食道の事を咽頭に置き換えて見ますと。
「通常観察」「拡大観察」「EUS」「食道造影」
これらを十分に施行するのは咽頭では困難。
そもそも咽頭表在癌
食道と違って粘膜筋板がないものですから
深達度はEPとSEPしかなく
食道でいうと m1 VS m2〜sm3
を言い当てる。
極めて簡単でございます。
なので
m1とm2の違いが難しこそすれ
EPかSEPかを厳密に診断する必要があるか?
というと
方針が変わらないので、その必要は全くなく
食道で用いてきた診断法、「通常」「NBI」「拡大」
がそのまま咽頭に用いられるか
というとそうでもない
「咽頭には死角がある」のをわかってて経口内視鏡のみで十分観察できるか?
答えはノ〜でございまして
咽頭においては「咽頭を十分伸展した画像」が必要になります。
しかも病気の厚みが転移に関わるわけですから
食道でやるように、空気を抜いたり 十分伸展して写真をとる作業
なしに診断でできるか、
昨日の講演を聞いてて、
「ああ咽頭観察はこれでいいんだ」と食道を専門としていない先生方は思います。
「いやいやこれだと不十分なんです、咽頭は観察法を変えなくてはいけません」
全体を広く見渡す、厚みを図るにはValsalva法が必須ですと。