こないだ、肝胆膵外科のお偉いさんが東京に来て講演をやるってんで
教室員総出で講演を聞きましょう
と言うのでせっかくだからと聞きに行って来た
肝臓、膵臓、胆管がん
特にすい臓癌は早期発見が難しく、「なったら助かる見込みが少ない」と言う
難しい病気
われらが中日ドラゴンズの監督、星野仙一さんが戦った病気である。
手術にも限界はある
けれども、限界と言われたがんに、挑んでいく、というのが外科医の姿で。
例えば、大腸癌の肝転移、切除不能と言われても、抗がん剤治療や分子標的薬などの
内科治療がすごく進歩したので、
なんと67%もの方が、手術不能から手術可能になるという。
へえ、、時代も変わったんだなあ
と感心するけど
どんな病気は難しいでしょうか?と質問してみると。
「抗がん剤がよく効いてすごく小さくなって、その時点で手術っていうのはすごくいい成績ですけど
小さくなって、またぶり返して来たのを手術しても、よくないですね」
とのこと。
食道癌も同じで、ケモラジがよく効いて、うんと小さくなった
その時点でコンバージョン(手術不能>手術可能)ができればいいけど
手術不能が手術可能になったけど、患者さんが手術を拒んでいるうちに、また腫瘍が大きくなって切除
というのは同じようによろしくないようで。
抗がん剤と放射線と手術を組み合わせて治療する場合
どのタイミングで手術を決断するかもまた大きな選択。
「治るのが難しい、といわれて途方に暮れている方に手を差し伸べて挑戦するのが外科医」
やっぱり簡単には辞められませんな。