こないだの学会講演で
胃がんの内視鏡診断のその道の達人の先生方のご講演を拝聴する機会があり
普段あまり詳しくない「ピロリ除菌した後の胃癌」症例を見ることに。
除菌したら胃癌のリスクが3分の1に減りますよ
という、通説も
「いやいやあれはもともと胃癌があった人で絞られているわけで、全体を含めてのデータじゃないです」
だったり
「アレルギーなどで副作用で中止になる人もいます」
「除菌しようが、しまいが、年に1度は検査受けてもらいます」
「除菌すると、表面が平坦化して分かりにくくなります」
だったりで、除菌に慎重な先生も中にはいて
「私は、個人の判断に任しています、
除菌治療、受けるのは半分くらいですよ」
という。
え?だって国が除菌進めてるんでしょ??
と困惑。
確かに除菌すると、がんができそうな部分がフラットに見えて、
「ほらほら拡大内視鏡で見てもわからないでしょ」
おーっ、ほんとだ全然わかんない
拡大で見てもよくわかんないなら
経鼻だともっとわかんないか。。
う〜ん、、
なるほど胃癌の専門家が
「拡大内視鏡を使わねばならぬ、経鼻なんてとんでもない」
っていう理由がよくわかる
ああそういうことか、、
食道扁平上皮癌の患者さんばかり見てると
下咽頭癌2、5割>胃癌1.5割>中咽頭癌1割
だから経鼻の方が大事と思うけど
世の中の大半の先生は胃癌中心に見ている。
こっちが主流かあ、、、、
「今、問題となっている除菌後胃癌が分かりにくい」
その背景、ここにあり。
経鼻LCIでどこまでいけるか、頑張って見て見ましょう