より進行したものの治療を優先するが
進行度が同等の場合は、食道がんのほうを優先する
戦略としては頭頸部癌は早くみつけて内視鏡治療。
放射線治療を頭頸部表在癌のために使うのはなるべく避けて
有事の時のためにとっておこう
さあ英文論文化を急いてインパクトファクターが0.77に上がった
