術後一日目。
その日のうちに抜管する施設もあるけど
抜管して厄介なのは両側反回神経麻痺
手術終わってクタクタになって帰ってきて
いざ抜管したら両側麻痺
げげっ、また再挿管??
とバタバタするのがいやで
翌日抜管。
朝から循環動態、呼吸落ち着いている、鎮静切っていざ抜管前に
内視鏡やって。
胃かんの色調、ねじれはないか、吻合部の状態、声帯の浮腫、栄養ろうの位置は良いか
色々情報をえて抜管する。
さあ声が出ますように
「わかりますか」
「はい」
おおっ〜〜ちゃんと声出たあ〜 一安心じゃっ。
という事で麻痺がなければしっかり声が出るし
片方麻痺なら、かすれ声
両方麻痺だとかなり聞き取りにくい声になります。
歌手や声優、アナウンサーに教師、医師
と声を売りにする方が手術をする場合は特に気を使います。
術後の合併症の1つである「かすれ声」
食道癌手術には切っても切れない厄介な合併症の一つですが
リンパ節をしっかりと郭清するにはある程度、神経のそばを
剥離してくる必要あり。
引っ張ったりしないでなるべく愛護的に扱い
神経のそばでは電気を使わない
最近は神経刺激装置の導入
などなど
先人の工夫が受け継げられています。