食道癌の予後因子

外科学会の宿題報告で
東大教授の「胃がんの真の予後因子は何か?」
っつー講演を聞いてきた。

まずは患者さん側の問題。

胃がんの大きさだったり、組織型だったり、病気からどれくらい転移先のリンパ節が離れているか
だったり、転移リンパ節の個数のおおさだったり、腹膜播種の有無だったり、遠隔臓器転移の有無だったり

医者の方からは変えられない予後因子はもちろん

しかしこれをどういう風に退治していくか

ていう外科医側の問題としては

「どれくらいしっかりリンパ節郭清ができるか」

「臓器を合併切除するかしないか」

「アプローチは開腹か、左開胸か、腹腔鏡か、」

「再建法はどうするか」

「合併症をいかに起こさずに手術するか」

などなど、人によって変える要素はいくらでもあって。

昔は胃全摘をよくやってたけど
食道胃接合部の進行癌では#5#6#4dにはほとんど転移がないことから
なるべく残せる胃は残す方向で噴門側胃切除
癌がMLなら幽門側胃切除、進行癌と離れて早期胃がんがあったら早期胃がんをまず
ESDして、胃が残せるかどうかを検討して、、、
という風になるべく胃全摘しない方向で術式を決めるとか。

全摘すると後々の抗がん剤の内服が十分できなかったり
ということでその分予後も悪くなるという

胃がん手術、全国集計で、幽門側胃切除の死亡率1%、全摘だと2、3%
全国だからたくさん手術してないとことしてることが混じってくる。
当然手術の経験が少ないところは成績も悪い

よって難しい手術はなるべく、うまいところに手術を回す「集約化」も
一つの作戦である

あとは周術期管理、うがいに歯磨き、禁煙に筋力トレーニング。

食道癌でも当てはまることはいっぱい。

今日は外科学会のポスターで、嚥下に関わる筋力を鍛えると肺炎が減らせるのでは?
っつー意見もあり。 誤嚥が起きない筋トレ?? 嚥下体操??ってこと?


昔は、食道癌で手術をする方の95%が亡くなった時代があって
外科医は手術をするたびお亡くなりになる患者さんに
申し訳ない気持ちでいっぱい、それでも手術をしてくださいと
患者さんが次から次に全国からやってきた

その患者さんに報いるためにも手術を成功させなければ
ならなかった

日本で初めて胸くう内吻合での食道手術成功例は
1933年のことだという。

100年も経ってないのに今、ロボット手術が保険適応に。

胃がんの予後因子は「外科医自身」

食道癌もまた同じ

外科医がどう振る舞うかによって、患者さんの命に関わる

真剣勝負。


















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by kenzaburou41 | 2018-04-06 22:39 | 講演録 | Comments(0)
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