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312回早期食道癌診断勉強会 2例目

2例目は下部食道の左前壁の4分の1周性
の発赤陥凹

辺縁隆起の幅が広くて

陥凹は浅く、不整だけど割とツルッとしている

0ーⅢ型といいますか

0ーⅡc+0ーⅡaといいますか

パッと見て、sm2じゃん、もうすぐ2型の進行癌になったちゃう、、

というような なんでまたこれ勉強会に、、

なんですが

パーツパーツを見ると前璧側は角化を伴って
左壁側は周りからのひだも引いて結節状に厚い。

まあここ深いやろ

なんですが

空気をいれたりぬいたりすと伸びはまあまあいい

sm2がっつりでもないかなあ

血管見て見ると

辺縁隆起部は左、口側、ある程度の太さを持った伸長した血管、
B3ですかB2ですか、これ

中心部は血管がよく見えない、ベラークも乗ってたりで
一部距離の短い細切れのB2血管が見える

うーんやっぱりB2ドミナントが広いからsm2でいいんじゃない?

前壁の角化のあるところはB1とAVAs こっちはまあ浅かろう

やっぱり気になるのは左壁の辺縁隆起、ここB3でしょ

いやB3とは読めない、これはB2としたい

色々意見あって EUSはMMくらいで浅そう

ESDやりました。

大部分はMMで止まっているのだけど病変の中心部
の血管がよく見えなかった部分でSM2

ああまあそうじゃろうの

しかし左壁のここは深かろう、というところが
切り出しから外れてて

ここが見たいのに〜〜

ってとこの深さは結局闇の中

脈管侵襲もあってやっぱりこういうのは最初からESD対象から外したら?


なんだけども胃全摘後

胃がんで胃を切った、あと食道癌

う〜ん、リスクがあるとわかってたらなんとか早いうちに
見つかってるといいけども

何十年前の手術なら致し方ないか。

胃を切ってると、食道の手術が複雑化して時間もかかるので
内視鏡治療だけで治る段階で見つかるとありがたい

逆に胃を切った方の経過観察の内視鏡って残った胃だけでなく
「咽頭、食道」も合わせて精査しなきゃ


というわけで
「一見深そうだけど色々パーツ見ると浅そうなところもあって
でも結局深かった」

でした

















by kenzaburou41 | 2018-04-15 08:17 | 早期食道癌診断勉強会 | Comments(0)
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